[mindfulness最前線no.5]幸福に満ちた職場
8/24. ・ 1,741/8,760 ・ 96,000/700,800
この数字が表すものは何でしょう? 一日・一年・人生における労働時間です。
この時間をストレスなく、良好な人間関係のもと、自分の能力を常に発揮し続けて過ごせたらどうでしょう? ”理想”でしかないと思われますか? ある手法のもとこれ以上の職場環境を社員に提供し、大きくなり続けている企業は世界にあります。例えば、Google, Apple, Nike, General Mills etc…。共通点はお分かりになりますか? そうです、マインドフルネスです。ここからしばらくは、マインドフルネスを取り入れ、変容した企業をご紹介していきます。
欧米企業がマインドフルネスを取り入れ定着させる理由
企業はスピードや目標達成を重視します。一方、ゆっくりと今、目の前にあることだけに集中することを促すマインドフルネス。この2つは相反するように感じるかもしれません。でも、実際はそうではありません。マインドフルネス導入により、社員のストレスが減り、個々の能力が発揮され、離職率は減り、結果として企業の年間収益も上がる、この幸せスパイラルを現実化している企業は欧米で増加しています。マインドフルネスの取り組みにより、従業員のパフォーマンスは10%向上し、コミュニケーション能力は11%向上したという調査結果があります。
世界で増加傾向にあるマインドフルネス導入企業
フォーチュン500社に名を連ねる企業やCEOの中には、マインドフルネスが経営の成功に不可欠であると考える人が実際に増えています。事実として、過去10年ほどの間に、マインドフルネスを組織で採用する欧米企業が増えています。General Millsは2006年から、Googleはその一年後の2007年から導入し、今では完全にマインドフルネスが社内文化になっています。今から6年前の2018年時点でアメリカでは約52%の企業が従業員にマインドフルネスの実践、特に瞑想を教えており、前年2017年の36%から大きく増加しています。
ビジネス界におけるマインドフルネスの歴史
ビジネスの世界でマインドフルネスが主流になったのは2008年頃ですが、実は職場でのマインドフルネスはそれほど新しアイデアではありません。ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)の2018年の記事によると、マインドフルネスは1970年代後半から、戦略的あるいはシナリオプランニングの一形態として使われてきたそうです。ここから企業、医療機関、施設、今では軍という政府機関に至るまであらゆる職場で全体的にマインドフルネスプログラムが展開されるようになっています。
企業内でどうマインドフルネスが提供されているか
多くの企業では、専門の時間枠を設けて日々の組織的な練習に組み込んでいます。
企業によっては、従業員が自由にできる静かなマインドフルネス専用の場所を提供しているところもあります。
社内文化となるまでにマインドフルネスが定着する理由
Google, General Mills, Nike,Apple, Intel etc…まだまだありますが、これらの世界的に有名な企業はマインドフルネスを取り入れている企業としても有名です。これらの企業に共通していることは、エグゼクティブ自身がマインドフルネスを習慣として日常に取り入れ、社員に対するマインドフルネスをエグゼクティブ自らが提供しているということです。エグゼクティブ達が自分の精神的、身体的問題解決としてマインドフルネスを行い、効果を体験し、従業員のために取り入れています。中には、エグゼクティブ自らがセッションを行なっているところもあります。エグゼクティブのポジションを手放し、社員へマインドフルネスを提供することに集中するべくインストラクターになったトップもいます。
まとめ
マインドフルネスはまず、社員という企業を作ってくれる分子を心身ともに健康にし、ベストな状態に持っていってくれます。ベストな分子が構成する企業には、結果として企業自身にプラスなものしか戻ってこない。それに気づいている企業はすでにマインドフルネスを始めています。
You Are Your Own Manager
References:
"Mindfulness In The Workplace:Is It Worth The Hype?"
2020/9/11 Shelley Abrams
Harvard Business Review "Research: When Mindfulness Does-and-Doesn't-Help at Work"
2022/12/12 Lindsey D.Cameron and Andrew Hafenbrack