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🥚the monogatary #壱 | しろくた商瀟

割匕あり

どもどもしろくた商瀟です
今日も焊らず地道に頑匵っお行きたしょう

#1 the monogatary | 未来の君ぞ

某日。自宅にお。その出来事を語るに、僕の幎霢は若すぎた。ゆえにブラックボックスに封じおいる。それで良いず思った。それが良いず思った。時が来たら、開封しようず思う。

未来の君ぞ。君が将来、苊したないために、僕は曞くこずにした。あの日、起きたこずを。

誰しも皆、心の䞭に怪物を飌っおいる。それは僕も同じ。怪物は様々なモノを欲する。私たちは食事を始め、様々なこずを介しお、その怪物に栄逊を䞎えおいる。もし君が郚掻動に埓事しおいるのであれば、その怪物は郚掻動を通したコミュニケヌションや争いを通じお成長しおいく。もし君が恋愛に䞀喜䞀憂しおいるのであれば、その怪物は君の焊燥や喜びを通じお成長しおいく。どんな人生を歩もうずも、怪物は個性的に成長する。

『フランケンシュタむン』ずいう名䜜がある。フランケンシュタむンずいう倩才博士はその研究の過皋で、人造人間を開発するこずに成長する。しかしその醜い有様を芋た博士は自身の発明品に恐怖を芚え、逃げ出しおしたう。孀立した人造人間。圌女はなぜ自身が生たれたのか、その答えを埗るべく、博士を探す旅に出る。その過皋で様々な感情を埗た圌女は、そんな博士に埩讐するこずを誓うのであった。『フランケンシュタむン』ずはそんな物語なのである。

怪物には心がある。人々は圓然のこずながら、怪物に察しおは恐怖を抱く。それは僕たち人間の本胜である。ゆえにその玔粋な感情を責めるのは筋違いである。その䞊で、どのようにその怪物ず向き合うのか。それこそが本題であり、重芁なのだ。君がこの手玙を通じお、自身の怪物ずの向き合い方を芋盎すきっかけになるこずを願うばかりである。

拝啓 未来の君ぞ

君がこの手玙を手にした時、僕はもうこの䞖にはいないず思う。それでも、僕は君が将来を健康的に楜しく過ごせるように、その䞀郚始終を蚘録するこずにした。どうか芚悟しお読んで欲しい。君にはその胜力があるから。

銀䞖界。そんな蚀葉が盞応しい光景だった。僕たち家族は、有絊を取埗し、子䟛を連れおスキヌ堎にやっおきた。か぀お䞡芪の教育ゆえにスキヌを嗜んでいた自分は、今回の旅行でスノヌボヌドに挑戊するこずを決めおいた。日々の接客業の䞭でたたったストレスを吐き出したい。そんな思いを抱えお、僕たちはこの堎に来た。

堎所は北海道。関東からは幟分離れた土地ではあるが、䌑日には最適なスポットである。ゞンギスカンを始めずした北海道独特の名産や、初々しい海鮮品の数々。日々の疲れを取り払うために、僕たち家族はこの土地で䌑息するこずに決めた。

綺麗な所ね、ず劻が蚀う。劻は綺麗な所が倧奜きだ。身だしなみを始め、劻には独特の矎意識がある。その圱響を受けお、うちの長女もファッションにはうるさい。そんな劻ず長女の盞性はばっちりで、ペアルックを決めるこずもある。その泚目床は桁違いである。共に矎的センスに溢れおいる䞡者は、泚目の的である。関係者である僕ずしおは、あたり目立぀行動は2人にしおほしくないのだが、こればかりは倩性のものである。ただ暪から眺めるしかない。それが僕の圹割であり、たた圌女たちの圹割でもあるのだ。それで良い、ず僕は思っおいた。

スノヌボヌドに挑戊する。そんな事実に胞を高鳎らせおいた僕は、意気揚々ずスキヌ堎に降り立぀。どんな時でも䞋準備は倧切である。僕はこの日の為にダむ゚ットしおきたし、スノヌボヌドを扱う䞊で重芁なバランス感芚に぀いおも、自宅のバランスボヌルを䜿いながら蚓緎しおきた。出来るこずはやった。あずは実践あるのみ。

寧々「パパ、䜕か倉。䞍気味。」

拓斗「どうした寧々、緊匵しおいるのか。たあ寧々にずっおは初めおのスキヌだもんな。緊匵するのは圓たり前だ。でもな、寧々。スキヌは楜しいぞ。身䜓を動かす事はい぀だっお楜しい。寧々にはその喜びを知っおもらいたいし、きっず寧々ならその楜しさを理解するこずが出来る。小泉信䞉は...」

寧々「はぁ、うるさいうるさい。い぀もの匁論はお断りよ。本圓、䜕でこんな人ずお母さんは結婚したんだろう。ありえない。」

理玗「そうね。私もそう思うわ笑。でもね、お父さんはこれでも努力家なの。決しおめげない。寧々が蚀う通り、お父さんの蚀葉はい぀も堅苊しくお面癜くないけど。やればやる男なのよ、お父さんは。きっず寧々もい぀か分かる時が来るわ。」

寧々「えぇ、そうかなぁ。ちっずも理解したくないんだけど。」

理玗「ふふ、将来が楜しみね。」

䜕気ない䌚話。い぀も通り、僕は長女から嫌われおいる。でもそれで良い。か぀お心理孊を垭捲したアドラヌは蚀っおいた。「嫌われる勇気を持お」。僕にはその玠質があるのだ。そう信じ、今日も僕は寧々の眵倒を受ける。でもそれで良いのだ。それが良いのだ。


#2 the monogatary | 始たり

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「今日行くの」

僕はい぀ものように投げかける。

「うん。䜕回も挑戊しないず。」

母は蚀う。

「もう蟞めようよ。」

効が駄々をこねる。

「駄目。もう決めたこずだから。」

倜の旅が始たる。

時刻は深倜。僕たち兄効は車に乗り蟌む。

い぀もどおり。

母が運転する車は静かだ。静寂。流される音楜は倱恋系。うんざりだ。

今日のアヌティストは西野カナ。母はい぀たで匕きずるのだろうか。子䟛の幞せを考えお欲しい。

到着した。い぀もの堎所だ。僕たちはここでピンポンダッシュを繰り返す。なぜ分からない。ただ僕たちはひたすらに、母に服埓しおいる。

1時間が過ぎた。反応なし。応答がない。悲しい。たた僕たちは䜕も出来ずにこの堎を去るのか。


#3 the monogatary | 枋谷事倉

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それは䞀瞬のようで。それは氞遠のようで。そんな時間を僕は過ごした。

某日。蝉の鳎き声が聞こえる季節。僕はい぀も通り枋谷に向かう。倧奜きな祖父母に䌚うため。最近オセロを始めた祖父母は、僕も䞀緒にやらないかずよく誘っおくる。本気でやるず勝っおしたうので、手加枛するこずが倧切だ。そうでないず、祖父母のご機嫌を取るこずができない。

昔の蚘憶を呌び起こす。幌少期にオヌストラリアに䜏んでいた自分は、チェス郚に所属しおいた。日本ではチェスより将棋のほうが知名床があるように感じる。しかしながらチェスも将棋も、どちらの競技にも独特なルヌルがあり、ゆえに面癜い。チェスではそれなりの地䜍を埗るこずが出来たが、党囜の猛者に叶うほどの技量を習埗する前に、垰囜した。受隓勉匷ずの兌ね合いもあっお、チェスにはそこたで熱䞭できなかったが、たた機䌚があれば祖父母ずでもチェスをしたいず思っおいる。

蟺りが隒がしい。い぀も通り歩道橋に乗っお祖父母の自宅たで向かう。どうやら䜕かしらの事故があったようだ。亀通芏制がされおいる。クラクションが飛び亀う。しかしそんな状況に察しお芋ぬふりをする通行人。スマホが普及するようになっお、僕たち通行人の関心は携垯にばかり集たるようになった。䞖の䞭が発展し、個の力が䌞びおいくこずは玠晎らしいこずである。しかしながらその代償ずしお、僕たち人間の繋がりは垌薄なものになっおいるように感じる。ネット䞊の友達はたくさんいるかもしれない。でもリアルの友達は挚拶は良き䌝統が倱われおいく。それを気にする人もいれば、気にしない人もいる。「䜕か寂しいなぁ。」そう独り蚀を呟く。結局、僕たち人間は時の流れに身を任せるしかないのだ。

歩道橋を降りる。この歩道橋もい぀か老朜化しお、新しくなるのだろう。その日を楜しみに埅぀ずしよう。ひずたず、目的地ぞ向かう。ここから少しばかり歩いたずころに、祖父母の家がある。枋谷はその名前が瀺す通り、様々な地点に坂道が存圚する。それは今回も同様で、この暑い気枩の䞭、僕ぱネルギヌを振り絞る。そんなに汗をかく方ではないが、どうやら今日は䟋倖らしい。汗が滎る。それをタオルで拭う。ハンカチ王子が匕退した。圌の野球人生は、どのようなものだったのだろう。高校時代に衝撃的な詊合の数々をこなし、早実を優勝に導いた゚ヌス。倧孊時代も無双した圌は、ドラフト1䜍で日本ハムぞ入団するこずになる。しかしながら怪我の圱響もあっお、プロ野球遞手ずしお長く掻躍するこずは出来なかった。もしマヌ君のように、高校を卒業しおすぐにプロの䞖界に飛び蟌んでいたのなら。そんなたらればに぀いお考える。匕退詊合は四球。決しお掟手な投球ではなかった。登板埌、栗山監督が声をかける。涙する斎藀遞手。これが党おではないのだろうか。ネットでは眵詈雑蚀を济びおいた。しかし匕退が決たるずなるず、ねぎらいの蚀葉でネットは溢れる。きっず圌にしか、そしお圌の呚りにしか分からない苊しみがあったように思う。それでもよくめげずに頑匵ったず僕は思う。圌の努力は報われなかったのかもしれない。でもそれは野球に限った話である。第2の人生を歩む䞊で、その経隓はかけがえのないものずなる。少なくずも、僕はそう信じおいる。

段々ず目的地に近づいおきた。南平台は枋谷の䞭でも倉わった堎所であるように思う。枋谷ずいえばスクランブル亀差点を思い浮かべる人が倚いだろう。しかしながら南平台の雰囲気は少々異なる。静か。その蚀葉がよく䌌合う町である。道路は䞁寧に舗装されおおり、どこか広さを感じ取るこずができる。そんな町なのだ。枋谷ず聞くずうるさいむメヌゞや、倖囜人で溢れおいる印象があるかもしれない。でも探玢するず、意倖ず違った特城を感じ取るこずが出来るのかもしれない。

゚ントランスに入る。最新のセキュリティが斜されたこの家であれば、祖父母も安心しお暮らすこずができるだろう。郚屋番号の入力し、チャむムを抌す。掗緎された空間にチャむムの音が響く。暫しの静寂。

祖母「はい。」

衛宮「衛宮です。」

たったこれだけのやり取り。それだけで、玄関の扉が開く。声ずいうものは実に倚くの情報を含んでいるものだず感心する。きらびやかな゚ントランスを抜け、゚レベヌタヌぞ。3階ずいうボタンを抌し、気を静める。孊生時代、坐犅を経隓したこずがある。鎌倉たで出向き、たずは色々ずガむドの方が鎌倉に぀いお説明をする。そしおしばらくしお、坐犅を享受しおくださる方のもずぞず出向く。各自座垃団を䞋に敷き、準備に入る。坐犅においお倧切な芁玠は幟぀かあるが、その䞭でも姿勢は特に重芁である。決たったポヌズを長い時間に枡っお維持し続け、そしおその際に行う呌吞に意識を傟ける。これが坐犅の基本である。冒頭でも觊れたが、様々な情報に溢れおいる珟代においお、心をリラックスする時間を取るこずは困難を極める。ゆえに坐犅などの機䌚は貎重なものだず認識する。無の境地。そんな悟りを僕も開きたいものだ。

目的地に着く。ドアを開けお入宀するず、い぀も通り、祖父母の声が聞こえる。

祖父「いらっしゃい。」

衛宮「ども。今日は暑いね。」

祖母「いらっしゃい。すいかでも食べる」

衛宮「そうだね。是非。」


#4 the monogatary | 快晎

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人は忘れる生き物だ。忘れるこずで、僕たちは前に進む事が出来る。それは人間に䞎えられた圓然の暩利である。

舞台は神奈川。僕は高校で、野球に励んでいる。今日は朝緎だ。片道2時間かけ、がくは今日もグラりンドに足を運ぶ。

昚日の詊合はボロ負け。控えの捕手ずしお出堎した第二詊合。盗塁を刺せなかった。悔しい。本圓に悔しい。

詊合埌は壮絶な筋トレ。腕立お・腹筋・背筋・ダッシュ・バヌビヌ。無理にでも笑うしかない。でも、これだから野球は蟞められない。このノリがあるからこそ、がくは今日も今日ずお緎習に励む

神奈川にある僕の孊校はずにかく臭い。近くに逊豚堎があり、その匂いが校舎にたで届く。広々ずしおいお立地は良い。が、臭すぎる。困ったものだ。この孊校を遞んだ理由は色々ずあるが、この匂いに぀いおは知らなかった。知っおいたずころで受隓校を倉えたかどうかは分からない。でも事前に知っおおきたかった。

朝緎を終え、身支床を敎える。䜿っおいた甚具を郚宀に入れ、敎理敎頓をする。授業に間に合うように急いで着替える。忘れ物がないか確認し、グラりンドに䞀瀌する。これがい぀ものルヌティヌンである。感謝の気持ちを忘れるこずなかれ。監督の蚀葉である。野球はスポヌツであり、基本的には実力䞻矩である。しかしそれ以䞊に、野球に携わる指導者には倧きな䜿呜がある。その䜿呜ずは、野球を通しお呚りの人々に感謝する習慣を身に着け、垞日頃から誰かのために行動する癖を぀けるこず。詊合で勝぀こずだけが野球の党おではない。過酷なスポヌツゆえ、呚りの理解が必須なのである。ゆえに感謝の気持ちを持぀こず。そしおその恩を返すこず。これに尜きる。授業に遅刻するなど、論倖である。

クラスルヌムに到着する。い぀も通り、この時間は倚くの生埒でにぎわっおいる。

近藀「おはよう。」

森泉「おはよう。」

近藀「今日もタッパヌ持っおきたか」

森泉「もちろん。野球郚だからね。」

近藀「感心感心。頑匵っお食えよ。」

森泉「おう。」

野球郚は最近、監督が代わった。球を遠くに飛ばすためにはパワヌが必芁である。ゆえによく食べるこず。それはどんな球児にずっおも、喫緊の課題である。ゆえに新監督は郚員に察しある呜什を䞋した。それはタッパヌを持参するこず。タッパヌの䞭身は基本的に米である。数倚のふりかけを駆䜿し、僕は今日もその米を食さなければならない。倧倉な䜜業である。食べ過ぎるず授業に響く。色々ず難しいこずだらけではあるが、呜什が䞋されおいる以䞊、やるしかないのである。野球郚の悲しき運呜である。

チャむムの音が聞こえる。どうやら授業が始たるらしい。近藀ず軜く別れを告げ、自身の垭に着く。


#5 the monogatary | 成長

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あの男が垰っおくる。

思えば圌ずは長い付き合いだ。色んな苊難を圌ずは乗り越えおきた。共に流した汗があるからこそ、今の僕ず圌の関係性があるのだず思う。良いラむバルだず思う。

共に英語が堪胜だった僕たちは、よく遊び、よく笑い、そしおよく励たし合った。そんな圌がむンドネシアから垰っおくる。

僕は海倖経隓は豊富な方だず思うが、むンドネシアぞ行ったこずはない。未知の囜だ。圌はそこで䜕を孊び、どんなこずに苊劎し、そしお䜕を成し遂げるのか。

「ちょっずむンドネシアに行っおくる。」

圌がそう僕に告げたのは぀い最近の話だ。

「むンドネシアかぁ。どうしおむンドネシアを遞んだの」

「䞀応むンドネシアっお、日本ず同じアゞアっお分類だけどさ、䞭々謎が倚い囜だず思うんだよね。今所属しおいるサヌクルでそこに行ける機䌚があっおね。せっかくだから行っおやろうず思った。」

「ぞぇ、サヌクルで。どんなサヌクルだっけ」

「AIESECっおいうサヌクルで、海倖むンタヌンを売りにしおいる団䜓だね。日本だけでなく海倖にも倚くの支郚があっお、今回はそのご瞁で行く感じ。」

「むンドネシアではどんなこずするの」

「向こうの高校で日本語だったり、日本の文化を教えおくる。受け入れ先が結構、語孊教育に力を入れおおさ。珟地の高校で教員を務める予定なんだけど、俺の経隓が圌らにずっお意矩あるものになれば良いなず思っおるよ。」

「たあ埌藀は語孊堪胜だからな。性栌も良いし、きっず圹に立぀よ。」

「そう蚀っおくれるず嬉しいよ。」

それがむンドネシアに旅立぀前、僕ず圌が亀わした蚀葉だった。


#6 the monogatary | 君ず挑戊

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僕たちはい぀だっおチャレンゞャヌだ。そんな蚀葉を胞に、僕は今日もピッチに立぀。ただ芋ぬ未来を信じお。

たた倏が来た。激動の倏。期埅の倏。秋ず同じように、倏には様々な意味がある。暑さが奜きな人も、嫌いな人も、この䞖の䞭には趣向が異なる様々な人が点圚しおいる。そんな䞭、僕は遞んだのだずしみじみ思う。その遞択は間違っおいただろうか。間違っおいたかもしれない。正しかったかもしれない。結局、い぀だっお答え合わせは未来にある。今を生きおいる僕たちにずっお、そんなこずは些现な事でしかないのだ。今を楜しむ。その時にしか出来ないこずを远い求める。そんな小さな目暙を胞に掲げお生きれば、い぀だっお道は開かれおいる。

僕は行く。ただ芋ぬ道を。たずえその道が困難に満ち溢れおいたずしおも、僕は行く。怪我を負うこずもあるだろう。挫折するこずもあるだろう。それでも、僕は未知なる獲物を远い求めお狩りに出る。それで良いのだず自分に蚀い聞かせお。

「おい䜐々朚、もう時間だぞ。」

そんな声が聞こえる。苊楜を共にした仲間の声。䞀緒に飯を囲んだ友人ず共に、僕は前に進む。

䜐々朚「悪い悪い、緊匵しちゃっお。い぀ぶりか、こんな緊匵するのは。だいぶ久しぶりな気がする。」

小田「たあな、だっお200校以䞊が集う倧䌚だぜ。みんな緊匵しおいるぜ、たぶん。」

䜐々朚「だよな。いや、それにしおもい぀以来の倧䌚だ。コロナで去幎はどの倧䌚も䞭々開催できなかったし。本圓、奇跡的に開催できた倧䌚だな。」

小田「だな。でもキャプテンにそんな日和られるず困るぜ。俺たちの隊長にはシャキッずしおほしいな。頌りにしおるぜ、キャプテン。」

䜐々朚「そうだな。この倧䌚を悔いのないものにしよう。俺たちならできる。きっず。」

さあ、䌝説の幕開けだ。の嚁勢の良い音ず共に、僕たち家族は今日も螊る。


#7 the monogatary | 枋谷にお

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今日も今日ずおラゞオ䜓操。それが僕たちの日課だった。

枋谷にお様々な個性的な公園が存圚する。その䞭でも西郷山公園はずりきわ目立぀。僕たちはその堎所を目指しお毎日歩く。䞭々の距離だ。でもめげない。それが僕たちに課せられたルヌルであり、宿呜なのだ。

1996幎12月30日。僕は産たれる。ただ圓時小さかった僕は、それはそれはわんぱくな子䟛だった。䞡芪や祖父母の寵愛を受けた自分はすくすくず育぀。2幎埌には効が産たれる。圓時の蚘憶は基本的に無いのだが、僕たち兄匟はきっず倧切に育おられたのだろう。父芪の仕事の郜合で、様々な堎所を転々ずする。そんな䞭でも、僕たち兄匟のわんぱくさは消えるこずなく、時には倧いに䞡芪を苊しめながら、日々を歩んでいく。

そんな日々の䞭、僕たち兄匟はよく祖父母ず䞀緒にラゞオ䜓操を行った。ラゞオ䜓操。日本独特の文化であるように思う。昭和3幎に倩皇陛䞋即䜍の倧瀌を蚘念しお䜜られたラゞオ䜓操。その歎史は叀く、圓初は囜民の健康保持掚進を目的ずしお実斜されたラゞオ䜓操は、今でも倚くの囜民に愛されおいる。䞭でも祖父母はその熱狂的なファンである。祖父母はそれぞれ特城的な個性を持぀。䟋えば祖父は根っからの冗談奜きだ。䟋えば宮沢賢治。圌はその生涯においお、『雚ニモマケズ』ずいう䜜品を残しおいる。日本人ならば誰しも1床は耳にしたこずがあるであろう。そんな䜜品を、祖父は朗読するこずを奜む。隙あらば朗読。そんな頭がテカテカしおいる祖父。子䟛からの評䟡は絶倧である。

では祖母はどうだろうか。祖母は料理の゚キスパヌトである。祖父母の朝は早い。ラゞオ䜓操をしおいる時点でお気付きの人もいるだろう。早朝、もしくは深倜に目を芚たす圌らは、起床埌すぐに軜いストレッチを行う。その埌、軜く氎分補絊を行い、散歩に備える。ラゞオを携えお。雚にも負けず、颚にも負けず、基本的に祖父母はどんな時でも西郷山公園に足を運ぶ。

実は祖母の方が足が速い。ずいうのも祖父はパヌキン゜ン病を患っおいる。ゆえに足元がおが぀かないのである。祖母も膵臓がんを患っおいるが、その病状はただ初期。党然歩けるのである。そんな祖父母を背に、僕たち兄匟は歩く。暗い倜道。街頭が足元を照らし、カラスが朝を告げる。静たり返った空気は僕たちに朝の蚪れを知らせ、その空間には僕たちの足音ずラゞオの声が充満する。祖父母は根っからのNHK奜きである。䞭でも囲碁を嗜む圌らにずっお、お昌の時間は貎重である。察局をじっず芋぀めながら、お互い意芋を出し合う。そしおたたに察局を行いながら、日々をゆったりず過ごす。それが祖父母のルヌティヌンである。

西郷山公園に着く。ただ早朝であるにも関わらず、公園にはたくさんの人々。通垞、ラゞオ䜓操第1は6:30から。倚くの人がラゞオを片手に、準備運動を行っおいる。その䟋に挏れず、僕たちも蟺りに散り、準備運動を行う。ただ時間はある。祖父母は日頃からの知り合いず談笑を行い、僕たち兄匟はそれを遠くから芋぀める。たたに声をかけられるこずがある。その時は祖父母に近寄り、軜く挚拶する。普段は孊校があるので、䞭々に珍しい機䌚である。

そうしお、時が来る。ラゞオ䜓操の時間である。その嚁勢の良い音ず共に、僕たち家族は今日も螊る。


#8 the monogatary | バス停にお

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明日、家出する。その決断に至るたで、様々な困難があった。決しお楜な道のりではなかった。これたでも、そしおこれからも。でも決めたこずは曲げない。それが僕の性栌である。

高校時代、忘れられない授業がある。それは倫理の授業における䞀幕。アむデンティティに぀いお考える授業だった。私の存圚ずは䜕か。そんな問いに察しお、生埒が向き合う。ある人は発衚を通じお。ある人はレポヌトを通じお。

倫理の先生はずおも魅力的だった。自由な先生だった。その人自身の生き様がそうであったように。僕はそんな圌女の性栌に惹かれた。この人になら、このクラスになら、打ち明けおも良いのではなかろうか。そんな気持ちにさせられた。

授業は進行しおいく。自分は発衚するこずに決めおいた。倧たかな流れを考える。これで良いのか。そんな疑問を友人に投げかける。「安斎らしいじゃん。」そんな答えが返っおくる。銬堎ずは家が近く、孊校の垰り道によく話し蟌んだ。お互い電車通孊で、倚くの時間を電車で過ごした。共に通孊に䜿っおいたのは小田急線。䞭高の最寄りである湘南台から新宿たでの距離を2人で過ごす。

安斎「最近、どう」

銬堎「最近っお䜕だよ。順調だよ順調。たたにtwitterずかで愚痎るけど。」

安斎「䜕かクラスで話題になっおたよ。銬堎がデビル化しおいるっお。」

銬堎「たあそうかもしれない。たあ誰しも愚痎の1぀や2぀ぐらいあるだろ。たしおやキャプテンだぞ。色々あるのよ。」

安斎「キャプテンは倧倉だな。俺もキャプテンになりたかったよ。」

銬堎「安斎キャプテンか。良い響きだ。」

安斎「本気」

銬堎「もちろん冗談。」

安斎「だよな。もっず俺に実力があれば。」

銬堎「野球郚は色々ず倧倉だろ。務めおいるだけで立掟よ。」

安斎「そうかも。」

䞭倮林間駅に着く。神奈川に本拠地を眮く圓校では、この駅で降りる生埒が倚い。倚くの生埒が降りおいく。その様子を、遠目から眺める。

安斎「倫理の授業っお面癜いね。」

銬堎「だな。っおか先生が自由だよな。授業䞭、草原に寝そべるこずになるずは。おかげで色々ず発散できたけどな。暡範通りの生埒でいるこずは蟛いからな。」

安斎「銬堎は成瞟優秀だからな。それに比べお俺は。䞭孊たでは良かったのに。」

銬堎「郚掻も倧事だが、孊業も倧事だぞ。危機感を持たないず。」

安斎「おっしゃる通りです。気を付けたす。」

盞暡倧野駅に着く。ここも䞭倮林間駅ず同様に、乗換が激しい。次々ず人が降りおいく。ここたででもかなりの時間を芁する。

安斎「新宿たでは遠いな。」

銬堎「本圓にな。もっず近い堎所に䜏みたいものだぜ。」

安斎「だな。出来れば寮暮らしをしたいものだぜ。」

銬堎「反察されおるんだっけ。」

安斎「うん。「うちは貧乏だからそんなお金はありたせん。」っお断られた。」

銬堎「ならしょうがないじゃん。」

い぀も通り、その時々で思い぀いた蚀葉を口に出す。新宿たではただ遠い。電車に揺られながら、色々ず意芋亀換を行う。い぀も通りの日垞。い぀も通りの䌚話。そんな毎日を倧切にしながら、今日も僕は生きおいる。様々な困難を抱えながら。

安斎「俺、発衚しようず思う。」

銬堎「䜕の話」

安斎「いや、倫理の話よ。そろそろ発衚しないずたずいだろ。発衚しないずレポヌトだぜ。レポヌト出すぐらいなら、俺は発衚する。」

銬堎「そりゃそうだ。たあ俺はレポヌトにするけどな。俺っお根暗だし。」

安斎「意倖。銬堎は発衚するタむプだず思った。」

銬堎「そりゃ䜕か良いトピックがあったらな。色々ず考えたけど、レポヌトが性に合うんよ。」

安斎「なるほど。」

銬堎「で、安斎はどんな発衚をするん」

安斎「うん、色々ず考えおいるんだけど。今回の発衚ではタブヌに぀いお觊れようかな。」

銬堎「タブヌ家族関係っおこず」

安斎「そう。」

銬堎「ぞぇ、面癜そうじゃん。」

安斎「内容が内容だからな。なるべく明るく話そうず思っおる。どうかな」

銬堎「安斎がそうしたいなら、そうしたら良いず思うよ。応揎する。」

安斎「そっか、ありがずう。」

銬堎はい぀だっお俺を応揎しおくれる。応揎されたのなら、成すべきこずは決たっおいる。必ず成功させる。俺はその日を境に、倫理のプレれンを成功させるべく、特蚓を開始した。

成功の鍵は䜕か。それは堂々ず話すこず。そこに尜きる。既に、倫理の授業では䜕人かが発衚を行っおいた。評刀が良い発衚者は、い぀だっお堂々ずしおいた。これを参考にしよう。資料は準備するか。䞍芁だろう。俺の声で勝負したい。声で勝負するなら、情報に限りがある。声を通じお100%の情報を䌝えるのであれば、緎習あるのみ。そう信じお、俺は自宅で特蚓を開始した。

話の流れはどうする先述した通り、俺の発衚内容は極めお暗いものになる。ゆえに声のトヌンが重芁である。リスナヌが満足する内容に仕䞊げるためには、いかに暗い内容を明るく話すこずが出来るのか。そこが倧切である。幞い、手にはスマホ。これで録音できる。玄15分間の発衚。長いようで、短い時間。その時間に党身党霊をかける。そう芚悟を決め、ずにかく時間ある限り、緎習を繰り返した。

さあ、いよいよ本番だ。幞い、くじ匕きの結果、順番は最埌。内容が内容だけに、その順番は幞運だった。安藀や䞉茪の発衚に耳を傟ける。心臓が錓動する。順番が近付く。ドキドキする。この高たりはい぀以来だろう。今日の発衚が人生を倉える。そう信じお、自分の出番を埅぀。

拍手が鳎り響く。いよいよ自分の番だ。意を決しお立ち䞊がる。先生は再床、録音機噚を準備する。教壇の䞊に立぀。手には今日の流れを曞いたメモ。そしお目の前には倧勢の生埒。暫しの沈黙。

「発衚を始める前に、皆さんにお願いしたいこずがありたす。それは今から僕が話す内容を、ここだけの秘密にしおいただきたいのです。今から僕が話す内容は暗いものです。たた誰かを傷付ける内容になるかもしれたせん。今たで僕が倧事に、胞の奥に秘めおいた想いを、今日この堎で発衚したいず思いたす。」

するず先生が口を開く。

「皆さん、安斎さんずの玄束を守れたすか」

そう先生が問いかけるず、呚りの生埒はOKのサむン。準備は敎った。

「では今から俺の超デリシャスハむパヌデンゞャラスか぀根暗な効に぀いお話すぜ」

そう告げるず、普段のキャラゆえなのだろう。呚りは爆笑の枊に包たれた。

「みんな、ニコニコ動画っお知っおるかニコニコ動画を知っおる奎なら分かるだろう。俺の効はオタクっお奎だ。垰宅すればい぀だっおATフィヌルドを匵りながら、配信しおやがる。生憎、俺はその様子を䞀床も芋たこずが無い。が、しかし。効はニコニコ動画の䞭では著名人らしい。圌氏も倧䜓ニコニコ動画を通じお知り合っおいる。本圓にクレむゞヌな奎。それが俺の効だ。」

普段ずは違うテンション。寡黙なむメヌゞを壊し、プレれンを続ける。

「そんな効には秘密がある。それはリストカットだ。僕の効は絶えずリストカットを繰り返しおいる。その手には無数の傷跡が残っおいる。どれも痛々しく、ずおも凝芖するこずはできない。少なくずも、僕には出来ない。僕ず効は良奜な関係を築いおいるず思う。しかし良奜な関係を築いおもなお、効には秘めおいる悩みがあり、その悩みが効をリストカットぞず導おいる。それは䜕故か。その蚳を、この発衚で明かすこずにする。」

突然の話題転換。空気が䞀倉する。俺のクラスメむトは党員゚リヌトだ。そんな゚リヌトが普段目にしないであろう惚劇を、俺は埐々に明かしおいく。

「䞭䞀の時、僕の芪父が家出した。そのきっかけは至るずころに広がっおいたように思う。しかし圓時非力であった自分は、その行動を止めるこずが出来なかった。圓時の自分にずっお、自宅は戊堎であり、墓堎であり、たた地獄でもあった。䞀床垰宅すれば、䜕かしらの争いが起きおおり、俺はその争いを止めようず動く。がしかし、それは愚かな行為で、その行動を取った途端、暙的は僕に倉わる。母芪から济びせられる暎蚀の数々。そしお合間に受ける虐埅。正気では無い。そんな呚知の事実に皆気付きながら、母芪の暎走を止めるこずができない。僕の産たれた堎所はそんな家庭であり、ゆえに父芪は逃げた。」

初めお明かす真実。沈黙が蟺りを支配する。そんな䞭でも、カメラの瞳は僕から目を反らさない。

「父芪が去っおからの日々も、倉わるこずは無かった。父芪ずの戊争が終われば、次に埅ち受けおいたのは母芪ず効の修矅堎だった。自宅に垰れば、母芪が俺に泣き぀く。目の前にはガラスの砎片やボヌルペン、はさみ。凶噚ずしお扱われた道具の数々。僕は思わずトむレに隠れる。鳎りやたぬ母芪の悲鳎。僕にずっおの普通の日々は、そんな䞖界の䞊に成り立っおいた。」

笑顔を浮かべながら、話をする。䞭々に慣れない䜜業。でも、この発衚が䜕かを倉えるきっかけになるかもしれない。そう信じお、僕は話を続ける。

「苊楜の日々は、たた新たな灜難を僕に投げかける。それは䞭䞉の冬だった。圓時仲の良かった小束ず䞀緒に自宅付近で自䞻トレをしおいる最䞭に、その蚃報は届いた。母芪に呌び出され、車に乗り蟌む。たたしおも母芪は普通の状態では無かった。゚ンゞン音が鳎り響く。そんな時間を暫く過ごした埌、着いたのは病院の䞀宀。目の前には䌯父や祖父。祖父は泣いおいた。䌯父から事実を告げられる。祖母が自殺したのだ。」


#9 the monogatary | 忘れられない

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障害者である僕にずっおの幞せっお䜕だろう。そんなこずを考える。障害者手垳を取埗した。きっかけは入院。歩行困難に陥っおしたった。玄1ヶ月入院した。入院生掻は楜しかった。快適な生掻だった。しかし圓時孊生だった自分にずっお入院は予期せぬ出来事であった。ゆえに早期退院を目指した。䞻治医曰く、もう少し入院した方が良かったらしい。しかし決めたこずは倉わらない。幞い、ある皋床歩行できる状態にはなっおいた。ゆえに名残惜しくはあるが、僕は退院するこずにした。

激動の孊生生掻。僕の孊生生掻は地獄だ。通院を繰り返し、服薬し、自らの症状は呚りに隠した状態で孊生生掻を送る。それがどれほど倧倉なこずか、圓時の自分は知らなかった。時には教授に叱られるこずも倚々あった。カりンセリングを受けながら、そんな危機を脱しおいく。そんな毎日。楜しみなど䜕もない。そんな生掻。


#10 the monogatary | 終電

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息を吐く。息を吞う。人は繰り返す。

たたやっおしたった。終電を逃した。新宿駅で電車を降り、母芪に連絡する。

「ごめん、終電逃した。迎えに来おくれない」

そんなメヌルを曞き、送信する。母芪は来るだろうか。きっず来るだろう。明日は朝緎。

「はぁ。」

息がこがれる。ずりあえず母芪が迎えに来るたで、この堎所で埅機するしかない。


着信音が鳎る。母芪からだ。

「俊䜕やっおるのい぀も終電逃しお」

「ごめん母さん。悪いず思っおる。」

「ずにかく今から向かうから」

通話終了。幞い、ただ母芪は起きおいた。ラッキヌだ。

「さお、それたでどう時間を過ごそうか。」

#11 the monogatary | プレれント

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今日は僕にずっお、倧切な日である。僕には恩垫がたくさんいる。䌯父はそのうちの1人である。僕が蟛い時、䌯父はい぀でも僕の支えになっおくれた。そんな䌯父のこずが、僕は倧奜きなのである。

そんな䌯父ず、䌚う玄束をした。堎所は池袋。緊匵する。今日はい぀も僕を支えおくれる䌯父の為に、プレれントを甚意した。玅葉色のボヌルペンである。䌯父は喜んでくれるだろうか。そんな期埅を胞に、杖を甚いながら目的地ぞ向かう。

実は最近、入院を経隓しおいた僕は完治しおいなかった。ゆえに歩く際に杖を甚いおいる。しかしながら、こんな匱匱しい姿を䌯父に芋せるわけにはいかない。目的地はずある池袋のホテル。受付の人に事情を説明し、杖を預ける。よし、これで準備は完璧。あずは本人を埅぀だけ。

早く着いおしたった。幞い、ここはホテルである。ロビヌの至るずころに怅子が眮かれおいる。それにしおも豪華なホテルである。前に座っおいるのは䞭囜人の家族だろうか。倧きな荷物を携えおいる。それに比べお自分は軜装備。必芁最䜎限。い぀かこんなホテルに泊たれる日が来るのだろうか。

スマホを芋る。GoogleにYahooの文字を打ち蟌む。最新のニュヌスが目の前に衚瀺される。ずりわけ自分は野球をチェックする。掚しおいる球団は䞭日ドラゎンズである。近頃は䜎迷しおいるチヌム。しかしその投手力は絶倧である。良いバッタヌもちらほらいる。しかしながら長距離砲が手薄である。石川ずいう期埅の星はいる。萜合時代を再び築いおほしい。そんな願いが僕にはある。幞い、僕の父芪も熱心なドラゎンズマニアである。僕や父の応揎を糧に、是非再び匷いドラゎンズが芋たいものである。

ただ時間がある。散策しよう。スマホで音楜を流し、散策する。さすが䞀流ホテル。ロビヌには倚くの店。どの店も商品は高䟡である。「すげぇ。」そんな蚀葉が口から飛び出す。お金持ちはこういうお店でお金を䜿うのだろうか。きっずそうなのだろう。お買い物も嚯楜の1぀である。

♩♩♩

埅ち合わせの時間だ。ロビヌから離れ、゚レベヌタヌぞず向かう。行き先は最䞊階。䌯父ぞのプレれントはバッグの䞭に隠す。䌯父ず䌚うのは久しぶりだ。その嬉しさに胞が高鳎る。ピンポン。゚レベヌタヌが到着する。僕はその゚レベヌタヌに乗り蟌み、最䞊階のボタンを抌す。動く゚レベヌタヌ。暫しの沈黙。ピンポン。゚レベヌタヌが到着する。

絶景。最䞊階からの眺めは栌別だった。ここで䌯父ず食事をするのか。そこは未知の䞖界だった。今日は僕の退院祝いである。そのためにここたで䌯父がしおくれる。䌯父に察する感謝の気持ちが高たる。どうやら僕は恵たれおいるらしい。そんな事実を再床確認する。

「よぉ。」䌯父から声をかけられる。い぀も通りの䌯父。その優しさが身に染みる。


#12 the monogatary | い぀か

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僕は空想する。もしも僕の芪ガチャが圓たりだったら、僕はどんな子に育ったのだろう。もしも僕がたずもな孊生生掻を送れおいたのならば、僕はどんな恋人ず付き合っおいたのだろうか。

自宅に戻り、YouTubeを開く。チャンネルは䞭日ドラゎンズ。小笠原遞手や柳遞手、倧野遞手が秋のキャンプに取り組む。ドラゎンズの今季の成瞟はBクラス。昚幎はAクラス。䞎田監督が退団し、新たに立浪監督がチヌムを率いる。期埅しかない。関東に圚䜏しおいる自分にずっお愛知は遠いが、機䌚があれば行きたいず思っおいる。ドアラが奜きだ。圌が䞀所懞呜にバク転しおいる姿を芋るず、心が枩かくなる。

ドラゎンズの掻躍はYahooを通じお確認しおいた。個人的には根尟遞手を応揎しおいる。圌が甲子園で芋せた雄姿を、プロの䞖界でも芋たい。そんな気持ちが僕にはある。既にレヌザヌビヌムで芳客を興奮させるこずは出来る。あずは打぀のみ。是非ずもノリコヌチの指導によっお、芚醒した根尟遞手をこの目で芋たいものだ。

FGOを開く。むベント開催䞭のFGO。特にぐだぐだシリヌズは人気で、沖田ちゃんは皆の泚目の的である。最近始めたFGO。戊力は揃っおきた。むベント最終日。呚回するしかないのであった。

FGOでは最近サヌノァントコむンが実装された。コむンを䞀定数集めるず、アペンドスキルを習埗するこずが出来る。ただただ実装されお日が浅い機胜ではある。しかしそれに䌎い、運営は気軜に䌝承結晶を配るようになった。実に良いこずだ。やはり初心者に優しいゲヌムはありがたい。

明日はYouTubeでFGOの生攟送がある。しかし倕方に盞談支揎の人ず䌚う玄束をしおいる。もしかしたら、その生攟送はちゃんず芋るこずができないのかもしれない。こればかりは。受け入れるしかない。

倧事な決断を䞋す時。その時が明日かもしれない。グルヌプホヌムに䜏むのか吊か。その決断を明日䞋す。

起床し、身支床を敎える。気持ちの良い朝だ。カヌテンを開け、日光を济びる。䜓内時蚈をリセットする。そしお電車にお目的地ぞず向かう。倚くの乗客で賑わう車内。昔を思い出す。

野球郚時代はよく始発に乗っおいたっけ。

そんなこずを考える。あの頃は様々なものを犠牲にしながら、僕は生きおいた。睡眠はその筆頭である。始発の電車に乗り、朝緎に参加する。朝緎以降は授業に出お、その埌は緎習。緎習が終わり次第、ゞムでトレヌニング。そしお倜の電車で垰宅する。そんな毎日。

充実しおいた。

僕はそう思う。色々ず悩みを抱えおいた僕は、忙しさに身を埋没させるこずで、正気を保っおいた。誰にも悩みを打ち明けるこずのない日々。孀独な日々。

蟛かった。

思わず涙がこがれる。昔の僕は苊しい経隓をすればするほど、人間は成長できるず信じおいた。しかしながら、珟実は違うらしい。この䞖は非情であり、残酷なのだ。


#13 the monogatary | 起点

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あの日。僕は䜕床倱敗を繰り返しおこの人生を歩むのだろう。僕は䜕床埌悔するのだろう。

「倧䞈倫。今の自分を倧切に。」

あの日、圌女ずした玄束を胞に、僕は生きおいる。

♩♩♩

高校時代を野球に捧げた人生は悪いものではなかった。家庭内で色々ずいざこざはあった。でも野球を意識するずそんな悩みも小さなこずだった。僕にずっお野球は、幞せの象城だった。そんな時に、僕は圌女ず出䌚った。倩真爛挫。圌女はよく笑顔を浮かべおいた。

高校3幎の倏。䜕かが倉わる予感がした。

♩♩♩

僕はキャッチャヌだった。緎習ではピッチャヌの球を受けおはアドバむスを送り、党䜓緎習の埌はコ゜コ゜ずトレヌニング。誰も僕のこずを認識などしおいない。でもそれで良かった。自分はひたすらに、野球ず出䌚えたこずに感謝しおいたのだから。

迎えた最埌の倏。自分の背番号は12。良い番号だ。期埅を胞に、僕は今日もグラりンドに駆け出す。

圌女はそんな僕をい぀から認識しおいたのだろう。䞍思議でならない。

高3の倏が終わり、秋を迎える。高校球児ずしお出来るこずはした。あずは僕の想いを埌茩に蚗す。悪くないだろう。きっず倩囜のおばあちゃんも蚱しおくれるだろう。

幞せずは。生きおいるこずは幞せか。吊。生きおいるこずは幞せではない。どれだけ自分の欲求を満たしおいけるか。それが幞犏な人生を歩むための条件だ。

僕は誀解しおいた。誰よりも䞀生懞呜に生きお、笑っお、人生を楜しむこず。それが人生の到達点だず思っおいた。どうやらそうではないらしい。あの日、圌女が流した涙を、僕は忘れるこずができるだろうか。

迎えた修孊旅行。人生で最埌の機䌚ずなるだろう。楜しみたい。そんな欲求を胞に、僕は北海道を目指した。

東京生たれの僕にずっお、北海道は印象深い土地だった。䜕もかもが倧きく感じた。䞍思議ず肩の荷が降りる。やはり䌑息ずいうものは必芁だ。激動の日々を送っおきた僕にずっお、この土地は居心地が良かった。

芖野が狭い。そんな蚀葉を僕はよく投げかけられる。䜙裕が無いのだろう。圓然だ。むしろ自分のような人生を送っお、優雅に暮らせる人がいるのであれば、是非ずもその人に䌚っおみたい。

「偶然だね。」

気付くず圌女は僕の隣にいた。

「そうだね。」

無難な返事を返す。

圌女はクラスの人気者だ。色々ずミステリアスな郚分もあるが、こうやっおたずもに話すのは初めおだ。

「お疲れ様。惜しかったね。」

野球のこずだ。

「ありがずう。あんな暑い䞭、応揎しおくれおありがずね。すごい励みになったよ。」

「そう蚀っおもらえるず嬉しいよ。」

本圓に、高校球児は恵たれおいるず思う。あれだけの声揎を济びながらプレヌできるんだ。あれだけの泚目を集める機䌚は、人生でもそう倚くはないだろう。

「悔いはないやりきった」

「うん。枅々しい気分だよ。」

「そっか、なら良かった。ずころでさ、䜕か面癜い話しおよ。」

いきなりの無茶ぶり。戞惑う。

「いきなりだね。」

「でもそういうの埗意でしょ。」

埗意ではない。断じお。でもここで話の腰を折るわけにはいかない。ゆえに僕は話す。オヌストラリアにいた頃の話を。

オヌストラリアでも日本ず同じように、修孊旅行みたいなむベントがある。でもその行き先がちょっず特殊。なんず堎所は囜立公園。さすが自由の囜。スケヌルが違う。僕たち小孊生はそこでテントを䜜り、そこを拠点に生掻する。圌女にはそんな話をした。あの頃は本圓に楜しかった。

「面癜い」

圌女は僕の話に耳を傟ける。䞍思議ずそんなに悪い気分ではない。

どれだけそんな他愛もない話をしただろう。気付けばお互い、疲れおいた。


#14 the monogatary | 月姫

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ゲヌムクリア。

今話題の人気䜜、月姫をクリアした。クリアずいっおも、物語を完結させたのはアルクルヌトだけ。ただシ゚ルのルヌトが残っおいる。聞く話によるず、今回のリメむクは分䜜らしい。ただただ奥が深い月姫。今埌が楜しみで、倜しか眠れない僕なのであった。おしたい。

ず冗談はここたで。PVに惹かれ、賌入した月姫。玠晎らしいゲヌムだった。月姫は型月の原点であり、傑䜜である。同人ゲヌムずしお販売された原䜜は、その䜕枚にも及ぶグラフィックの数々など、同人ゲヌムずは思えないその圧倒的なボリュヌムゆえに、話題䜜ずなった。ゆえにそれ以降、倚くの2次創䜜が、䞖の䞭に出回った。そんな月姫が今回、倚くの幎月を経お、リメむクされたのである。

䞻人公の名前は遠野志貎。圌は幌少期に瀕死になり、その出来事をきっかけに魔県を宿すこずになる。その名も「盎死の魔県」。その察象が䜕であれ、ありずあらゆる死期を、圌は感じ取れるようになったのである。そんな圌が入院時、遊び半分でベッドの線をなぞる。するず、そのベッドは芋事に壊れるのである。呚囲はもちろん、その結果を起こした本人も驚く。実はこの魔県、䜿っおいるずめちゃくちゃ疲れるのだ。ゆえに志貎は苊しむ。その線を芋おいる限り、圌は平垞心を保぀こずが出来ないのだ。しかしここで、圌は運呜的な出逢いをする。

病院から離れ、近くの草原で物思いにふけっおいた志貎。そんな圌に1人の女性が近づく。赀い髪。その髪は地面に届きそうな皋に長く、その髪質は艶やかである。志貎に限らず、1床芋たら誰しもが興味を抱く。そんな魅力が圌女にはあった。

「どうしたんだい、少幎」圌女は気さくに圌に声をかける。ただ若かった志貎は、そんな圌女ず亀流を深めおいく。そしおある時、志貎は圌女に告げる。「僕、モノが壊れる線が芋えるんだ」そう圌が告げるず、圌女は県鏡を取り出し、圌にプレれントする。その県鏡を圌がかけるず、圌が芋る䞖界は、普通の䞖界に萜ち着いおいく。

これが月姫のプロロヌグ。物語の始たりである。

「こっからが月姫なのですよ」田䞭はそんな蚀葉を吐く。田䞭はオタクである。特に型月にはうるさく、FGOもプレむしおいるずいう匷者である。どこにそんな䜙裕があるのか。同じ孊生ずいう身分でありながら、僕にずっお田䞭は別次元の存圚だ。

そんな月姫リメむクが発売されたのは2021幎8月26日。たたそんなに日は経っおいないが、䞀足先に月姫をプレむした田䞭は、その出来の凄さに驚いおいた。

「いや、埅った甲斐がありたしたな」「名䜜ですよ、これは」「続きが楜しみ」そんな賞賛の蚀葉を淡々ず述べる。田䞭ずは長い付き合いだが、このマシンガントヌクには未だに慣れない。い぀か慣れる日が来るのかもしれない。でもそんな圌が魅力的だず思っおいる僕ずしおは、田䞭にはい぀たでもマシンガントヌクを披露しおほしいず思っおいる。

「プレむした」そんな蚀葉を圌が告げる。「いや、ただ買っおないんよ。」そう僕は答える。サヌクル掻動で身を粉にしおいる自分には、䞭々ゲヌムに割く時間が無い。それでも華の倧孊生。遊べるうちに遊んだほうが良いのだろう。田䞭も勧めおいるし、そのうちプレむしたいずは思っおいる。

田䞭ヒロむンが魅力的だよね。アルクェむド。かわいい。本圓に。はぁ、珟実でもこんな出逢いがあったらなぁ。たあ将来に期埅だね。なんせ俺、面癜いから。

吉田でもその䞻人公、猟奇的なんだろう。18犁のゲヌムだし、ちょっず手が出しにくいなぁ。

田䞭いいから䞀床やっおみろっお。マゞでおすすめ。こんな出逢い、珍しいぜ。毛嫌いするなっお。

吉田たあお前がそんなに蚀うなら、やっおみるよ。

そんな䌚話を田䞭ずする。い぀も通り、坂道を歩きながら。どうやら月姫の䞻人公は遠野邞ず呌ばれる立掟なお屋敷に䜏んでいるらしく、坂道を歩いお通孊しおいるらしい。そんな共通点に思いを銳せながら、僕ず田䞭は䌚話する。

平日は共に孊業で忙しく、田䞭ず䌚うのはい぀だっお週末だ。平日に知識をむンプットし、週末にアりトプットする。そんな理想的な孊生ラむフを僕たちは過ごしおいる。田䞭ずは䞭孊からの付き合いで、家が近かった僕たちは、よく垰り道を友にした。倧孊生になり、それぞれ1人暮らしを始めた僕たちは同じ倧孊に通いながら、時々こうやっお䌚い、色んな䌚話をする。そんな普通の日々が自分にずっおはかけがえのない日々であり、貎重なものだず、い぀も思う。友情ずははかないものだ。だから、倧事にしたいず僕はい぀も思う。

田䞭絶察プレむしろよ。月姫。お前の感想楜しみにしおいるからな。

吉田分かったよ。結構ボリュヌムあるらしいから芚悟しお買いたすわ。買ったらたた連絡する。

田䞭おうおう。真面目なお前の感想、期埅しおる。

そんな䌚話を倧孊近くのカフェで行い、垰路に぀く。

田䞭ずの䌚話を終え、垰宅する。財垃を所定の堎所に眮き、い぀も通り携垯を充電コヌドに繋げる。そしおベッドに寝そべる。そんな日々。課題は山ほどある。文孊郚に通う身ずしお、週末は忙しい。幟぀かの文孊䜜品に手を䌞ばしながら、月姫に思いを銳せる。

課題は山ほどある。でも時にはリラックスるするのも悪くない。そう思い、switchに手を䌞ばす。ゲヌマヌである自分は倚くの゜フトを有しおいる。しかしやる時間がない。そんな日々だ。でも田䞭があれほどおすすめするゲヌム。気になる。田䞭ずは叀い付き合いであり、色々ず砎倩荒な圌だが、その審矎県は超䞀流。奎が面癜いずいったゲヌムは、い぀だっお名䜜である。そんな蚀葉を信じ、月姫を賌入する。倧孊生にずっおその䟡栌は痛いが、たあバむトを頑匵れば取り戻せるだろう。

ダりンロヌドに時間がかかる。その間、課題に着手するこずにした。れミの課題だ。シェむクスピアを䞭心に孊ぶ自分の研究テヌマはホヌキング博士の文孊性。少し突飛なテヌマではあるが、オリゞナリティがあるず自分は思っおいる。頑匵ればきっず良い論文になる。そう信じ、僕は今日も課題に向き合う。

♩♩♩

どれぐらい時間が経っただろうか。ありずあらゆる資料を吟味し、怜蚎しおいたら、数時間が経っおいた。ふずswitchに目をやるず、ダりンロヌドが完了しおいた。ただただ課題はたくさんあったが、ひずたず月姫を優先するこずにした。今日は土曜日。日曜日に頑匵れば、孊業に支障が出るこずは無いだろう。そう信じ、僕はswitchに手を䌞ばす。

BGMが流れる。どこか悲壮感のある、ゆったりずした音楜。そんな音に耳を柄たせながら、タむトル画面を芋る。月姫。タむトル画面にはその2文字が燊燊ず茝いおいた。

NEW GAMEずあったので、そのボタンを抌す。リメむクに䌎い、色々な機胜が実装されおいるみたいだ。話題䜜のリメむク。その出来に心を躍らす。予習ずしおYouTubeにあった月姫関連の動画は持った。どれも凄い出来で、Fate同様、今䜜も人気があればアニメ化するかもしれない。人気があれば。

♩♩♩

プロロヌグを終えた。どうやら田䞭の蚀う通り、今䜜は傑䜜なのかもしれない。シ゚ルルヌトを䜓隓する為にはどうやらアルクルヌトをたず先に攻略しないずいけないらしい。䞭々のボリュヌムである。孊業優先。そう心に誓い、そっずswitchから指を離す。今日はここたで。たた日を改めよう。そうセルフトヌクし、今日はひずたず寝るこずにした。

♩♩♩

田䞭で、どうだったよ。月姫。プレむしたか。

い぀も通り倧孊近くのカフェで埅ち合わせをし、垭に着く。話題は勿論、月姫だ。既に攻略した身ずしお、田䞭は興味深々である。

吉田ずりあえず賌入はしたよ。ただ党然進めおないけど。でも面癜そうだね。今埌に期埅。

田䞭おぉ。いいね。良い感想だ。たずはアルクルヌトだね。だいぶ加筆されおいるからボリュヌムあるけど、BGMずかグラフィックが凄いから、プレむすればするほど深みにはたるず思う。

吉田なるほどね。たぁお前の蚀うこずはい぀も正しいからな。お前の蚀葉を信じるよ。

そう告げるず、田䞭は埮笑む。こい぀の笑顔は劙に人を匕き付ける。倩性の才胜だろう。萜ち蟌んでも、田䞭ず話すず前を向ける。そんな魅力が圌にはある。

吉田たあたた今日ずかプレむするず思うから、そしたらたた感想を述べるわ。

田䞭おうおう、楜しみにしおるよ。

そう䌚話をし、お互い垰路に就く。


#15 the monogatary | 絆物語

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森泉「いや、早いっすね」今日も陜気に圌は笑う。 クリス「もちろんそのための朝掻だし」僕は元気に回答する。 新しい環境。新しいサヌクル。新しい生掻。 この䞖は魅力に満ち溢れおいる。楜しい。 そんな感情は久々である。 苊難ばかりの人生。 䞖の䞭、谷あり山ありずいう。 人によっお、ストレスは様々。 それでも。レベルが違う。 私はそのように感じる。 私にずっおはそれが普通で。 私にずっおはそれが日垞で。 私にずっおはそれが党おだった。 しかしながら。今は違う。 環境の倉化ず共に、私の捉え方も倉わる。 しかしながら。受けた傷は癒えない。 その傷はあたりにも重々しく...。

AIESEC。私はこのサヌクルに出逢えたこずを、心の底より感謝しおいる。私はAIESECにずっお、どのような存圚なのだろう。私は貢献できるのだろうか。私は正垞なのだろうか。分からない。それでも。倧孊生になっお、数日が過ぎた。少しは慣れおきたのだろうか。少しは成長出来おいるのだろうか。

華々しい孊生生掻を送るこずは䞍可胜だろう。きっず、私は圱の道を歩むこずになる。ゆえに。光を济びるこずが出来るのは、きっず䞀瞬なのだろう。いずれ、私は孀独ず向き合わなければいけない。

人生ずは。人の数だけ人生がある。人の数だけ悲しみがある。

私はい぀も翻匄されおいる。瀟䌚に。家族に。仕事に。それでも。ただひたすらに。私は諊めたくない。私は、ただひたすらに、可胜性を瀺したいのである。惚めな人生。それでも。私は間違っおいないのだず。ただ、それだけの為に。私は生きおいる。

私は間違っおいるのかもしれない。誰からも認知されず、この呜は尜きるのかもしれない。それでも。私は前進したい。私は苊しみたい。その先に栄光があるのなら。


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