高校魅力化 3年間総括(2021年総括)
どうも。
うぇい。こと、京都で高校魅力化コーディネーターをしている長谷川です。
遅ればせながら、昨年度の総括を記しておきます。
2021年度で、コーディネーターとしては3年を終えて、地域おこし協力隊の任期としても終わりのタイミングでもある2021年度。地域おこし協力隊で3年でどこまで何ができたのか、ということを残すことで、これから初めてコーディネーターを導入する学校、自治体にとって参考になればな、と。
着任当初
2019年4月。地域おこし協力隊として、京都初めての高校魅力化コーディネーターとして着任。
着任して半年くらい経った頃、ある先生に
「何もしてくれないことが一番ありがたい」
と言われた着任1年目。
と、いっても、基本、受け入れてくださる先生が9割で、ダイレクトにわかりやすく、私に伝えはった先生は、この先生くらいやった。
今思えば、この先生の言い分もすごく分かるし、自分も逆の立場だったら同じような態度や考えを持つだろうなぁ、と思うから、多分似た者同士だったんだと思うw率直にダイレクトに気持ちをぶつけてくれたことで色々視野が広がったから、思い返すと感謝しかない。
それに、この先生がそう言いたくなる気持ちも今ならすごく分かる。
すでに色々計画していることがある中で、突発的に衝動的に考えられた取組をねじ込んでたようなもんだから、そりゃ言われる側からしたらたまったもんじゃなかっただろうな、と(;´∀`)
それから3年後
そんなことを言われ、役割としても広報で学校運営にはほぼ関われなかった1年目から、3年かけて少しずつ信頼を積み重ねて、3年後の2021年度には、
・総探のカリキュラム作成、提案
・生徒会の生徒と地域に出ていく仕組みの土台づくり
・校内で志望理由書講座の実施&添削
・教科授業で地域の人たちに授業や講演をしてもらうためのつなぎ役を担う
・進路指導部と連携して、放課後を活用した社会人と高校生との少人数型交流会を実施(今年計10回開催 延べ64名参加)
・近隣小学校との交流事業の新規開拓に貢献
などを学校で実施できるようになったし、学校運営に関しても徐々に関われるようになった。
コーディネーターを導入したことによる効果
うちは京都の府立高校で初めて導入された高校のコーディネーターだったんだけど、うちが3年活動したことで、
・ 京都北部で、コーディネーターの存在、認知度が向上して、北部でのコーディネーターを導入する学校が増えた。(市内はまだまだ…。。。でも府教委内では認知が認められてきている・・・らしい)
・ 地域の人たちが、「高校生と何かしたい」というのをアプローチしてくれるようになった。そして、それを学校でも前向きに検討してくれる流れが出来た。
・ 学校の先生が、地域を活用することの有用性の理解が進んで、活用しようとする動きが拡がった。
というような成果はあげられたんちゃうかな、と思う。
一言で言うと、「地域社会に拓かれた学校」づくりの第一歩は踏み出せたと言えるんじゃないかな。
ここまでできた理由
ここまでできたのは、本当、人に恵まれていた・これに尽きる。
地域が学校を残すために活動していた背景があって、管理職の理解があって、やる気のある管理職が居てくれて、味方になってくれて、よく分からないけどなんとか理解しようと思ってくれる先生方がたくさんいて、校内でそれなりに影響力と信頼のある先生が味方についてくれて、一緒に活動する先生が出てきて、、、本当奇跡の連続だったと思う。
学校内はもちろんのこと、学校外でも、本当たくさんの人に助けてもらったし、応援してもらったし、協力してもらった。学校内外問わず迷惑もたくさんかけたけど汗
この3年間を振り返って
教育に携わりたいと思って、その機会をいただいて初めて教育業界に飛び込んだ2019年。3年間で本当にたくさん学ばせてもらったし、自分の無力さもたくさん感じた。それなりにやれることは増えたけど、自分1人の力は本当にちっぽけだな、と、そんなふうに思ったし、だからこそ、組織でやること、チームでやれることの大切さも実感した、そんな3年間だった。
悔しいのは、これをしても今年度は倍率が1.0を割ってしまったということ。
京都北部の高校の中で、倍率を割ったのはうちの高校だけわけではなかったんやけど、とはいえ、人数が割れてしまったのは悔しい。
割れた要因は、
・ 私立と公立で授業料に差がなくなって、私立を選ぶ生徒が増えた
・ 定員がそもそも適正ではない
・ 学校としての魅力が伝わっていない
などなど、色々な要因が絡まり合っていると思うんだけど、今回の結果は、公立高校の在り方が問われたんだろうな、とは思うんだけど、やっぱり悔しい。この学校の良さが伝わらんかったんやな、と。
そう考えるとこの3年で、学校の内部改革は進められたけど、外への影響力を及ぼすまでには至らなかった、そんな3年間だったのかな、と思う。
これから高校のコーディネーターとして活躍するあなたへ
もしこれから高校のコーディネーターとしてやっていく人がこれを読んでくれているのなら、活動するにあたって意識していてよかったことを挙げておくのでぜひ参考にしてほしいデス。ただ、これは、最初に広報鹿役割が与えられていなかった私の場合なので、最初から探究の伴走など役割が与えられているのであれば、またちょっと変わると思う。けど、参考にはなる…ハズ。
学校の文化を知る。(学校によって文化は全然違うので、しばらくは大人しくして、学校の雰囲気や、文化を知るに徹するといい。最初から色々やろうとしない。)
キーマンを探す。(力関係を把握していく。誰がスイッチとなるかを探していくといい。1人ずつでいいから味方を増やしていく。特に発言力行動力のある先生を1人味方に出来るといい)
とにかく信頼を稼ぐ。(先生が困っていることの手伝いをする、生徒の良いところを見つけたら先生に共有する、など。最初の頃はやれることはなんでもやっちゃったらいいと思う。学校の中で反発が大きいなら1年は信頼稼ぎだけをするくらいの気持ちでいた方がいいかもしれない。私は毎日挨拶活動などもやりました)
仕事は自ら探す。(待ってるだけじゃ仕事は来ないので、自ら色々なところに首を突っ込んでおく)
コーディネーターを支援する皆様へ
コーディネーターを導入するにあたっては、現状、自治体のバックアップが必要なところが大半だと思う。コーディネーターを支える人たちがこれを読んでくれているなら、ぜひ参考にしてください。(※以下は、「こうしてもらえなかった」ということではなくて、「してもらえてたから助かったこと」をベースに挙げています。
行政職員の皆さん
コーディネーターが動きやすいように、色々容認してほしい。活動費など支援できることは全力で支援してやってほしいです。また、突発的に何か学校に提案してほしい、など、無茶ぶりはあまりしない方がいいと思う。やるならそれなりに計画性を持って動いた方がいいです。管理職の皆さん
可能ならば、コーディネーターにちゃんと役割を与えておいてやってほしいです。そして、分かりやすく全職員に周知しておいてほしいです。また、学校としてのコーディネーターの位置づけやコーディネーターに期待することなど、言語化しておいてもらえるとよいです。あわよくば、コーディネーターと教員間を円滑につなぐ教員を配置してもらえると嬉しいです。教職員の皆さん
コミュニケーションを是非積極的に取ってほしいです。地域の皆様
何かアイディアなどあれば遠慮なくコーディネーターにコンタクトを取ってやってください。また、企画ものは期限に余裕を持って提案しに来てやってください。(4月には1年の動きが決まってしまうので、地域へ出ていく文化が育っていない学校の場合は、途中でもって来られても実行できないことの方が多いです)そして、コーディネーターの存在をあらゆるところで話題にしてくださいw
最後に
ざっとやけど、この3年間の成果についてまとめましたが、それぞれもっと細かいことが知りたい場合は過去の記事などをぜひ参考にしてください。
記事だったら、こんな感じで書いてます↓
まだまだ作成中なので、随時更新していきます。
何か気になることなどあれば、遠慮なくコンタクトください。SNSはFacebookやTwitterをしています。
ちなみに、2022年度は、地域おこし協力隊が延長されて、引き続き京都でコーディネーターします^^
4年目も更に進化に深化させる年としますので、良ければ引き続き応援ください!
長文の中、ここまで読んでくださりありがとうございます!