好きは”強み”と心得て キャリアの川下りを楽しむ
社会人10年目、フローリストとして新たなキャリアをスタートした6期二宮さんにキャリアについて聞きました。
1社目で気づいた、キャリアに求めるスピード感
宇野:
一見、全く異業種を経験してるね。
まずは1社目、ホテル勤務について教えてください!
二宮:
大学でデザインを学ぶ中で「サービス」のデザインに興味をもつようになって、就活では百貨店やホテル業界を中心にみてたんだよね。
いわゆる”夢”がないタイプだから業界を絞るのも苦労したんだけど、「どうやったら相手に喜んでもらえるか」考えるのは比較的たのしく、頑張らなくてもできるなって。それで、ホテルを色んな人が集う「ハコ」として捉えて新規施策を考えるサービス企画をやりたいと思って入社したの。
宇野:
我々、就活の頃は求人が少なくて結構大変だったよね。
二宮:
そうだね、入社したホテルは大卒は10人しか同期がいなくて専門職(シェフや観光の学校を出たメンバー)の方が圧倒的に多かったの。レストラン配属になって接客を担当していたんだけど、働き始めたら企画ポストまでの遠さやキャリアパスの不透明さを感じるようになり『いつになったらやりたい事が出来るんだろう』と考えてしまって。
今後の人生を考えたら、自分だけの為に働けるのって意外と短いのかも?!と思い(当時は20代後半で結婚してるかもと思ってた笑)ここでは自分の求めるスピード感で企画のキャリアは実現できないなと、、、。それで23歳で退職したんだよね。
教育系スタートアップで新規事業立ち上げに邁進
宇野:
この後半年ニートだったのよね。転職先は敢えて決めなかったの?
二宮:
敢えてというわけではなく笑
夜勤で転職活動の時間も取りづらかったし、メンタル・フィジカル両方とも結構滅入っていたんだよね。休日数も少なめのハードな職場だったから。もう余裕がなくて、一旦辞めようって感じだった。
宇野:
そうか~、大変だったね。その後Schooに入社すると思うけど、教育分野に興味があったの?
二宮:
実は教育に興味があったわけじゃなくて、ご縁があって入社することになるんだよね。ニート時代Facebookを見ていたらオンオフ共にとても楽しそうな友人がいて。久しぶりに連絡を取って、その会社の中途採用イベントを覗かせてもらうことになったの。それが当時創業3年目、社員数10数名だった株式会社Schooだった。
説明会の雰囲気はイキイキしていて、スタートアップだけど「電気水道ガスSchoo Schooをインフラにする」と謳ってて、面白い会社だなと思った。
宇野:
じゃあそのイベントで「ここで働きたい!」って決まっちゃったの?
二宮:
いや、求人ポストは開発者しかなかったしサービス業でもないし、イベント後も転職先として全く意識していなかったんだけど笑 Schooの女性社員さんから私の評判がとてもよかったそうで後日連絡を頂き、社長室・新規事業立ち上げスタッフ(バイト)というポストでイベントの10日後から働かせてもらうことになったんだよね。そして1年後、正社員になったの。
当時のSchooは拡大に向けてtoB事業を立ち上げるタイミングで、まさに企画ポストが転がり込んできた感じ。ただ、本当にスタートアップだったので業務は兼務に次ぐ兼務だったよ。まだ社長がお給料を振り込んでいたから。経理もやったし、toB事業の1stユーザー開拓に向けたアポ取り・資料作り・請求書の発行とかもやった。
社長室の役割は新規事業の立ち上げともうひとつ、既存事業が綻んでしまった時の遊撃部隊。なので、動画コンテンツのディレクターや編成も担当したり、新卒採用に関わったり。入社して3年目くらいには、toC・toB事業ともにわりと幅広くそこそこできるオールラウンダーのような感じになったかな。
前職が接客業だったから、最初は大学生みたいな状態だったのね。でも、色んな人と関わる仕事に携わらせてもらって自分の得手不得手が少しずつわかってきて、いい経験をさせてもらったなと思う。
宇野:
色々やらせてもらった中で、一番自分に合っていた職種は?
二宮:
新規事業立ち上げかな。大きいテーマは年に1個くらいで、細分化すると2-3ヶ月に1個くらいのペースで取り組みを回してた。まいた種が必ず咲くわけじゃないけど、自分の成果がダイレクトに見える0⇒1に一番やりがいを感じたかな。失敗しても「じゃあ次に行ってみよう!」って前向きに切り替えられることが多くて、あんまり執着しない性格が合ってたんだと思う。それに、事業が自分の手を離れて部署として立ち上がっていく様子を見ると「いい仕事したな~」って誇らしく思えるしね。
自分のきもちに正直に、フローリストに転職
宇野:
すごく充実して、イキイキと働いてた感じが伝わってくるよ。
7年間Schooで勤めた後、今年からフローリストに転身したよね。きっかけはなんだったの?
二宮:
Schooの仕事も同僚も大好きで死ぬまで働いてもいいなって思っていたんだけど、、、
6年前から通っていたお花のレッスンで、お花を本業としてチャレンジしている方々をみて「あ、やらなかったら後悔するだろうな…」って、おばあちゃんになって”あの時やっておけばよかった”と思ってる自分が目に浮かんだの。うらやましい気持ちに蓋をすることもできたけど、自分が仕事を変えることで誰かが不幸になることもないし、やるなら今かな?って。
幼稚園に上がる前、「おばあちゃんと一緒にお花屋さんになりたい」という夢があって。ずっとお花は好きだったので社会人になってレッスンに通える教室を探してたんだけど、なかなか自分好みのお花屋さんがなかったのね。本屋さんで見つけた憧れのお花屋さんはパリにあって、さすがにパリには通えないわ~と思ってた。
そんなある日、Facebookで自分好みの装花の写真を見つけて(1期生の横村さんの投稿だった)、調べたらなんと憧れのパリのお花屋さんで修業した人の作品だったの!これは!!!って勢いそのまま、DMしてレッスンをお願いした相手が今働いているmigiwa flowerのオーナーさんだった。お返事は「どうぞどうぞ~」って。当時はまだレッスンをコンスタントにやってなかったので、ご自宅に伺ったりしながら6年前からお花を習ってたんだ。そして、3年前から副業としてアシスタントもさせてもらうようになったの。
今年から完全にお花屋さんに転職して、市場に仕入れに行ったり、福島のダリア農家さんとツアーの企画をしたり、毎日お花に囲まれて新しいことにチャレンジしてるよ。
好きは”強み”と心得て 川下り型キャリアを楽しむ
二宮:
まだアシスタントを始める前、仕事で自分の不甲斐なさに苦しくなって麻布十番の店舗に遊びに行ったことがあって。migiwaさんとお花の場に救われたんだよね。あの時、お花を通じて日々の苦しさからちょっと離れられたと思う。
自分の好みと深く触れ合う時間を通じて、新しい自分に気づく。好きを知ることは人を強くすると思うんだよね。好きなこと=”強み”だったりするじゃない?
私にとってお花はツールで、触れ合う人の心がいい方向に動くきっかけを作れたらと思ってるんだ。これは、サービス業で企画を目指していた頃と一緒だね。
振り返ると私のキャリアって、山登りじゃなくて川下りなんだよね。目標は定まってないけど、予想していないルートだからこそ色んな経験が出来てると思うの。お花屋さんの仕事もまだ半年だから、お客さんの心を動かすために考えすぎて自分が楽しめるようになるのはもうちょっと先になりそう。でも、好き=強みの発見もまだまだこれからだから、川下りの景色をどんどん楽しみたいと思ってるよー!
参考にした記事http://corp.schoo.jp/2019/09/article11/
http://corp.schoo.jp/2019/09/article12/
https://www.wantedly.com/companies/Schoo/post_articles/375408
インタビュイー
6期 二宮優衣
インタビュアー
6期 宇野咲耶子
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