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京のかたな展の「源氏兄弟同一ケース展示」で盛り上がる審神者です

9月29日から11月25日まで、京都国立博物館で「特別展 京(みやこ)のかたな 匠のわざと雅のこころ」が開催されています。
京都国立博物館によると、構想4年の刀剣をメインとした大規模展覧会です。
そしてこの展覧会、刀剣乱舞もかつてないほどの規模でコラボしています。

モチーフになった刀剣を20振り以上展示、コラボチケットやグッズの販売、ゲームキャラクターの新規描き下ろし、キャラクター声優による音声ガイドなどなど。
加えて嵐電でも刀剣乱舞コラボをやっているので、この秋京都に行く審神者(さにわ:刀剣乱舞プレイヤー)はとても多いです。
今日も京都国立博物館の11時の待ち時間は1時間でした。平日なのに。

当然わたしも京都に行きます。
推しの展示日程が出て間もなく新幹線と宿泊の手配を取りました。
期間限定で私の推し、髭切と膝丸が同じケースの中に展示されます。
本当にこれは一大事です。
第一報があったときは激震が走りました。
「この祭は三日三晩続いた」状態です。

なぜ審神者がこんなにも動揺したのか。
掻い摘んで説明します。

髭切と膝丸は二振一具の源氏の重宝として作られました。
源頼光の時代にあっては髭切は鬼を斬り、膝丸は土蜘蛛を斬り、源氏の重宝として存分に力を発揮し、源氏の惣領たちを守ってきました。
しかし、膝丸が源為義(源頼朝、義経のおじいちゃん)の娘の嫁入り道具となり、熊野権現に奉納されることとなり、ここで髭切と膝丸はお別れすることになります。
そしてその数十年後、源頼朝の時代、「曽我物語」で有名な曽我兄弟の仇討の後に膝丸が頼朝の元に渡ることとなりました。
髭切はずっと源氏の惣領と共にあったので、ここで二振りは再会したのではないかと思われます。
しかし間もなく頼朝お気に入りの大友能直へ膝丸を与えたので、ここでまた離れ離れに。
以降、約800年に渡って髭切と膝丸が同じ家系にあったことはありません。

しかし、2015年12月に京都国立博物館で史上初の二振り同時展示が叶いました。彼らに1000年以上の歴史があって、史上初!
もうこれだけでもエモいんですが、展示ケースは違ったんですね。
同じ博物館で間近にいるけど、ケースに阻まれていて少し距離がある。
もしも本当に付喪神というのが存在して、心というものがあったらどう思ったでしょう。
お互いの存在を認識できるのに、会話もできない。
涙なしには語れないツラい思いをしたのではないでしょうか。

そして今回、3年の時を経て、ついに同じケースの中での展示となりました!
おめでとう、髭切、膝丸!!
審神者、京都国立博物館に向かってスタンディングオベーションです。
よくぞやってくれた!
ありがとう、キョーハク!ありがとう、ニトロプラス!

これを喜ばない源氏兄弟好きはいません。
Twitter上とはいえ、意識的にはみんな手に手を取って喜びを分かち合いました。

そして先日10月16日から二振り同一ケース内展示が始まりました。


しかし私たち審神者は髭切に驚かされることとなりました。
10月14日、北野天満宮宝物殿での展示のお役目を17時まで務めた髭切でしたが、もうその2時間後には京都国立博物館の膝丸の隣に座していたのです。
その日夜間に行われた貸し切りトークイベントの参加者は驚愕です。
まさかのフライング!
そこまでして早く膝丸の元に行きたかったのか!
逸話がまた増えた!

今までずっと共にあることのできなかった源氏の重宝。
ようやく相まみえることの叶ったこの二振りのことを考えると喜ばずにはいられるでしょうか。


ちなみに、ここで夢をぶった切ることを言うと、実際に二振一具として作られたとか、鬼を斬ったり土蜘蛛を斬ったりという逸話は「剣巻」というフィクションがもとになっています。
平安時代とか鎌倉時代の歴史なんて、たいていそんなもんですよ。

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きんじょう めぐ
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