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肝臓の歴史から東洋医学の「肝」について考える
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こんにちは、hanaこと玻名城です。
今回も「東洋医学の捉え方」として表題について考えていきます。
「臓器の歴史(発生学)」から東洋医学の「肝」について迫っていけたらと思います。
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1.肝臓の歴史
東洋医学の「五臓六腑」は、各々に解剖学の臓器の文字が使用されていますが、解剖学のそれと作用に違いを感じることが少なくありません。
「肝」もそういわれることが少なくない印象ですが、一部合致する面もあるので、肝臓の歴史を振り返っていきます。
臓器の歴史を振り返るには、「発生学」と「比較解剖学」です。
生物はアメーバのような単細胞生物から始まり、大海原で魚類に進化し、両生類で上陸へと近づき、上陸後に爬虫類、鳥類、哺乳類へと進化したといわれています。
そして胎児は、母体の中でこの生物の個体発生の過程を経ているといわれます。
※【発生学】生物の個体発生を研究対象とする生物学の一分野。医学では胎生学ともいう。(デジタル大辞典)
※【比較解剖学】各種生物の器官の形態・構造を比較し、系統上の類縁関係について研究する形態学の一分野。(デジタル大辞泉)
■肝臓の歴史■
肝臓は、無脊椎動物において原腸腔を構成する細胞として現れます。この細胞は腸管から送り込まれてきた食物を消化したり、栄養分を吸収したりしていました。
そして、この細胞が分布する周辺が腸管の憩室(※袋のようなもの)として発生し、腸管で消化した食物を一時的に貯蔵するようになります。
無脊椎動物では「盲嚢肝」と呼ばれた憩室が、脊索動物では「肝盲腸」に進化します。
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肝盲腸へ進化した頃に、腸管と肝盲腸で消化した栄養分を腸管(※現在の小腸部分)の血管が吸収するようになります。
そして脊椎動物への進化に伴い、吸収した栄養分を貯蔵する器官として肝盲腸が現在の肝臓へ進化していきます。
その進化の過程で、栄養分を吸収した血管が合流を重ね、消化器から吸収した栄養分の経路として門脈が形成され、肝臓に栄養分が送り込まれる現在の形に落ち着きます。
無脊椎動物から脊椎動物への進化の早期に、門脈と肝臓が形成されたことで、消化吸収した栄養分を貯蔵できるようになりました。
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肝臓で栄養分を貯蔵できるようになったことで、栄養の補給が確保でき、特に筋肉や脳の発達に寄与していくことになります。
■膵臓の分化■
無脊椎動物でみられる肝臓の始まり(盲嚢肝)の頃は、腸管で消化された食物を更に消化する細胞と消化され吸収しやすくなった栄養分を吸収する細胞が同じ場所に散在していました。
つまり、肝臓も無脊椎動物のころは食物の消化に関わっていたことが分ります。
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