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元早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた④~愛の習練について~

『愛するということ』の要約第4回。今回はいよいよ、愛の習練について 解説していく。第1回から第3回にかけて、私たちは愛の理論について学んできた。 第1回では、「愛は技術である」というこの本の大前提を理解し、現代に生きる私たちが愛について持っている誤った認識を正した。 第2回では、人が愛を求める理由が「孤独感」にあることを暴き、愛こそが孤独を解消する唯一の手段であることを理解した。 第3回では、成熟した愛と未成熟な愛の違いを理解し、成熟した愛に必要な4つの要素を確認した。

    • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた③~愛の性質について。成熟した愛に必要な4つの要素~

      前回は、「孤立を克服し、孤立から抜け出したい」という人類共通にして最大の欲求があることと、その達成のために必要なのは「愛」であることを確認した。 しかし「孤立を解消するために愛が必要だ」と言われても、「愛」という言葉は少し抽象的すぎる。そこで第三回となる今回では、フロムの言う未熟な愛(愛とは呼べないもの)と成熟した愛について見ていこうと思う。両者の違いをしっかりと認識しておくことで、自分が実際に愛の活動に入るとき、どんな関係を目指せばいいのか分かってくるはずだ。 それでは

      • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた②~何故人は愛を求めるのか~

        前回は「愛は技術である」という大前提を確認した。 第二回となる今回からは、この本の大部分を占める愛の理論について、できるだけ分かりやすく要約していこうと思う。 そこで今回は本格的に愛の理論に入る前に、 「何故人は愛を欲するのか」 という事について見ていきたい。導入ではあるが侮ってはいけない。既に愛の理論の入り口に立っているのだから。導入は常に全体像を含んでいるものだ。 何故人は愛を欲するのか 近年、「承認欲求」や「自己肯定感」という言葉をよく見聞きするようになった。

        • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた①

          はじめに 漫画でもアニメでも映画でも何でもいいのだが、誰しも自分の中に一つくらいは、「これは名作だ!」と思うような作品や、自分に大きく影響を与えた作品というものを持っているのではないだろうか。 何度でも見返したくなり、そこに現れる信念や考えに感動し、それに則って生きていきたいとさえ思えるような、まさに「バイブル」のような作品を。 私の場合、それはとある一冊の本だった。この本によって私がそれまで持っていた考えや常識は大きく覆された。 現代を生きる誰しもが持っている漠然とし

        元早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた④~愛の習練について~

        • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた③~愛の性質について。成熟した愛に必要な4つの要素~

        • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた②~何故人は愛を求めるのか~

        • 現役早稲田生がエーリッヒ・フロム著『愛するということ』を要約してみた①

          別れは証

          昨日、二年間に及ぶゼミ活動が終了した。それに伴い、大学を卒業するために必要な全課程を無事に修了することが出来た。1,2年生の時はコロナで殆ど大学に通えず授業で友達を作ることができなかった自分にとって、半強制的に同じ時間、空間を他人と共有しなければならないゼミは、時に面倒くさく、時に煩わしさを伴うものであり、しかしいつのまにか、自分でも思っている以上に大切な居場所になっていたことに、今日気づいたのだ。 自分の大切は、いつの間にか出来上がっているのだなというおはなし。 冒頭に

          散歩中に感じる、あの恐怖の原因

          最近早起きすることが何かと多いので、「どうせなら」と20分ほど散歩をすることにした。 家を出るまでがめんどくさいがなんだかんだ散歩をするのは気持ちいいし、スマホを見ているだけの時間に比べて「何かやった感」があるので、その日一日の充実度が上がる気がしている。 しかしそんな平和な散歩中に、僕は恐怖(といったら大げさかも知れないけど)を感じる瞬間がある。 それは「同じように人が前から歩いてきたとき」だ。 この瞬間僕の体は少しこわばり、どこを見ながらどう歩けば良いのか分からな

          散歩中に感じる、あの恐怖の原因

          飲み会を主催してみた。~後日談~

          今回は無事ゼミの飲み会を主催できたので、そこで実際に感じたことについて書いていこうと思う。 前回の記事をお読みになってない方は、是非一度読んでいただけると嬉しいです ↓ さて、前回ゼミの飲み会をビクビクしながら主催した僕であったが、やってみた率直な感想としては、「疲れたし怖いことはあったけど、経験してみて良かったな」という感じだ。 いや、ほんとに大変ではあった。何しろ今まで自分が主体的に動いてこなかったので、 ・選んだ店に飲み放題のメニューがないにもかかわらず、飲み放

          飲み会を主催してみた。~後日談~

          「一日一写のすすめ」

          突然だが、僕は最近「これを身につければそこそこ良い人生が送れるのではないか」、と思う能力がある。それは「面白がる能力」だ。この能力は、僕が「フィールドワークが面白そうだから」というなんとも単純な理由で入ったゼミで重要視されている能力で、このゼミの目的は「面白がる能力」を身につけることだと言っても過言ではないほど、担当教授が激推ししている力でもある。 「とにかく何でも面白がるんだ」とは教授の言であるが、この言葉を聞いたとき、僕はプロ奢さんのこのツイートを思い出した。 「なるほ

          「一日一写のすすめ」

          飲み会を主催してみた。

          飲み会を主催してみた。 今年で大学生活も3年目を迎え、いよいよゼミが始まった。僕の所属するゼミはあまり学術的な方面では役に立たないのだと思う。その時々に決められたテーマに沿って班ごとに街を歩き、面白いなと思ったものを写真に撮り、それを後日スライドにまとめて発表するというのが主な活動だ。ゼミを担当している教授は結構クセのある人で、喋り始めたら止まらない。大学の教授をやっていて年もそこそことっているから知識量が多いし、僕たちの発表と教授の質問タイム(実際はほぼ教授の1人語り)が

          飲み会を主催してみた。