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プロダクトデザイン知見まとめ

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プロダクトデザイン・UI/UX・UXライティングなどの知見をまとめていくマガジンです!noteではプロダクトデザイナーを募集しています→https://open.talentio…
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2023年9月の記事一覧

「引き出し」をデザインする | Design Journal vol.26

この記事のサマリ2023年7月末に開催された、Spectrum Tokyo Jam #01 でLTをした際にお話した内容をスライドと共にまとめました。 デザインプロセスにおいて、より使いやすいデザインを追求するため、世の中のサービスに幅広く触れ、デザインの引き出しを増やしていくことはとても重要です。 その中で、ただ「引き出し」を増やすだけではなく、それらの引き出しをより使いやすく「デザイン」することが重要であると気づいた私自身の経験と、実践していることについて書いてみま

BtoBプロダクトをシンプルに保つ「名前をつけない」UXライティング

こんにちは、ログラスでデザインマネージャーをしている高瀬です。 この記事では、名前をつけないUXライティングのアプローチについて考察し、なぜ名前をつけない決断が必要なのかを記載していきたいと思います。 プロダクトが複雑になる問題昨今のデジタルプロダクトは時間の経過とともに成長していき、どんどん便利な機能がリリースされていきます。はじめはシンプルで使いやすかったけど気がつけば複雑になっていき「使いにくい…」となることも珍しくありません。 私が所属しているログラスは「BtoB

フィッツの法則(Fitts’ law)

主要なGUIシステムでは、プルダウン/ポップアップメニューでのサブメニューの展開の際にフィッツの法則を応用して「ななめ移動」の許容を行なっています。これにより、ユーザが厳密なポインタ操作をすることなく、素早く目的のメニュー項目にポインティングすることを可能にしています。 ななめ移動の際には、ポインタの点からサブメニューの縦幅を底辺とする線で成り立つ三角形の仮想領域を展開し、この仮想領域にポインタが一定時間滞在する間はサブメニューの開閉を一時的に待機するという工夫です。このお

UIデザインにおける「8」という数字の重要性

ウェブやアプリのUIデザインにおいて、8をベースとしたグリッドシステムは、人気のあるフレームワークの一つです。このシステムでは、例えばマージンやパディングなどのレイアウト要素が8の倍数をベースに定義されます。 なぜ「8」なのか1. 柔軟性 8を採用する理由は、さまざまなサイズやニーズに柔軟に対応できることができるという点にあります。8, 16, 32, 64といった8の倍数に加えて、半分の4や中間の12を追加しても整数となり、ディテールに対応できます。例えば、「5」を法則

事業会社のUIデザイナーがSQLを書けるようになったら、デザイン能力が爆上がりした

こんにちは、クラシルでプロダクトデザイナーをしているかしこです! 半年ほど前から開発チームに異動になり、【既存の機能改善】や【プロダクトのグロース】を担当していますが、SQLを書けるようになったことでデザイン業務が数倍やりやすくなりました🚀 この記事では、 ①SQLをデザイナーが学んだ先にどんないいことがあるのか  ②どこまでがデザイナーの業務に必要なレベルなのか ③知識ゼロから何を手がかりにSQL学習を進めたらいいのか を紹介していきます✍️ 章ごとに内容が分かれてい

「もうちょっとこうだったらいいな」を見逃したくないデザイナーの話

こんにちは、ピーナッツです。ナビタイムジャパンで『バスNAVITIME forスゴ得』、『バスNAVITIME』のデザインを担当しています。 私が担当している案件には、大きく分けて「チーム検討からの案件」、「自分の気づきからの案件」、「運用で必要な案件」の3種類があるのですが、今回は「自分の気づきからの案件」についてお話します。 「自分の気づきからの案件」ができるまで 私は、出かけた際にできるだけ『バスNAVITIME』を使うようにしています。実際に利用した時に困ったこと