【読書】「震えたのは」岩崎 航(著)
批評家の若松英輔さんが「わたしの単行詩の師匠」と尊敬する人物、岩崎航。
難病の筋ジストロフィーにより、身の回りのことすべてに介助が求められる生活のなかで、「自らの生きる姿勢」を見つめていく。
2020年に発生した新型コロナウイルスは、世界中の人々の暮らしに大きな変化をもたらした。他者と接する機会がリスクとなり、このような厳しい状況が何年も続くかもしれないという不安が、わたしたちを憔悴させていった。
そのような渦中において紡がれた言葉が、本書「震えたのは」には綴られている。
疲れたよ
落ち込んだよ
でも、
再び立って
今日を奏でる
いのちによって書かれた言葉は、いのちによって読まれることを求める。