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ぼっち在宅介護 残ってる脳の力 「認知症の母と脳科学者の私」を見て
お正月明けの
NHKスペシャル
「認知症の母と脳科学者の私」
の録画していたのを見ました。
脳科学者の恩蔵絢子さんが、認知症と診断されたお母様の介護をされています。
自分の名前が思い出せない。
娘の名前も思いだせない。
「母が母でなくなっていくのか…」そんな思いを持ちながらのお母様との日々が綴られていました。
認知症にもいろいろあるし、
生まれ育った環境もちがうし、
性格もあるし。
ご家族に専門家がいるから、最新の医療を受けられて治っちゃうか?と言うとそれは全然違うくて、一般のご家族と同じように、見守り、休ませる、日々でした。
夜、お布団に入る方法がわからなくなるお母様をお父様と時間をかけて眠らせる。
散歩に出たくなったお母様をそっと追いかけて見守る。
料理のできなくなったお母様の代わりに台所に立ち、お母様が様子を見にきてくれるのを待ったり。
もちろん、研究者だから、脳画像の分析もされてはいましたけど、脳の萎縮を止められるわけではなく…
進んでいく認知症の中で、萎縮していく部分がどこで、まだ守られている部分がどこなのか?と言う検証?をされていました。
認知症になっても、お母様がお母様らしくある破片がどこかに残っていないか?と願う娘の気持ちは、専門家であってもかわらない。
番組の中盤、お母様にお花を生けてもらおうとすると、「バカだから、ダメだから」などネガティブな言葉が増えてきて、恩蔵さんはショックを受けられます。
恩蔵さんのお母様は、アルツハイマー型なので、前頭葉の萎縮が大きくて、後頭部がきれいに残ってらっしゃった。
後頭部には、反省とか悔恨といった感情があるとか…
だから、ネガティブな言葉が生まれてしまうのか…と思ってしまうのだけれど…
反省や悔恨という感情は、とても冷静で静かな気持ちであって、お母様はとても冷静にご自身の状況を判断されているようにお見受けしました。
お花を好きに刺していいよ。
と言われたら、
どうさしていいかわからない。
うまくできないから、私にさせなくていいよ。っという風に見えました。
認知症テストのように、
お名前は?日時は?
と当たり前に答えるものにはお母様の答えは見つかりません。
が、散歩の途中、昔歩いた道、場所。
恩蔵さんの料理する姿、思い出の味。
大好きな音楽、歌。
それらには、質問やテストではない、強制感のない問いに対して、すーっと思わぬ答えが返ってきました。
後頭部がまだ生きていて、他の部分の回路が繋がる!そんな感じに見えました。ネガティブは悪くない。冷静に判断ができている!素敵な一部分だ!
きっと、他の認知症でも
前頭葉が割ときれいとか、側頭葉がきれいとか、いろいろあるんだと思います。
そこの力で、他の部位がうごいたりできるんだろうなぁとおもいます。
もちろん、大変なことは山のようにあるんだけど…
問いかけ次第で答えられないことは多いかも知れません。
けど、実は、聞こえてこない声に、いっぱい気持ちが乗っかっていて、表に出せるときを待っているのかもなーっと思いました。
ウチのオヤジの脳はどの辺がキレイなんだろう?
後ろの方かなぁ…とちょっと思いました。