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そして二週目

のたりのたりのなまけもの 2021.10.9

今日はもう土曜日だ。
いつの間に一週間経ったんだろう。

眩しい朝日の中、木々が道に落としている影絵を楽しみながら、
大学行きのバスが止まる場所に歩いて向かう。

ひんやりとした白い石のベンチ。

木陰でのんびりしている犬。

「オラ、チナ!」と、声かけてくれる近所のおじさん。
私の名前は奏だよ、と一応毎回お伝えしつつ、
拙いスペイン語で、「この犬の名前はなんですか?」と聞いてみる。

いつもここにいるワンちゃんは、「ニエブラ」という名前だそうだ。
スペイン語で「霧」という意味だ。

ニエブラにかまっていたら、
道の向こうから
アメリカ人のジョーと、
フランス人のマイルスが歩いてくる。
そして、私の家の二階に住んでいるアメリカ人のクリスティーナがちょっと遅れて到着。

「リーディング終わった?」「長すぎたねー!」「面白かったね!」
「プレゼンのトピック何?」
とか言いながらバスが来るまでお喋りをするのが、いつもの朝になってきた。

今週は日替わりで、様々な視点からPeace and Conflictに向かっていった。

火曜日は、フードセキュリティと持続可能な農業
水曜日は、人権、紛争、平和構築
木曜日は、メディア、紛争、平和
金曜日は、ジェンダー、紛争、平和構築

セミナーではグループワークをして、プレゼンをして、全体でディスカッションをして、、、と、
相変わらず色々な意見がリズム良く飛び交う。

いろんな国の歴史や伝統や文化や、個々人の経験で培われた価値観や視点に触れることによって、自分が属している社会規範を認識したり、自分とは一体誰で、どこから来てどこに行くのか、ということを意識する毎日。

一日の終わりには、
思考不良と消化不良と表現不良のモヤモヤで、
ヘットヘットになるんだけど、
毎日誰かと一緒にモヤモヤできるのが、
とても楽しい。

週の終わりのセミナーは、
「二週間経ったけど、学校生活や異国での生活はどうだい?」
という問いから始まった。
そして、ファシリテーターの先生が、
みんなに、おつかれさんキャンディを配ってくれた。
甘いキャラメルで心が緩み、終始和やかなディスカッションで、今週が終わった。

夜は、私がスカラーとして参加しているAPS(Asian Peacebuilders Scholarship)ファミリーと一緒に、
ピザと麦酒でのんびり。
坊もお兄ちゃんお姉ちゃん達にたくさん遊んでもらって花金を満喫。

週明けの月曜日は、グループプレゼンテーション。
それが終わったら、結構長めのファイナルペーパーがある。

「頑張り過ぎんように頑張ってきんちゃい。」

広島を出る前に、お世話になっている方から頂いた言葉が、
心にふわっと浮き上がってくる。

やりたいことがたくさんある。
でも時間と体力には限りがある。

大切にしたいものを絶対に守れるように、
頑張りすぎないように頑張っていこう。

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