ポスト・コロニアル小説を代表する作品。インドとパキスタンの2国が英国領インドから独立した時代の社会、人々の生活・人々が頼りとした価値が面白おかしく描かれます。独立日の真夜中0時に…
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53回目"Midnight's Children" を読む(第7回)。この小説に不可欠の仕掛けがこれだろうか? これと決めたラシュディ氏、筆のスピードは一気に上がったことだろうと思えます。
この回(第7回)の読書対象は Alpha and Omega と題された章です。ラシュディ氏は章 (Chapter) とは言わず Episode と呼んでいることに気が付いたので今回以降はエピソードと呼びます。16 番目のエピソード(原書 Pages 309 - 329)です。 今回のエピソードではこの小説の「中心をなす出来事」、「仕掛けの開示」があります。しかしこれに触れると小説の種明かしそのものなので、それを避け、それ以外の側面において私が楽しんだことを話題にします。
62回目 "Midnight's Children" を読む(第14回)。常識を逸脱する作り話を英語で書かれると、その読解に私は大変な苦労を強いられます。でもここは頑張りどころでしょう。
今回の読書対象は Epsode 24 "The buddha" です。全3部で構成されたこの小説の最後の部、Book 3 の始まりです。647 頁まで続くこの小説の 481 頁にまで、なんとか読み進んできました。 1. 映画館では "Coming Soon" の表現でお馴染みの予告編、その手法がこの小説に採用されます。 語り手(書き手)のラシュディ氏は、読者の息がこの辺で途絶え勝ちになるのを見越しているようで、この物語の聞き手であって、同時に書き進める仕事を傍らで励まし続