今日はクリスマス・イブということで、キリスト教にちなんだテーマを。昨年には、文学と信仰・宗教の関係性を、次の記事にまとめてみました。今回はもう少し的を絞って、ブロンテ姉妹のキリスト教観について触れてみたいと思います。
今から十数年前、初めて『嵐が丘』と『ジェイン・エア』を読了したときの感想は、次のようなものでした。
しかし念頭に置いておきたいのは、彼女たちが決して信仰を否定していたわけではなかったことです。ある一つの詩が、それを証しています。
修行者のごとくストイックでありながら、火花を散らすような激しい魂の叫び。そして神と一体となる陶然とした恍惚。シャーロットやエミリの放つ人間的魅力は、振幅の激しい静と動の間を生き、愛すべきものを愛し抜く情熱家としての資質かもしれません。