映画『クレイジー・ハート』(2009年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『クレイジー・ハート』は、
アル中の落ちぶれカントリーミュージシャンの再生を描くヒューマンドラマです。
シンプルなストーリーにジェフ・ブリッジスのヨレヨレ具合と哀愁漂う歌声がベストマッチの1本。アカデミー賞主演男優賞ほか受賞作品です。
キャスト
・ジェフ・ブリッジス(オーティス・ブレイク)
落ちぶれたカントリーミュージシャン バッド・ブレイク
・マギー・ギレンホール(ジーン・クラドック)
地方紙のジャーナリスト
・ロバート・デュヴァル(ウェイン・クラマー)
バッドの旧友 バーのマスター
・コリン・ファレル(トミー・スウィート)
売れっ子ミュージシャン バッドの弟子
映画『クレイジー・ハート』の見どころと感想
カントリー・ミュージシャンとして一世を風靡したバッド・ブレイク。57歳となったバッドは酒に溺れ、場末のライブハウスやボウリング場のステージなどドサ回りの日を過ごしています。一方、かつて自分の弟子だったトミーは超売れっ子に。
そんなバッドのもとに知人の姪でジャーナリストのジーンが訪れます。ジーンはいまだ離婚の傷が癒えないシングルマザー。やがて2人は心を通わせるようになり、人生をやり直そうとしますがー。
評)哀愁たっぷりのジェフの歌声と余韻に酔いしれる大人のラブストーリー
ありきたりのストーリーなのに、なぜかハマるこの映画。多少の紆余曲折はあるとはいえ、それほどの一大事が起きるわけでもなく、奇をてらう仕掛けもありません。
アメリカ南西部を舞台に一人のオジサンミュージシャンが立ち直ろうともがく。恋仲になりそうな女性も大きな挫折を味わっている。こうなったのは自業自得、因果応報なのか。同じ過ちを繰り返したくないと迷う2人の選択は胸に響くものがあります。
ジェフ・ブリッジスはまさに当たり役。腹も出て酒浸りでー、というと映画『ビッグ・リボウスキ』のデュードを思い浮かべますが、この映画のバッドはデュードのファンキーさの代わりにたっぷりと哀愁を漂わせています。
シングルマザーのジーンを演じるマギー・ギレンホールも魅力的。売れっ子になった弟子のトミーのコリン・ファレルもちゃんと売れっ子ミュージシャンに仕上がっていて、ありがちに天狗になってないのもイイ。
シンプルでありながら、なお余力残しな感じとジェフの歌声と余韻に酔いしれる大人の映画『クレイジー・ハート』 おすすめの1本です。