映画『キルトに綴る愛』(1995年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『キルトに綴る愛』は、
卒論を仕上げるために夏の間祖母の家に滞在することになった大学院生が、祖母や祖母の姉、キルト仲間である祖母の友人たちの過去(恋愛や結婚)の話を聞き、自分の生き方を見つけていくというお話です。
キャスト
・ウィノナ・ライダー(フィン)
大学院生 彼氏にプロポーズされたが、このまま結婚すべきかどうか迷っている
・エレン・バースティン(ハイ)
フィンの祖母 姉と二人暮らし 夫と死別
・アン・バンクロフト(グラディ)
フィンの祖母の姉
・ロイス・スミス(サマンサ)
キルト仲間
・マヤ・アンジェロウ(アンナ)
キルト仲間のリーダー格 かつてはハイやグラディに仕えたメイド
・ケイト・キャプショー(サリー)
フィンの母
映画『キルトに綴る愛』の見どころと感想
卒論作成のために夏休みを祖母宅で過ごすことになった大学院生のフィン。結婚を控えたフィンのために共同でキルトを作る祖母とそのキルト仲間の老婦人たち。彼女たちは自身の過去の恋愛体験をフィンに語って聞かせていきます。
クラディの夫をめぐる確執を抱えながらも共に暮らしているハイとクラディ姉妹。熱愛の末、地質学者の夫と結婚したが、やがて愛は冷め夫は帰ってこないままのサマンサ。メイドとして仕える主人の息子と許されない恋に落ち子供を授かるが、家を追われることとなったアンナ。
女性たちの過去とはー、そしてフィンの結婚に対する思いはー。
評)老婦人たちの静かなたくましさと、キルトに込められた温かさ
祖母らの若い頃の再現シーンがオムニバス的に挟まれていきます。それぞれの話は決して美しい思い出ばかりではありません。かといって「ツラいことや悲しいことををどうやって乗り越えたか」だの、「だから結婚はー」といった説教や恨み節はいっさいなし。みんな男には泣かされたクチなのに淡々(ときに互いをいじりあいながら)とキルトを作っていくのです。
キルトの一つ一つのパートは必ずしも完璧につながるものではありません。ちょっとしたイメージの違いやズレがあり、それも味のひとつです。人生も多分そんなもんでバチッとハマることばかりではないはず。しっくりいかないこともたくさんあるし、結婚もそうかもしれません。
若い頃にどんなに悲しいことがあっても、そのことにのみ込まれてしまわない老婦人たちの静かなたくましさと、キルトに込められた温かさを感じる作品です。
で、フィンが出す結論には、「うーん??」って感じですがー。
1980年代後半~90年代にかけて、独特の可憐さと演技力で大人気だったウィノナ・ライダー。この映画はその人気真っただ中の頃のもの。
その後、なんやかんやあって「しっくりこない」作品を経て、人気TVドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(Netflix)で復活しました。
今後、本作のような「地味にイイ映画」のウィノナに期待!
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