映画『僕のニューヨークライフ』(2003年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『僕のニューヨークライフ』は、
コメディ作家の若者と同棲中の奔放な恋人を描いたラブコメディです。
マンハッタンを舞台に、若手作家とその恋人ー、映画『アニー・ホール』(1977年)を彷彿させるウディ・アレン監督作品です。
キャスト
・ジェリー・フォーク(ジェイソン・ビッグス)
コメディ作家
・クリスティーナ・リッチ(アマンダ・チェイス)
ジェイソンの恋人 女優の卵
・ウディ・アレン(デヴィッド・ドーベル)
ジェイソンの先輩作家
・ダニー・デヴィート(ハーヴェイ・ウェクスラー)
ジェイソンのエージェント
映画『僕のニューヨークライフ』の見どころと感想
ニューヨーク、マンハッタンに住む若手コメディ作家のジェリーは、同棲中の恋人アマンダの気まぐれに振り回されっぱなし。アマンダの母親が突然居候状態となり、ろくな仕事を持ってこないエージェントにもイライラ。
行きづまったジェリーは先輩作家であるデヴィッドに相談しますが、偏執狂的なデヴィッドのアドバイスは役に立つものではなくー。
評)『アニー・ホール』の’00年版? ”奔放で気まぐれ”以上の何かが足りない
ウディ・アレンの映画に何度も登場する”悩める作家”の話です。かつて自身が演じてきた人物像(もちろんアレン自身を投影した)を若者に置き換え、より現代的な男女の姿を描いています。
この映画でアレンは主人公にアドバイスをする役どころ(デヴィッド)に回っていますが、そのデヴィッドの悲観主義っぷりが主人公が手に入れるであろう未来と対照的でもあり、紙一重的でもあり、で面白いのです。
2000年代の『アニー・ホール』的な作品です。が、個人的には奔放な恋人を演じたクリスティーナ・リッチがどうにも苦手。ダイアン・キートンのアニーに比べると、わかりやすく小娘的で”奔放で気まぐれ”以上の魅力を感じない。
とはいえ、こんな恋人やおかしな人たちに散々振り回される主人公のジェリー、彼なりのハッピーエンドを迎えたのでしょう。めでたしめでたし。
この作品以降、ウディ・アレンは映画の舞台をヨーロッパに移します。
ニューヨークで屁理屈こねながらオシャレに生きているウディ・アレンを楽しめるのは、ジョン・タトゥーロの監督・主演作品の『ジゴロ・イン・ニューヨーク』(2013年)とAmazonのオリジナルドラマ『ウディ・アレンの6つの危ない物語』(2016年)までおあずけです。