映画『ザ・プロム』(2020年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『ザ・プロム』は、
落ち目のブロードウェイ俳優たちが、ある女子高校生を救おうと立ち上がるミュージカルコメディ。田舎町を舞台に偏見や固定観念と戦うライアン・マーフィー監督作品といえば、そう! あの人気ドラマ『glee』の感動がよみがえる1本です。
キャスト
・メリル・ストリープ(ディーディー・アレン)
ブロードウェイのベテラン女優
・ジェームズ・コーデン(バリー・グリックマン)
ブロードウェイの俳優
・ジョー・エレン・ペルマン(エマ・ノーラン)
ある問題からプロムの参加を禁じられた女子高生
・ニコール・キッドマン(アンジー・ディッキンソン)
パッとしない舞台女優
・キーガン=マイケル・キー(トム・ホーキンス)
エマの通う高校の校長
・アンドリュー・ラネルズ(トレント・オリヴァー)
パッとしない舞台俳優 ジュリアード音楽院卒(を鼻にかけている)
・アリアナ・デボーズ(アリッサ・グリーン)
エマの友人
・ケリー・ワシントン(ミセス・グリーン)
アリッサの母 PTA会長
映画『ザ・プロム』の見どころと感想
人気回復をもくろんだ新作ミュージカルが酷評を浴び意気消沈するベテラン俳優のディーディーとバリー。そんな2人のもとにある女子高生の話題がー。
インディアナ州の田舎町に暮らすゲイの女子高生エマは、プロムに同性パートナーと参加しようとしますがPTAが猛反対。プロムの開催自体も中止に。この事態を知ったディーディーとバリーは、同じくキャリア低迷中の役者アンジーとトレントとともにインディアナ州へ乗り込み、エマの力になろうと計画します。
もちろん自分たちの売名のためにー。
評)『glee』好き、ライアン・マーフィー好きにはたまらない1本
見るまでは”ライアン・マーフィー作品にメリル・ストリープ”というのが正直ピンとこなかったのですが、いやぁメリルさんってナンでもデキるもんですな、と感心。
感心と言えば女子高生エマを演じるジョー・エレン・ペルマンのフレッシュさも良かった。若い頃のドリュー・バリモアを彷彿させます。
そのほかミュージカルではおなじみのジェームズ・コーデン。最近お見かけすることの多いアンドリュー・ラネルズ。キーガン=マイケル・キーやケリー・ワシントンが要所をおさえるという盤石のキャスト。唯一、ん? と思わせたニコール・キッドマンも大女優のオーラをちゃんと消していてコーラスガールクラスの女優を好演。ホントにガゼルみたいな細くて長いおみ足!
こうしたキャストが歌って踊って閉塞感のある現実に立ち向かっていく、そして夢が叶う、というライアン・マーフィーの世界観に満ち溢れたこの映画。同じく田舎の高校を舞台に人種やLGBTQ、障害といった境遇と戦いながら夢を追う姿を描いたミュージカルドラマ『glee』そのものです。
『glee』に比べると悪役のPTA会長やスクールカーストの上位組の意地悪さもソフトだし、すごく理解のある舞台好きの校長先生(キーガン=マイケル・キーが素敵!)もいるし、映画という2時間の尺に都合よくおさめられた感はありますがー。
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