映画『ブルージェイ』(2016年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『ブルージェイ』は、
地元で再会した高校時代のカップル、ジムとアマンダの一夜を描いた物語です。思い出が詰まったジムの実家で2人は楽しく過ごそうとするがー。
全編モノクロで描かれる大人のラブストーリーです。
キャスト
・マーク・デュプラス (ジム・ヘンダーソン)
実家をリフォームするために帰省中 未婚 失業中
・サラ・ポールソン (アマンダ)
妊娠中の妹に会うため帰省 既婚 前妻の息子あり
・クルー・ギャラガー (ウェイニー)
思い出の酒屋の店主
映画『ブルージェイ』の見どころと感想
カリフォルニア州のとある小さな町のスーパーマーケットで、偶然再会したジムとアマンダ。2人は高校時代の恋人同士でした。少しぎくしゃくしながらも挨拶をかわし、その後カフェ「ブルージェイ」でお茶をすることに。
互いの近況ー、ジムは母親の死後、実家をリフォームし売りに出す予定であること、アマンダは、妊娠中の妹に会いに帰省し、自身は子持ちの男性と結婚していること、などを語り合います。
店を出て思い出の酒屋の前を通った2人は、当時の店主が2人を覚えているかの賭けをし「有名なカップルだったから覚えている」と言われ、今も仲睦まじいと思い込んだ店主に話を合わせたまま店を後にします。
楽しい思い出話のなか、ふと暗い表情を浮かべるジムと、それが気になるアマンダ。
2人はジムがリフォームしている実家を訪ね、そこで一夜を過ごすことにー。
評)息の合った共演で魅せる、大人にしみるラブストーリー
2人はホントに仲が良かったカップルのようで、ジムの実家にはありとあらゆる思い出が残っています。当時の洋服やノート、手紙。そして2人が中年夫婦になりきって録音したカセットテープ。これらの思い出の品をネタに「楽しいだけの時間」を過ごそうとするのです。
それは、どう見ても楽しくないであろう現在のジムに対するアマンダの優しさだったのですが、そんなアマンダ自身も「空虚」な自分を抱えて苦しんでいることが明らかになってきます。
あーもう、これは40歳、50歳を超えた身にはしみる話ですよ。触れるべきか触れないでいたほうがいいのかー、消すことも埋めることもできないとわかっているけれどー。誰でもそんな過去のひとつやふたつはおありでしょうよ、ねぇ。
どうぞ、各自、「あなたの若き日」を思い起こしてください。
『アメリカン・ホラー・ストーリー』など、非日常的役柄のイメージが強いサラ・ポールソンが、この映画ではホントに自然な姿を見せてくれます。ワンピースにジャケット、ニット帽にブーツという秋冬のファッションも素敵。
秋冬の夜に、大人がひとりで楽しむおすすめの映画『ブルージェイ』おすすめです。