
映画『迷い婚 ー全ての迷える女性たちへー』(2005年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画タイトル:迷い婚 ー全ての迷える女性たちへー
原題:Rumor Has It…
製作年:2005年 アメリカ
監督:ロブ・ライナー
映画『迷い婚 ー全ての迷える女性たちへー』は、
映画『卒業』のモデルが母と祖母であることを知った主人公が自身の結婚を目前に自分探しー、というロマコメです。
祖母、母、娘の三代を!?というちょっとアレな展開でもちゃんと笑わせて、ホロッとさせてくれるロブ・ライナー監督。妙に豪華なキャストも見どころです。
キャスト
・ジェニファー・アニストン(サラ・ハッティンガー)
プロポーズされたものの結婚に踏み切れないでいる
・ケビン・コスナー(ボー・バローズ)
サラの母の昔の恋人
・シャーリー・マクレーン(キャサリン・リシュリュー)
サラの祖母
・マーク・ラファロ(ジェフ・ディリー)
サラの婚約者
・リチャード・ジェンキンス(アール・ハッティンガー)
サラの父
・キャシー・ベイツ
サラの母の昔を知る女性
映画『迷い婚 ー全ての迷える女性たちへー』の見どころと感想

妹の結婚式のため故郷・パサディナに戻ったサラ。サラは恋人にプロポーズされたものの、このまま結婚していいのか?自分のキャリアは? と悩んでいます。
サラはそんな思いを祖母キャサリンに相談。キャサリンはサラの母ジョスリンは、結婚式直前で一時失踪したと言うだけで話を濁します。
翌日、当時を知る女性を訪ねるサラ。母ジョスリンがボー・バローズという男性と付き合っていたこと、その同級生のチャーリー・ウェブが書いた小説が話題になったこと聞かされます。
ここパサディナが映画『卒業』の舞台であること、チャーリー・ウェブがその原作者であると気づいたサラ。
サラはボー・バローズを訪ねー。
評)まさかの親子丼にもうひと乗せ!?をゲスにしないロブ・ライナー監督のセンス

とりあえず映画『卒業』を見ておきましょう。
結婚式が行われる教会に乗り込んだダスティン・ホフマンが「エレーン!!」と叫び花嫁を奪い去るというシーンが有名な1967年の映画です。このシーンしか知らないと「一途な愛を描いた感動作」かと思ってしまいますが、ぜんぜんそうじゃないのでこれを機会にぜひ。
で、こちら『迷い婚』の主人公サラは、自分の母(サラが9歳の頃に亡くなっている) が『卒業』の花嫁エレーンで、父アールとの結婚後、微妙に早く生まれた自分はホントに父の子なのか?と迷い始めるのです。
映画でエレーンを連れ去ったダスティン・ホフマン(演じるベンジャミン)が自分の父ではないか?それが今、ビジネスで成功し富豪となっているバローズではないか?といういい年した自分探しの話なんです。
『卒業』のモデルってことは、その父かもしれない男は祖母キャサリンともやっちゃってる(言い方!)んですよね。まさか親子丼(言い方 !)にもうひと乗せ?
が、そんなゲスなものにせず、ちゃんと笑わせてホロっとさせてくれます。『卒業』のベンジャミンが成功者になってるのは個人的には腑に落ちないのですが、この映画のバローズに成功してもどこか虚ろなベンジャミンの影を感じさせるのは、さすがロブ・ライナー監督。社会派ながらロマコメもわかっていらっしゃる。
自分探しのサラにジェニファー・アニストン、中年モテ男のケビン・コスナーはピッタリな役どころ。
そして祖母キャサリンのシャーリー・マクレーンは納得のミセスロビンソンのその後で、マーク・マファロ、リチャード・ジェンキンス、ノンクレジットでのキャシー・ベイツとホントに豪華なキャストが嬉しい限り。
映画『迷い婚ー全ての迷える女性たちへー』 ぜひ『卒業』の後にお楽しみください。