映画『ザ・タウン』(2010年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『ザ・タウン』は、
プロの銀行強盗のリーダーが陥る運命の恋を描いた犯罪サスペンス映画です。ボストン北東部のチャールズタウンを舞台に、”タウン”で銀行強盗として生きるしかない男たちの苦悩と絆。
監督、脚本、主演は、「いかにも」なベン・アフレック。その粗暴な相棒を務めるジェレミー・レナーの好演が光る1本です。
キャスト
・ベン・アフレック(ダグ・マクレイ)
強盗団のリーダー
・ レベッカ・ホール(クレア・キージ)
銀行の支店長
・ジェレミー・レナー(ジェームズ・“ジェム”・コフリン)
強盗仲間
・クリス・クーパー(スティーヴン・マクレイ)
ダグの父 服役中
・ブレイク・ライブリー(クリスタ・コフリン)
ジェムの妹 シングルマザー
映画『ザ・タウン』の見どころと感想
銀行強盗が多発するボストン北東部のチャールズタウン。この街”タウン”で若者たちは、銀行強盗になるべく育てられていました。
現在の実行役のリーダーを務めるはダグ。ダグは幼なじみのジェムらとともに、一切の証拠を残さない完全犯罪を繰り返しています。
が、ある銀行を襲った際に、予定外に支店長のクレアを人質に獲ってしまい、このことがダグの運命を大きく変えていくことにー。
評)ジェレミー・レナーが魅せる、圧巻の「暴力バカの悲しくも美しき世界」
ベン・アフレックが「カッコイイけれど苦悩を抱えてしんどいオレ」を見せまくる映画です。
この後、名作『アルゴ』他を撮ったり出演したりして、2017年に『夜に生きる』で再び監督、脚本、主演の「オレ映画」を作るベンですが、その『夜にー』よりも断然この『ザ・タウン』のほうが面白い!
銀行を襲う犯罪シーンの緊張感(あの覆面、怖すぎます)と、”タウン”を覆う裏社会の閉塞感(ブレイク・ライブリー、けっこうヤサグレております)。そこで美女と運命の恋に落ちて”生き方”を変えようとする男ー、ってもう「男の美学を詰め込みたいだけ詰め込んだな、オイ!」と言いたくなる世界です。
で、今回、そんなベン・アフレックの「オレ映画」を俄然面白くしているのは相棒ジェムを演じるジェレミー・レナーです。ベン演じるダグと同じく銀行強盗になるしかない育ちでありながら、こっちはその生き方に疑問を抱かない、ちょっと、いや、だいぶ頭がイカれてるヤツです。
で、その粗暴っぷりがだんだん悲しく見えてくる。最後なんて、もうー。
本作でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたジェレミー・レナーが魅せる、圧巻の「暴力バカの悲しくも美しき世界」をぜひ!