映画『バイオレント・サタデー』(1983年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『バイオレント・サタデー』は、
友人のスパイ容疑についてCIAに捜査協力を求められたTVキャスターをめぐるサスペンス。ルトガー・ハウアーほか超渋メン揃いなのになぜかB級感漂うサム・ペキンパーの遺作です。
キャスト
・ルトガー・ハウアー(ジョン・タナー)
テレビキャスター
・ジョン・ハート(ローレンス・ファセット)
CIA局員
・デニス・ホッパー(リチャード・トレメイン)
ジョンの友人 医師
・バート・ランカスター(マクスウェル・ダンフォース)
CIA長官
・クレイグ・T・ネルソン(バーニー・オスターマン)
ジョンの友人 放送作家
・クリス・サランドン(ジョセフ・カードン)
ジョン友人 証券マン
映画『バイオレント・サタデー』の見どころと感想
TVキャスターのジョンは3人の友人にKGBのスパイ容疑がかけられていることを聞かされ、CIAに捜査協力を求められます。
週末、放送作家のオスターマン、医師のリチャード、証券マンのジョセフをそれぞれの妻とともに別荘に招いたジョン。そこにはCIAが仕掛けた盗聴器やカメラがあり、CIAの局員ファセットによって監視されていました。
が、この計画の裏にはー。
評)ひたすらジョン・ハートを楽しめる1本
スパイもののようなそうでないような、ストーリー的な面白さはイマイチというか、正直なところ不消化です。真相をネタバレしてしまっては、ただでさえ微妙な面白さがなくなってしまうので極力触れずに見どころを。
冒頭はCIAのファセットの素性。かなり印象的なシーンなので、以降のストーリーにファセットが大きく絡んでくることがわかります。ファセットはその期待を裏切ることなく大活躍です。冷酷非情さを見せたかと思えば、咄嗟のピンチを天気予報キャスターになりすまして乗り切る器用さ。
そんなファセットを演じるジョン・ハートにくぎ付けになる1本です。
主人公のジョンを演じルトガー・ハウアーは、映画『ブレードランナー』(1982年)や『ヒッチャー』(1986年)ほどの鮮烈な印象もなく、デニス・ホッパー他3人の友人たちもこれといった見せ場もなし。その妻たちの当時の映画としてはお約束のセクシーシーンも、お約束感しかなくてもはやB級映画の味わいです。
監督は『ワイルドバンチ』(1969年)『わらの犬』(1971年)『ゲッタウェイ』(1972年)などの名作を世に残したサム・ペキンパー監督。カーアクションや殴り合いのシーンでのスロモ使いが、ギリやり過ぎな感じなのも見どころではないでしょうか。
もうジョン・ハートがぜーんぶ持って行っちゃってる映画『バイオレント・サタデー』 ぜひ。
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