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映画『アイ・トーニャ』(2017年)のザックリとしたあらすじと見どころ

映画タイトル:アイ・トーニャ
原題:I, TONYA
製作年:2017年 アメリカ
監督:グレイグ・ガレスピー

映画『アイ・トーニャ』は、

1990年代に活躍したアメリカのフィギュアスケーター、トーニャ・ハーディングの半生を描いた作品です。トーニャ・ハーディングといえば、「ナンシー・ケリガン襲撃事件」  元夫らと共謀してライバルにケガを負わせるという事件は世界中を震撼させました。そのトーニャの隠された真実が!?

キャスト

・マーゴット・ロビー(トーニャ・ハーディング)
アメリカ女子スケート界で初めてトリプルアクセルを成功させたスケーター

・セバスチャン・スタン(ジェフ・ギルーリー)
トーニャの夫 DVで離婚

・アリソン・ジャネイ(ラヴォナ・ハーディング)
トーニャの母親 稼ぎのほとんどを娘のスケートに費やす

・ジュリアンヌ・ニコルソン(ダイアン・ローリンソン)
トーニャのスケートコーチ

・ポール・ウォルター・ハウザー(ショーン・エッカート)
ジェフの友人 自身を諜報員と思いこんでいる

映画『アイ・トーニャ』の見どころと感想

Neon / Photofest / ゲッティ イメージズ

オレゴン州の貧しい家庭の育ちながら、幼少期からスケートを始めたトーニャ。他の選手に比べ素行や衣装に問題はあるものの、高い運動能力でメキメキと頭角を現していきます。

ウエイトレスとして働く母は稼ぎのほとんどを娘のスケートに費やしますが、粗暴で支配的。トーニャに対し暴力をふるうことも。そんな母親から逃れるように同郷の男性ジェフと同棲し結婚。が、次第にジェフとの衝突が激しくなりトーニャは離婚を決意し家を出ます。

1991年、新しいコーチを得たトーニャは、アメリカ人女性として初めてトリプルアクセルを成功しアルベールビルオリンピック(1992年)に出場します。が、惜しくも4位。スポンサーも離れ一旦はスケートをやめるトーニャですが、元のコーチ、ダイアンの誘いによって2年後のリレハンメルオリンピックに再起をかけることにー。

しかし思うような結果を残せず、「完璧なアメリカ人の家族というイメージ」を求めるジャッジに不信感を抱くようになります。家族が必要と考えたトーニャは母ラヴォナに救いを求めますが、毒親っぷりは変わっておらず。

そしてジェフと再接近したことから、あの「ナンシー・ケリガン襲撃事件」にー。

評)本人(役)の語りが作り出す胡散臭さと爽快感が絶妙

この映画はストーリーの間にトーニャや夫ジェフ、母ラヴォナがインタビューが差し込まれています。

こうした本人(役)たちの語りに対し「どこまではホントの話かはわかりませんがー」、といった前置きもあり、あくまでもトーニャ側の話、トーニャ側のエンタメとして見て楽しむ映画かと。

それにしても、母ラヴォナの毒親っぷりがスゴイ。アカデミー賞助演女優賞に輝いたアリソン・ジャネイの怪演は見ものです。そして製作にもかかわった主演マーゴット・ロビーの骨太さも印象的。

トーニャ以下、出てくる人はみんな見事なクズだらけ。ハッピーエンドでもないこの映画がもたらす胡散臭い爽快感は独特です。ぜひ。


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