映画『さよなら、僕のマンハッタン』(2017年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画『さよなら、僕のマンハッタン』は、
は、ニューヨークを舞台にモラトリアム青年の葛藤を描くストーリーです。
サイモン&ガーファンクルやボブ・ディランの音楽、書店、小説、美術館といったNYらしいテイストと、カラム・ターナーのスーツマジックが見どころの1本です。
キャスト
・カラム・ターナー(トーマス・ウェブ)
進路に悩む青年 小説家志望
・ピアース・ブロスナン(イーサン・ウェブ)
トーマスの父
・ケイト・ベッキンセイル(ジョアンナ)
イーサンの愛人?
・シンシア・ニクソン(ジュディス・ウェブ)
トーマスの母
・ジェフ・ブリッジス(W・F・ジェラルド)
近所に引っ越してくる男性
・キアシー・クレモンズ(ミミ・パストーリ)
トーマスのGF
映画『さよなら、僕のマンハッタン』の見どころと感想
大学を卒業したばかりのトーマス。進路も決まらず、GFのミミとの関係も進展しない。
そんな行き詰まりを感じるトーマスの前に近所に引っ越してきたジェラルドが現れます。ジェラルドに不思議と親近感を覚えるトーマス。二人はすぐに親しくなっていきます。
そんなある日、トーマスは父イーサンが見知らぬ女性と親しげに街を歩いている現場に遭遇します。尾行し、その女性ジョアンナを問いただすトーマス。しかし子ども扱いされー。
評)ウエットでベタで「無難」なニューヨーク成長物語
ストーリーを書いたところでどこに見どころがあるんだ?と思えてならないこの映画。
ちょっとネタバレしますと、このジョアンナという女性は一応父の仕事関係者。超美女です。トーマスは彼女に惚れるわけです。が、そこには愛人を作って母を苦しめている父が許せないという思いが。ジョアンナを手に入れることで父を超え、父を罰したい。俗にいうエディプスコンプレックスです。
そこにふらりと引っ越してきたジェラルド。ジェフ・ブリッジスがただのお話ジジイのわけがない。当然トーマス親子のストーリーに絡んできます。絡む、どころじゃないんです。
音楽(原題「The Only Living Boy in New York」はサイモン&ガーファンクルの名曲「ニューヨークの少年」から)やモチーフはめちゃNY感があって、一部ではウディ・アレン作品のようなー、と評価されています。
主人公の名を監督(マーク・ウェブ『500日のサマー』(2009年)ほか)自身と同じ”ウェブ”としたあたりにも相当の思い入れを感じますし、精一杯サラっと無駄なくセンス良くまとめよう(88分の短尺は素晴らしい!)という狙いはわかります。
が、キーとなる真相がウエットでベタ。映画の中であるものに対し「無難だ」という表現が繰り返し出てきますが、この映画自体、良くも悪くも無難です。
見どころはトーマス演じるカラム・ターナー。気弱でちょっとモッサリしてるかと思わせておいて、パーティーシーンでのスーツ姿にどっきゅーん! 急に本気を出しやがって!
若干変なテンションになってしまいましたが、映画『さよなら、僕のマンハッタン』 興味のある方はぜひ。
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