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映画『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』(2018年)のザックリとしたあらすじと見どころ
映画タイトル:アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング
原題:I Feel Pretty
製作年:2018年 アメリカ
監督 : アビー・コーン/マーク・シルヴァースタイン
映画『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』は、
自分の容姿に自信がない主人公レネ―が、頭を強打したことをきっかけに考え方も生き方も激変する姿を描いたラブコメディです。
「自分に自信を持って」というけれどなかなかうまく行かないー。そんな悩みに効く映画です。
キャスト
・エイミー・シューマー(レネー・バレット)
化粧品会社リリー・ルクレア社のWeb担当 容姿に自信がなく卑屈な性格
・ ミシェル・ウィリアムズ(エイヴリー・ルクレア)
ルクレア社の社長
・トム・ホッパー(グラント・ルクレア)
エイヴリーの兄
・ローリー・スコーヴェル(イーサン)
レネーと親しくなる男性
・エイドリアン・マルティネス(メイソン)
レネーの同僚
・エミリー・ラタコウスキー(マロリー)
スポーツジムで出会う美しい女性
映画『アイ・フィール・プリティ!人生最高のハプニング』の見どころと感想
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化粧品会社リリー・ルクレア社のWeb担当のレネー。レネーのオフィスは本社ではなくチャイナタウンの地下にあり、同僚はイケてないメイソンだけ。自分のぽっちゃり容姿に自信のないレネーは、仕事や境遇に対する考え方も卑屈になっています。
そんなある日、スポーツジムで自転車エクササイズに挑戦したレネー。が、自転車が壊れて転倒。頭を強打してしまいます。
意識を取り戻したレネーは鏡を見て自分が美しくなっていることに驚きます。
以後、本社での受付係の募集に応募、クリーニング店で居合わせた男性イーサンに声をかける、酒場での水着コンテストに飛び入り参加し絶賛を浴びるー、など積極的に行動することで人生が好転していくレネー。仕事ではポジティブな姿勢が評価され、社長エイヴリーの信頼も得ていきます。
そしてボストンで行われる新製品のプロモーションに同行。プレゼンに向けてホテルのシャワールームで練習に励むレネーですが、そこで転倒し頭を強打。
目が覚めたレネーは再び自身のない自分に戻っておりー。
評)自己愛の危うさをデフォルメし、本当の自分らしさを受け入れる姿を映し出す
容姿に自信のない女子が美しく変身して、周りもビックリ、急にチヤホヤされて、恋をしてー、というラブコメはよくありますが、この映画はそんなツマンナイ話じゃありません。
「美しくなった」と思っているのは主人公レネーだけ。見た目はそのまんまなんですよ。なので以前から知る親友らは急に自信満々になったレネーにキョトンなんですが、誰も「え?ぜんぜん変わってないよ」とは言わない。というか言えないほどキラキラなんですね。自分は魅力的と思いこんでいるので仕事も恋愛も超積極的。だいぶやり過ぎではあるのですが。
この映画が巧みだな思わせるのは、その主人公が思う魅力的ということに「スリム」だとか「顔立ち」がどうといった明確な表現を使っていないこと。序盤、あからさまなデブイジメはありますが、だからといってレネーが「ヤセてうれしい!」とは言わないし、無理なダイエットなんてしない。そのまんまなんです。
親しくなった男性イーサンは「君ってどうしてそんなに自分に自信が持てるの? 」となるわけですが、これもけして「そんな容姿で……」の意味ではなく、誰しもがコンプレックス的なものはあるよね? という見ているすべての人の代弁のようなもの。美しくリッチな女社長エイヴリー(ミシェル・ウィリアムズがめちゃくちゃキュート! )にだってコンプレックスがあるんです。
「自分らしさを大切に」とか「自分そのものを愛する」とよく言いますが、やみくもな自己愛は危うささえ感じさせます。この映画はその危うさを見事にデフォルメした上で、本当の自分らしさを受け入れる姿を映し出しています。
ヒロインが頭を打ってー、というとこちらの映画『ロマンティックじゃない? 』(2019年)も。
こちらは自分自身ではなく、日ごろ自分が嫌悪否定しているロメコメ、ラブコメの世界に”周り”が変化しているというお話です。
頭を強打するー、という現実ではあってほしくないことですが、「見方を変える」「固定観念をなくす」というのは、頭を打つほどの衝撃 が必要なのかもー。
まずは映画でご体験ください。