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夕飯までには帰る散歩:後楽園〜神保町〜お茶の水
週末、家族の用事で外出があり、せっかくなので少し出歩くことにした。 急に決めたのでとりあえず出発点の「後楽園」のマックにてソーセージマフィンとコーヒーで着席して、行き場所を練る。
ハンバーガー店によくある「メイン+ポテト+ドリンク」は胃に重たいので「マフィンとコーヒーをセットで」と頼んだら「セット」(主品+ポテト+ドリンク)で通ってしまって焦る。マックでの単品+ドリンク構成は「コンボ」というと知る。でも複数品構成だと思わずセット、って言っちゃうじゃないですか言っちゃうじゃないですか。と己のミスを何度も反復&揉みしだきながら検索してたらちょうどこの日、神田で「神保町ブックフェスティバル」をやってると知り、用事終わってからそちらに向かうことに決めた。
神保町は、現地点の後楽園から白山通りを水道橋駅方面に向かって歩いて、駅を過ぎても更に歩けば15分くらいで界隈にぶちあたるとてもシンプルなルートなので、後楽園ゆうえんちでぼくとあくしゅ!のちの散歩におすすめ。
■神保町到着(リアル京極夏彦つき)
初めて行く「神保町ブックフェスティバル」の会場は通りが歩行者天国となってワゴンが並び、人が密集していた。
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ついでに明日の朝用にと、ろしあ亭のピロシキ(追記:現在は閉店)を買ってみた。翌日トースターで温め直して食べたら、挽肉、玉葱、茹で卵、春雨のごくごくシンプルな昭和のピロシキでなつかしく、おいしかった。
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なんで昭和のピロシキは春雨入ってるんだろな〜と思ったらロゴスキー創始者がはじめて広まったレシピらしい。
子供の頃、パン屋にあるピロシキは春雨いりだったけど(大人になってロシア料理屋さんに行ってはじめてそうじゃないピロシキに出会う)ロゴスキー創業者の発案レシピかつ発祥だったのか〜。https://t.co/WSDjqmaabQ
— のそ子/羊毛フェルト動物本発売中 (@nosonoso) October 30, 2022
ブックフェスティバル、軽い気持ちで行ったらすきな出版社だらけで惹かれる書籍はたくさんあったけど、我慢して特価本だけに絞って数冊購入。
週末に行った神保町ブックフェスティバルで買った書籍…ほしいのいっぱいあったけど特価に絞ってこんなお値段でいいんですかで購入したやつ…ありがとうございます…! pic.twitter.com/dcIe4ZHADa
— のそ子/羊毛フェルト動物本発売中 (@nosonoso) November 1, 2022
書籍のほかに「工作舎」ワゴンにて、かつて活版印刷に使用していた「紙型」を栞として販売しているものを購入。
荒俣宏「本朝幻想文學縁起」(1985年初版。2022現在品切れ)からp128〜p131部分にあたる版だったらしい。たまたま手に取ったものだったけどとても帝都物語勢の自分にぴったりというか当たり頁だった。
神保町ブックフェスティバルで特価本も買ってきたけど、面白かったのは工作舎で実際に使ってきた活版印刷の「紙型」そのままのドデカ栞。たまたま手に取ったのを購入したけど書籍は「本朝幻想文学縁起」(荒俣宏)でなかなかの個人的当たり頁。やっ、保憲〜〜〜〜ッ。将門〜〜〜〜ッ(満足) pic.twitter.com/ZMgwOhST3Q
— のそ子/羊毛フェルト動物本発売中 (@nosonoso) October 30, 2022
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(角川ノベルズ「帝都物語」に添えて…)
会場をふらふらしてたら、ふつうに歩いてる京極夏彦(敬称略)、出店ブースでパイプ椅子に座ってふつうに店番をしている京極夏彦(敬称略)をみかける。
神保町、京極夏彦(敬称略)は普通に見かけるものなのか。さすが東京、魔都こっっっっわ。ええもんを見た。
荷物が重たくなったのでブックフェスティバルを離脱して、お腹も空いたしビールでも飲もうと「ランチョン」に行くと臨時休業だった。悲しい。生ビールとビーフパイで吉田健一ごっこをしたかったのに…。
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ついでに神田「ささま」の最中を買っていこうとするもこちらも日曜はお休みと知ってかなしい(とてもおいしい)。
おやつに「さゝま」の最中。開けた途端の皮のいい匂いと、柔らかい餡のなかにまじった砂糖で固まった小豆の欠片の食感が最高に好みで、神保町行くたびに買うし人にも配る…。おいしい…。 pic.twitter.com/HLl4ZaBZlX
— のそ子/羊毛フェルト動物本発売中 (@nosonoso) October 13, 2022
その後、香港ぽい焼き物を提供しててる飲食店みつけて一旦休憩。
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■御茶ノ水方面へ
胃が落ち着いたのでそのままお茶の水方面へ歩いていく。
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このルートで平日だったら明治大学の明治大学博物館の刑事部門で拷問器具のレプリカみるのもいい。平日だれもいない館内でひとりでひっそりみてるとシンシンとこわくなってきて乱高下しがちな情動が鎮まる。無料でみれらる都会のギロチン…アイアンメイデン…石抱きの刑…。
途中「近江屋洋菓子店」でショートケーキとサバランを購入。数種の洋酒を配合したシロップに漬けたブリオッシュにさらに追いシロップしたひたひたのサバランはうっとりする味。
以前は500円くらいでカップを購入すると、店内のジュースやボルシチ飲み放題みたいな喫茶システムあっていつかやってみたい…と思っていたけど最近はコロナで閉鎖しされていてさみしい。
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洋菓子店から御茶ノ水へ向かう道、建物の切れ目から「ニコライ堂」がみえた。
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そういえばニコライ堂、ちゃんとみたことないなと思って近寄ったら週末は聖堂の一般拝観(13時~15時半)としているとわかり、入場してみる(拝観献金:300円)。
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今までざっくりニコライ堂と言っていたけれど本当は「東京復活大聖堂」だと初めて知る。知らないこと知るのはよい。散歩はよい。
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聖堂内(撮影NG)は採光目的の窓は少なく、大きく嵌められたステンドグラスのイコンが薄暗くなってきた夕方前の日差しで、色はビビッドなのに明度が下がることでコントラスト増してきて、迫力というか、組み伏せられる。なんの知識なくても敬虔にさせられる舞台圧が怖いほど気持ちよくて惹かれてしまいしばらく木製のベンチに着席する。
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ちょうど閉館間近だったらしく、退館を促す静かな声と一緒に中央の燭台めいた明かりが消え、祭壇近くでずっと貴金属を磨いていた女性もスッと消えた。一瞬で暗くなった。
そこから御茶ノ水駅に向かい、家に帰った。
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