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東京ユナイテッド(バスケ)観戦をしてファンになるということについて考えてみた

結論
あんまり感動しなかった

元も子もねーだろ、その結論。
って思うだろうが、しょうがない。そう思っちまったんだもの。

前回、車いすバスケットボールの試合を観戦して、ものすごーく感動したので、ならば!ということで、江東区民無料招待を利用して、東京ユナイテッドバスケットボールチーム(TUBC)の試合を観戦してきた。

結果

63−96で、さいたまブロンコスの勝利。
東京ユナイテッドバスケットボールチームの敗北ともいう

 もうちょっとで100点ゲームだった

東京ユナテッド

車いすバスケットボール観戦記はこちら

車いすバスケの方がよっぽど面白かったし、感動した。
しかし誤解しないでほしい。条件付きで感動したのではないということを。
車いすだからドラマがあったとか、感動した、とかいうんじゃない。
最初こそ車いすでのバスケに興味があったが、試合ゲームが進むにつれて車いすでの試合だということは忘れてしまっていたんだから。

それに車イズ同士の接触で転倒したら、なんと
自力で起き上がるのだ、彼ら彼女らは!(男女混合チームよ!)
ものすごい機動力なのだ。
観ていてもう途中から彼らが車いすでプレイしていることを忘れてしまいそうになった。
車いすだからスピード感があるのではない。
最高のプレイをしているからスピード感があるのだ。すごいぞ!

車いすバスケットボールを観戦してきて感動しちゃった話②より

これこれ。
スピード感がなかった。
いろんな攻め方があるけど、リバウンドをとって、一気に攻め込む速攻プレイっていうのもその一つ。ダダダダーーーって走っていって一気にゴール!
っていうアレ。これがね、
なかった。ほとんど。
リバウンドにしろスローインにしろ、ゆっくりと向かい、パスを回しながらゴールを狙う。そういうスタイルを終始貫いていたように見えた。
もちろんそういう攻め方もあるけど、点数が縮まらないうちからずっとこれ。シュートもなかなか放らない。点数を持っているチームが時間稼ぎをしているわけでもなく、かといってポイントガードがうまくパス回しをして、相手を疲れさせたうえで必殺シュート!っていうわけでもない。木偶の坊のさまで3秒バイオレーション取られちゃってるし。
とにかく点差が開いているんだから点数を稼ぐことをしてほしかった。

一方の対戦相手は「さいたまブロンコス」。

この試合しか観たことがないけど、シュートの命中率が割と高いように思えたし、リバウンドも負けていない。でもこれは相手がTUBCだからなのか。うん、彼らTUBCはリバウンドに対するガッツが感じられなかったし。
TUBCとの今までの対戦結果は2勝2敗。実力は五分五分、って言いたいところだけど、得点差を見るとTUBCから見ると-25点。うーん、これはさいたまブロンコスの方が実力は上なのではないか。そう思ってB3のスタンディングスを観てみると。

10位以下になると負け越し

4位に食い込んでいるのが、さいたまブロンコス。1位の福井ブローウィンズはダントツの1位でホーム試合なんて負け知らずではないか。これはホークスがPayPayドームでは無敵ということになる。誰か爪の垢を煎じてきてください。と、そんなことはさておき、
ダントツ1位はいいとして、さいたまブロンクスもTUBCもプレーオフ出場権の8位以内に収まっている。とは言ってもTBUCと9位の湘南ユナイテッドBCは首位とのゲーム差は同じ16.0(離れすぎ)で、勝率だって0.001しか違わない。これじゃあノンアルコールビールと一緒だ。同率8位ではないか。
TUBCプレーオフ出場の危機!てか、この分だときっと無理

で、なぜこうなのか考えてみたんだけど、
ちょっと気になる数字が見えてきた。
両チームとも箱根駅伝なら次年度シードは決定の10位以内だけど、
ちょっと観てみぃ。

ホーム試合の結果に注目

前述したとおり、1位の福井ブローウィンズはホーム試合では負け知らず。これは地元のファンにしてみたらこんなに嬉しいことはないだろう。応援に行けば必ず勝つんだもん。次も応援しよう!っていう気にもなる。そういうファンはきっとアウェイにも応援に行く。アウェイって選手にとっても「敵地に乗り込む」感じなので(ロッキー3"炎の友情"的な?)、そこで味方を見つけると非常に嬉しい。

その昔、プロ野球のプレーオフが札幌ドームで行われたことがあった。球場は内野も外野も一塁側も三塁側も全てファイターズカラーで真っ白になっていた。でも内野席の3塁側に数人のホークスファンがいたのだ。真っ白な球場に僅かに見えた黒いユニホーム姿のファンに選手はどれだけ嬉しかっただろう。それを態度で表したのが、当時指名打者だったズレータ。彼はそのわずか数人のファンに自分のバットをプレゼントしたのだ。バットだよ?それもさっきまで打撃練習で使ってたヤツだよ?それだけファンというのは選手にとってとてつもなく大切な存在なのだ。

斉藤和巳、涙のマウンド

話がスライダー級に曲がってしまった。
地元で勝つからファンはアウェイにも行くって話がしたかったのだ。
話を元に戻そう。

負けるチームはホームで勝てない

さいたまブロンコスは4位。ホーム試合では大きく勝ち越している。7位までも勝ち越しをしている。が、8位以降はどうだろうか。11位のアースフレンズ東京Z(12勝10敗)以外はみんな負け越している。8、9位はなんとかアウェイで勝ち越しているが、10位以降は当然アウェイでも負け越している。地元を味方につけて地域密着を目指しているなら、地元で勝たなくてはファンを増やすことなんてできない、と思う。
いくら可愛いキャラクターを作っても、イベントや地域社会に貢献したとしてもそれは違うような気がする。

会場ではグッズの販売に大声を出すスタッフが大勢いた。私は買わなかったが、列をなして買おうとしている人は少なかったように見えた。
7000人越えの観客が集まったとアナウンスされていたが、それは私も含め無料招待の客がほとんどだからだろう。シュートが入れば拍手はそれなりにあったが、ダメなプレーをしても静かに見守るだけ。熱くなって騒ぐ観客は少なくとも私の周りには1人もいなかった。親子で来て、子供達はゲームをしていて、親たちはしゃべっている、なんていう光景も見えた。

3時間ほど試合時間がある野球と違ってバスケは試合時間が短い。タイムアウトやインターバル、ハーフタイムなどを計算しても凡そ1時間半ほどで試合終了となる。ほんとあっという間。せっかく来たんだから、ゲームなんかやらせてないで見せなさいよ、って思っちゃった。

試合後にゾロゾロと出口へ向かう観客たちも誰も試合の話をしていない。他愛のないおしゃべりばかり。私は友人とあーでもないこーでもないと監督のような選手のような反省会のような会話をしていたが、そういうのは聞こえてこなかったな。あのシュートかっこよかったね!とか、あそこでなんで入れられなかったんだろ!とか一切ないし、あの試合展開に怒っている人もいなかった。私と友人はちょっと、いやかなり怒ってた。

でもね、そういう感情が起こらないほどつまらない試合だった、ということも言えなくもないわけで。となればグッズだって買いたくもないし、ましてやファンクラブにだって入ろうとはとても思えない。
もしも、応援したい!頑張ってほしい!という気持ちがあれば、たとえ弱くてもダメな試合でも何かの形でサポートしたいと思う。一番わかりやすいのがファンクラブだろう。
私は生まれも育ちも東京だけど、イベントの大半が福岡のソフトバンクホークスのファンクラブに入っている。試合だってビジター試合しか行けないことがほとんど。優勝からだってだいぶ遠ざかっている。でも私は応援したい。斉藤和巳が1軍ヘッドコーチから4軍監督になった今でもね。

そんな価値が今のTUBCにあるのか。
その価値はきっとチームの頑張りに比例するのではないか。
だからきっと今は難しい。

今はまだ若い新しいチームだけど、55チームあるBリーグの下から数えた方が早いようなチームだけど。もしファンにとってホームで勝ち続けることができるチームに育っていったらどうだろう。
ファンは確実に増える。
だって自慢だもん。地元のヒーローだもん。

地域に寄り添って結束するためにネーミングされた「東京ユナイテッドバスケットボールチーム」なんだから。

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きたがわたまき
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