これからは”空気ビジネス”の時代だ。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:コロナの副産物としての”換気”の問題。空気の入れ替えが大きなビジネスのヒントなのに、日本企業はこれに気がついてない件。これからは”空気ビジネス”の時代だ。
換気の重要性
ニューヨーク・タイムズはこう主張します。
しかし、これは100年も昔に、言われてきたことなのです。
100年前にアメリカ、ヨーロッパは伝染病の猛威にさらされ、当時の公衆衛生制度は「フレッシュ・エアを取り込むことがすべて」を基本に改革され、オープンエアの住宅、病院、施設が次々に作られていったのです。
喉元過ぎれば熱さを忘れる人類
人類はすぐに痛みを忘れる存在なんですね。
この100年、社会はその教訓を忘れてしまいました。
しかし人類が能天気だから、だけでもありません。
医学のマーケティングにやられたのです。
「病原菌はお薬やワクチンで抑えられますよ」という宣伝が効いて、インフラの問題は脇に置かれてしまったのです。
ある意味では100年前よりも、今回のコロナのほうが深刻だったからです。
今回のコロナが前代未聞と言われる理由は、世界がグローバルに繋がってしまったからです。
世界中にこの伝染病が広がり、その広がりが大きかった分、人類が受け取った教訓も苦いものになると同時に、その分析もより深く正確になったのです。
その結論が、「換気をよくすることが、コロナ撲滅の根本」なのです。
換気に関心が薄い日本
しかし、日本はこの教訓があまり共有されてないように思うんです。
「厚生労働省が、換気が大事だと言ってますよ」程度のものです。
日本人の好きな通勤や会社ワークが戻ってきた今、企業はベンチレーションというインフラ改革をやってるんでしょうか。
そうは見えないし、バスやタクシーなども、特別換気がよくなったとは思えません。
お店や施設も「マスクしてください!」とお客に呼びかけるのはいいけれど、換気システムを刷新しました、などのアナウンスは聞いたことないですね。
ビジネスのアップには「何よりもお客様の安心、安全に心がけております」っていう覚悟と態度がなにより必要なのに、企業側は一体何をやってるんでしょうね。
スーパーのレジは、今でもビニールカバーに覆われ、客との距離がとられるようになっています。
しかし、従業員の皆さんは、コロナが収束気運とは言え、心配だと思いますよ。
従業員、お客様双方が安心できる、ベンチレーションシステムを導入したらどうなのかしら。
安心安全が、マーケティングの基本ですよ、今の時代は。
なぜ、電車通勤のほうが頭がよくなるのか
僕は職場の大学が木更津市にあるんで、通勤で東京から高速バスに乗るんですよ。
「換気システム作動中」とか書いてあるんですけれど、「えっ?どこが?」という感じなんですね。
これ、ダメだな、と思いました。
いくらインフラ改革をしても、それが客に認知されなければ意味がないんです。
ベンチレーション(換気システム)を変えてくれたんなら、それを「見える化」しろ、っていいたいんですよ。
「ただいま自動で換気を実行中です」とか、アナウンスを入れて、実際お客には見えない作動中の映像を流す、とか。
僕は、バス会社には悪いけれど、ほんとにやってんのかなあ、って疑問に思うんですよ。
なぜならばこんな事があったからです。
いつもバスに乗ると、「今日こそは勉強しよう」と思ってるんですけれど、なかなかニューヨーク・タイムズを読むのが進まないんですね。ちょっと読んだと思ったらいつの間にか寝てる(笑)。
疲れてんのかなあ、と思ったんですけれども、この間久しぶりに山手線に乗って、すべてがわかったんです。
山手線では、ニューヨーク・タイムズがスルスル読めるじゃないですか!
バスでは1記事読めずに寝てしまったんですけれども、山手線では30分で5記事くらい読めて、それも頭もスッキリしてるんです。
読めたんです、これは「電車はひと駅ごとに嫌でも換気するから」なんです!
皆さんに断言します、「知的生産性を考えるならば、バスより電車ですよ」って!
もう明日から、通勤はバス辞めて総武線にしようかな、まじでそんな気持ちになっています。
みなさんも、仕事の効率が上がらない時は、窓を開ければいいんですよ!
空気ビジネスを始めよう
日本では、コロナで我々が気がついたことと言えば、「移住もいいかな」ってことですよね。
リモートワークで、どこでも仕事していいってことで、久しぶりに実家に返ったり、ワーケーション(仕事プラス休暇)で田舎に行っていたあなたは、都会との違いを実感しましたよね。
その一番の違いが「空気」でした。
こんなに田舎は空気がおいしかったのか!という発見です。
僕もプロレスの仕事で、以前住んでいた新潟に帰ることがありますが、その度に「空気が違うなあ」と実感しますね。
「空気のために、転職や移住もありだ」、そういう空気が世の中に漂っているんじゃないでしょうか。
今日見た本の宣伝に「熟睡したければ、寝室のドアを少し開けて寝るがいい」というのがありました。
酸素が多く取り入れられるから、というのです。
フレッシュエアがいかに健康に大事か、ということですね。
そのエアにも品質があります。
地方自治体は都会の人に移住を呼びかけるのに必死ですが、もっと土地の空気を分析して、科学的研究結果をもとに、「ここ熱海の空気は、とりわけ経営者の方にいやし効果を与えることが判明しました」とかやればいいのに。
その他にも、「空気マーケティング」は、無限にあります。
今日はこのくらいで。
皆様、会社でもご自宅でも1時間に一回、窓を開けることをおすすめしますよ。
野呂 一郎
清和大学教授
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