高い絵と安い絵の違い
大衆市場と芸術市場の違い
この記事では、一般の市場について考察します。芸術の市場とは異なる点をご理解ください。
質の差
高い絵と安い絵の違いは質にあります。しかし、その「質」とは何でしょうか?質が高いとは一体何を意味するのでしょうか?
質とは何か
質とは、絵や音楽などの生産物の技術的な上手さではありません。質は、以下のように定義できます。
需要をどれだけ満たすか
絵の上手さや音楽の良さは関係ありません。重要なのは、どれだけ需要を満たせるかです。
需要について
多くのクリエイターにとってのお客さんは、一般の市民です。彼らは専門家ではなく、絵や音楽を専業したり学んだことがない人々です。現代では、絵の購入者の99%は一般市民であり、市場の大半は一般市民が少額を出し合って共有するコンテンツで成り立っています。
例えば、前衛芸術は大衆市場ではあまり好まれません。前衛芸術の個展よりも、アニメのコラボや声優コンサートのほうが需要があります。なぜなら、現代では大衆がスポンサーだからです。
適当でいいのか
無知な一般市民が相手ですが、彼らはそのジャンルについては非常に詳しいことがあります。例えば、人気アニメの二次創作をするとき、そのアニメを見たことがないとオタクからは「分かってない」と言われてしまいます。現代でも購入者はオタクであり、彼らの需要を満たすことが求められます。
需要を得るには
質が良いことが条件で、その質とは需要を満たすことです。需要は絵や音楽の技術的な優秀さではなく、そのコンテンツを欲しがっている人のニーズを理解し、それをクリアすること、さらに流行や提供スピードも重要です。マーケティングで需要を掘り起こしたり発生させることができますが、それにはお金と指導者が必要です。
クリエイティブは、観測者と実行者に分かれていることが好ましいです。観測者は流行やそのジャンルの学習を行い、的確なコンテンツを指示します。実行者はその指示に従い、技術を使ってコンテンツを作り上げます。
高い絵は高い需要から
市場は需給で成り立ち、需要が高いほど価格が上昇します。これはクリエイティブの分野でも同じです。クリエイティブには「市場に作品を撃ち込む能力」が必要です。絵の上手さとは、指示通りに命中させやすくする技量です。
例えば、現代ではAIの絵が存在します。どんなに高度な絵を手書きで描いたとしても、AIの自動出力と同じ価値しか生まれないことがあります。逆に、絵が下手でも需要の観測とタイミングが良ければ、売れる余地もあります。
市場の理解
自分が狙おうとしている市場を理解することが重要です。そのためには、市場に詳しい観測者と組むか、自分で調査する必要があります。
このように、高い絵と安い絵の違いは、需要をどれだけ満たすかにかかっています。現代の市場で成功するためには、観測者の指示に従い、的確なコンテンツを提供することが求められます。