信じることを、やめないで。
母方の祖父に
1954年にノーベル物理学賞を受賞したドイツ人で、
アインシュタインの親友でもあるマックス・ボルン
をもつオリビア・ニュートン・ジョンは、
さらに母方の祖先を辿れば、
マルティン・ルターにたどり着くと、
自伝で述べている。
一方、オーストラリア・メルボルンの
大学長を務めた彼女の父は
いつもオリビアにこう言っていた。
「いいかい、これは無理とか、やれっこないって、
たいていの場合、誰かから言われるんじゃなく、
自分で思ってしまうんだ。
大切なのは、自分で自分を信じる心だよ。
覚えておきなさい」
(先日の『yes明日への便り』)。
2018年、メルボルンの
ラ・トローブ大学から名誉文学博士号を授与された
彼女は、父のその言葉を胸に
スピーチでこう述べている。
「みなさん、文字は言葉になり、
言葉にはチカラがあります。
いつも自分の言葉を意識して、たえず自分の言葉を気遣い、
どうか、自分の言葉に嘘をつかないでください。
最後に、この言葉をみなさんに贈ります」。
Don't Stop Believin'
(信じることを、やめないで)。
*
そして私は思い出す、手塚治虫のこの言葉を。
「人を信じよ。しかし、その百倍も自らを信じよ」。