カフェ・オレボウルでミルクの泡を味わう幸せ。at「Afternoon tea」 東京・町田。

「Afternoon tea」のカフェ・オレは、
大きなボウルで提供される。
あたかも茶道のお点前のように
口元に持っていって傾けると、
舌をつたって喉に流れていくコーヒーが、
ミルクのふんわりとした泡にくるまれて、
苦みと甘みの二層をくっきりと
口のなかに浮かび上がらせる。
スプーンを何度か回すと、
少しコーヒー色に染まった泡は、
苦味が増して、コーヒーの
味わいが、泡の底から
盛り上がってくる。

さらにボウルを傾けると、
まろやかに泡と溶け合った、
よどみない苦みが、
とろりと口のなかに広がる。

ここで苺ジャムをつけたスコーンを
サクりと口に入れると、
ジャムの強い甘みはキラキラと
口のなかで輝き、
スコーンのほろりとした穀物味が
コーヒーの味としみ込み合う。

さらにスプーンで渦をつくると、
コーヒーの苦味は、
ほどよくまろやかで厚みのある
カフェオレテイストに変わっていて、
ミルクの白い泡は、もう
記憶と舌の残像に残っているだけだ。

「Afternoon tea」、
行くとすれば東京・町田
東急ツインズ ウエスト 3階、
のお店。

2023年、
時代はともあれ、
こんなやさしく、
おだやかな気持ちで
一年をおくりたい。