後南朝 あるお盆のできごと・・・川上村に残る古い言い伝え
これは絶対に話してはならないと言い伝えの話です。
ある暑い夏のお盆の日、私は調査のために小像の自天王さんの胴体塚に足を運んだ。
その寺ではすでに、一人の若者が本堂にいました。
彼は私よりも年下で、私と同じく後南朝について調査しに来ていたようでした。
私は彼に話し掛け、私もまた後南朝の歴史について調査を進めていることを告げました。
彼は彼自身の調査が大学での自由研究の一部であると説明しました。そこで私たちはしばらくの間、後南朝について話を交わしました。
私たちが後南朝の歴史について話し合っているとき、彼が川上村出身であることを知りました。
そして驚いたことに、彼の村には古くから伝わる言い伝えがあると言うのです。
その言い伝えとは、自分の村民以外の人と後南朝について話すことは許されていないというものでした。
彼はその理由を説明しました。
かつて、他の村からの訪問者が自天王兄弟の秘密を漏らし、それが原因で赤松家が自天王兄弟を暗殺した歴史的事件だ。
それ以降、自分の村の外の人々とは家族の系譜や個人的な情報を交換することは避けるようにとの教えがあるとのことでした。
その後、彼は我々の会話を短く切り上げ、すぐに寺を出て行きました。
私はその場に残りつつ、古い言い伝えが今でもしっかりと守られていることに驚きを隠せませんでした。
これが本当なのか。わかりませんが、村以外の者が密告したおかげで、起きた事件。
村の人も責任重大でしょうし、そのような教えがあっても、おかしくはないと思いました。