それだけでこの夜は十分なはずなのに。(旅するような暮らしのラジオ #15)
いやー、こんな時間までオフィスで仕事をしていたのは何ヶ月ぶりだろう。
6月に入ってからというものの、今までのんびり進んでいた時計の針を追い付かせるかのように、ギリギリと歯車を捻り回すような日々が続いています。お仕事している皆さんはどんな風にお過ごしですか?
無事終電には間に合って、降り立った最寄駅。斜め30度くらいの角度で、少し膨れた半月がくっきりと綺麗に見えました。
そんな月をぼんやりと眺めながら歩いていたのですが、そのうちにじわじわとなんとも言えない違和感を覚えました。
どうして、こんなにも「うるさい」のだろう。
「うるさい」と書いたのは、耳で聞こえる車やバイクの走る音だけではなく、目に入るコンビニの蛍光灯、信号機や街灯、ビルの窓明かり、、五感に入ってくる刺激ぜんぶがそう感じて。
12時も回っているというのに、なぜこんなにもこの街は、音と光に溢れているんでしょう。月と星、それだけでこの夜は十分なはずなのに。
数年前、一人で東北のとある町を訪れた時のことを思い出しました。
到着した時刻は確かまだ20時くらいだったかと記憶しています。
それなのに駅に降り立った時の、圧倒的な闇と静謐さ。しん、としていて、情け容赦なく高純度な、夜。
生き物として、いま僕はここにいるべきではない。ということが痛いほどわかって、落ち着かない気持ちで迎えの車を待っていたあの時間。
恐ろしくもどこか懐かしい、そんな夜の中にまた帰りたくなって、いま僕は無性に旅に出たくなっています。
日本もいいけど、モンゴルの草原なんかいいかもしれないな。
今日のところはこの辺で!
それでは、また。
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