息をすること、旅をすること。(行き帰り・生き返り・息還り)
帰宅することで初めて、旅が生まれるのだ。1泊2日の温泉旅行も、週末をフル活用した弾丸海外旅行も、アメリカ大陸横断旅行も、帰りのチケットを取らずに出発する気まぐれな旅も。家に帰らないうちはどれも名指せぬ移動でしかない。街中を飛び交う聞いたことのない言語や、見たことのない食べもの、想像を絶する大自然、あるいは雑誌や映像のなかで何度も見てきた観光地が旅を旅たらしめるのではない。「家に帰るまでが遠足です」と同じことだ。家に帰るまでが旅であり、家に帰るまでは旅にならない。未来が過去を規