見出し画像

ロスジェネ母さんの挑戦「1週間で小型特殊免許を取っていく!」

この記事は2020年の秋に3回に分けて投稿した記事を、noteの新しいカテゴリ「つくってみた・やってみた」投稿用に1つにまとめたものです。当時から各料金や条件等変更になっている可能性もあるので、詳細については各位にてご確認くださいませ。

昔、舘ひろし主演で「免許がない!」という映画があった。
そして私自身も「免許がない!」ロスジェネ母さんであった。

免許がないのにはいろいろと理由というか言い訳があるのだが、成人して以来ずっと東京に住んでいるので、公共交通機関の恩恵にあずかり、ほとんど不便を感じてこなかった。しかし唯一困るのは、役所の窓口での証明書提示の瞬間だ。そのたびにパスポートを引っ張り出して持っていくか、キャッシュカードと保険証など2種類以上の証明書が必要となる。免許証であればペロッと一枚かっこよく提示すれば事足りるところを…。


ステイホーム期間が明けた頃のある日、夫にこんな質問を投げかけた。

「時間がめっちゃある。パートの面接にも落ちた。さて、私は何をすべきだろう?」

すると、夫は目をきらりと光らせてこう言った。

「コトク取ったらええやん。」


コトク?コトクって何よ???


説明しよう!コトクとは小型特殊自動車のことである。

小型特殊自動車とは
小型特殊自動車に含まれるのは、主に農作業や雪かき、工場で使われる車です。小型特殊自動車と言える車は、全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2.0~2.8m以下、最高速度時速15km以下(農作業用は時速35km未満)という決まりがあります。
出典:グーネット中古車HP

つまり普段道路を走っているフツーの自動車ではなく、トラクターや、コンバイン、田植機、市場の中などで仲買人さんたちが乗っているターレット式構内運搬自動車、小型除雪車など、普段公道では見かけないが、田畑や、仕事の現場で活躍する小さな車たちのことだ。

これらの車両は普通免許や原付免許があれば乗れるので、わざわざ小型特殊の免許を取得する人は皆無らしい。

追記:原付免許では小型特殊は運転できません。訂正してお詫びいたします。(2022年1月8日)

教習所に通う必要もなく、学科試験一発勝負で取得できる。原付はそれに実技の講習があるが、コトクはそれもない。本当に学科試験だけで取れる一番時間のかからない運転免許である。

夫によると学科試験の準備には1週間もあれば十分という。また、テキストなどは購入する必要はなく、原付免許の試験対策アプリ(無料)での勉強だけでいけるそうだ。これは楽そう。

それにこの先、もしかしたらトラクターやターレットに乗る機会だってあるかもしれない!!公道だって走れるんだぞ!

よし決めた!!私コトク免許を取る!

こうして私は人生初の運転免許、「コトク」の取得をめざして動き出した。


アプリでお勉強!


さてさて、1週間で運転免許証を取得するという壮大な(?)プロジェクトに乗り出した私が具体的にどのように試験準備をしていったか書いていきたいと思う。

今まで英検や仏検、通訳試験などの準備には、試験団体が出版している教本や過去問を使ってきた私。コトク取得にも必要なのかなと思っていたが。

私が調べた限り、小型特殊免許対策として出版されている紙媒体のテキストはなさそうだった。(あるのかもしれないけれど探し当てられなかった。)夫からも、原付免許用のアプリで事足りると聞いていたので、このアプリを携帯にダウンロードした。無料である。

‎原付免許試験問題集


ジャンル別にたくさんの問題があって、本番と同じように二択形式になっているので、とにかく問題を解きまくり、間違えたところをやり直していく感じで進めた。解いてみて納得がいかないところや不明なことに遭遇した時には夫が免許更新講習の際にもらってきたテキスト「わかる 身につく 交通教本」を参照したり、ネットで調べたりで解決できた。

画像1

ただ、原付の問題には載っていない小型特殊試験独自の問題も出ると踏んでいたので、小型特殊自動車の定義や、独自に適用される交通法規などについてもネットなどで軽く学習しておいた。

とうことで、お気づきのように、試験準備のためにお金は1円も遣わなかったのである!!

これってすごいことではないだろうか?

1日1~2時間くらい、ソファに寝ころびながらの学習。夜寝る前にも携帯を使って勉強した。一問一答形式なので、細切れ時間をうまく活用して学習できると思う。私は実質4日間ぐらいの勉強で試験日を迎えた。もともと頭に入っている交通法規の知識などによって、必要な学習時間は増減すると思う。

勉強しながら、43年間生きてきて、道路標識や標示などの意味をきちんと学んでこなかったことに気づいた。この知識で道を歩いたり自転車に乗っていたんだなぁと反省しきりだ。


試験当日の流れ


コトクって何?というところから、アプリによる猛勉強(?)を経て、いよいよ試験本番の日を迎えた私。とは言え試験場は平日毎日やっているので試験日は自分で決められるのだが…..。

試験当日の持ち物は(変更などの可能性もあるので詳しくは所轄の警察のホームページ等でご確認ください)

①本籍(国籍)記載の住民票
マイナンバー(個人番号)が記載されていない住民票を提出(コピー不可)

②本人確認書類
健康保険証、マイナンバーカード(個人番号カード)、住民基本台帳カード、旅券(パスポート)、在留カード、特別永住者証明書

③申請用写真
縦3センチメートル×横2.4センチメートル(1枚)
無帽、正面、上三分身、無背景で申請前6か月以内に撮影したもの


私は一番近い府中(東京)の試験場で受験した。午前の部で受験すべく受付時間内に試験場に到着したのだが、私が受験した2020年7月27日の段階ではコロナ対策で入場制限のようなものを行っていたからなのか、試験場の前には長蛇の列ができていた。ぎりぎり午前受験の受付に間に合った。

受付後視力検査を行う。そして試験会場のある階へ。窓口で試験料を支払う。(1,500円)

試験は原付免許の人達と同室で受けた。30人くらいの人がいたが小型特殊を受けるのは私だけだった。

試験終了後、一度解散になり、指定された時間に試験を受けた部屋に戻り結果発表。合格した人のみモニターに受験番号が表示される仕組み。

試験の手ごたえからたぶん合格しているとは思っていたものの、実際に自分の番号をモニターに見つけた時には心の中ででっかくガッツポーズ。受験したひとはだいたい受かるのかと思っていたのだが意外にも半分以上の人が不合格になり部屋を出て行っていた。

その後合格者は免許証交付料(2,050円)を窓口に支払いに行き、免許用の写真を撮影する。

原付の人達は講習を受けに行くが、コトクな私は免許ができるまで自由時間とのこと。私は試験場の地下階にある食堂へ駆け込み、自分への合格祝いにうな重を注文し、堪能した。

画像2

うな重(850円)


これって安くない?その年は土用の丑にうなぎを食べられていなかったので、喜びもひとしお。

そして免許の受け渡し場所に行き、免許を受け取って無事終了!!

かかった費用は 住民票300円、証明写真代900円、試験料1,500円、交付料2,050円の合計でたったの4,750円!!

生まれて初めての自分の免許証に感動!!この感動が1週間で手に入るなんて!すごい!早い!安い!!

まだ免許証を持っていない人のみが挑戦出来る小型特殊。おすすめである!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


元記事は下記マガジンで読めます。


この記事が参加している募集

よろしければサポートをお願いします!いただいたサポートは今後の記事の取材費としてつかわせていただきます。