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みずからが

自らが選んで還って行く

その話しを聞かされた時のこと
こころのなか
いつまでも消えることはない

親孝行できただろうか
時が経っても涙が溢れる

夜中に具合が悪くなり
わたしには際を見せずに
行ってしまう

気づいたら旅立っていた

こんなかなしいことはない
こんなくるしいことはない

たとえ寄り添ってくれていても
もう母じゃない

ずっとそんな思いで生きている

母のものは捨てられず
溜め込むばかり

家のことは決められず
息子には怒られてばかり

孤独には耐えきれない

何を食べても素通りし
身体は拒否反応を起こしてる

わたしには何もない

立ち直る気持ちにもなれなくて

私も彼方に呼ばれたい

ずっとずっとそんな気持ちで生きている
母が旅立ってから

世の中にはいいことしか起こらない
全てはいいこと

泣きながら
そう思おうと努力する

似たような境遇の友には
いつか私もあなたと同じと
慰められる

確かにそうかも知れないが
道はそれぞれ違うから

自分が一番辛いと思い込む

今、それは少し違うと思えるようになってきた

時間はやさしく、やさしく
包んでくれる

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