価格は手頃で味は高級なブリの幼魚 フクラギを捌く
皆さんはフクラギという魚を知っていますか? 北陸三県ではこのサイズのブリの幼魚のことをフクラギと呼びます。ブリの成長過程の魚の名称は全国各地で異なるので知らない方も多いかもしれませんね。
出世魚の代表格であるブリですが脂のり方が違うので、同じ魚でも全く味が異なると言われています。
北陸はマグロのような赤身魚よりブリを縁起物として食す機会が多いので今回はこのフクラギを生態を捌きたいと思います。
「出世魚」の代表格
フクラギ(Seriola quinqueradiata)とは、生後7~8か月の体長30~40cm、体重500g~1.0kgに成長したブリの幼魚のことを指します。以前紹介したイワシやスズキも出世魚ですがブリは全国的に著名なキングオブ出世魚です。「フクラギ」という名前は大漁で港がにぎわい「福が来る魚」と呼ばれたことが由来とされており、脂のバランスがよくさっぱりとして癖のない味わいです。
贈り物としての縁起の良い魚
全国各地で色々な愛称で呼ばれ、親しまれているブリですが。特に富山の一部地域では鰤は縁起の良い出世魚として、おめでたい席や、門出を祝う席などにもよく振舞われます。
結婚した年の最初のお歳暮に娘の実家から鰤を一本送る風習があります。娘が嫁ぎ先でよくしてもらえるようにとの意味と、娘婿への出世の願いが込められているとのこと。英語ではJapanese amberjackなんてオシャレな名前で呼ばれてます。
安価で高級な味が楽しめる
幼魚であるにも関わらず立派な大きさでこの魚ですが、比較的安価で手に入ります、場所によっては一匹まるまるで¥400~¥800で市場で売っています。今回はなんと¥500でゲットしました。
なかなかボリュームのある切り身が得られました。
実食: フクラギの角切り〜そのままいくぜ〜
本当はとろろに添えてワサビでいただきたかったのですが、同日にシイラが届いてしまったので圧倒的なリソース不足でした。フクラギはいつでも手に入りそうなので手始めにワイルドに切り身でそのままいただきました。
北陸人としては馴染みの味なのですが、朝どれの魚はやっぱりくさみが全然ないですね。ブリ系は日が立つにくさみが出るので新鮮が一番です。
実食: フクラギの刺し身〜シンプルに切り身〜
ゲストハウススタッフ用に急いで切ったシンプルな切り身です。毎日魚を捌いた成果か、皮引きや切り身の均等性がかなり揃ってきた気がします。
アジも練習用として優秀な魚ですがフクラギは今後大人数用の魚盛り付けや調理にうってつけかもしれませんね。シンプルイズベスト。
味は間違いなく旨いです。余った刺し身は漬けにしてお茶漬けにします。
まとめ
本日はそこそこ大型な魚なのにも関わらずかなり大味な紹介になってしましました。太平洋側の人はあまりブリは食べないんですかね? 地元民としては希少性がないので若干ありがたみがなくなってしまっていたのですが、やはり自分で捌いて食すのは感慨深いですね。今から旬になっていくフクラギは改めて紹介する機会を設けたいと思います。
次回もお楽しみに @norinity1103 でした!