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インドに着いた。 【インド#1】

3年半ぶりのインドに着いた。
入国審査に1時間以上かかった。
PCR検査の結果も、あんなに苦労して作成したAir suvidhaという健康報告書も、チラッとも見てもくれなかった。それなのに長蛇の列だと言うのに、指紋を機械に押し付けるたびに、イミグレの人が作業の手を止めて立ち上がって、私の指一本ずつに丁寧にアルコールスプレーをわざわざかけてくれたりして、意味が分からなかった。

外へ出ると、とにかく寒い。
暑くないデリーは、7回目のインドにして初めて。
また靴下を買いに行かないといけない。
ダウンジャケット1着で凌げる自信がないから、冬服も買った方がいいかも知れない。

そういえば、昔はデリー空港にメトロなど通っておらず、空港を一歩出てすぐに詐欺に遭う旅人が多かったが、今はメトロで空港から簡単にニューデリー駅まで行けてしまうからかなりイージーになったなと思う。
それでもやはり予想通り、「今日は祝日だからメトロは休みだ、タクシーでしか行けない」という嘘っぱちな誘い文句が飛び交う。面白い。

とにかく寒いから調子が狂うが、相変わらずデリーのパハールガンジはうるさいし、歩いているだけで「ハローマイフレンド」がやたら現れる。
ずっとついてくる男に、「どうして君は僕と話をしない?!ここはインドだ、日本じゃない。だから君は僕と話をするべきだ!」という訳の分からない説教をされた。いつも通りこの手の論法は訳がわからない。

ホテルのシャワーは早速壊れていて、おじさんが2人で入れ替わり立ち替わりシャワーを直しにきて落ち着かない。
枕元に汚いタオルを置かないでくれ、と思う私はまだインドに順応できていない。

フロントのテレビでは、インド共和国記念日の特番か何かで、かつて私がこの目で見て来たアムリトサルにあるパキスタンとの国境ワガボーダーの儀式を生中継していて、インド人たちが釘付けで見ている。

シャワーが直ったので、せっかくのテレビ付きの部屋にしたので、インドの映画や音楽やニュースをかじりついて見ていた。
見逃していたインド映画がやっていたり、新作映画の歌のMVが延々流れるチャンネルに夢中になってしまい、眠れそうにない。

外に出て、ペットボトルの水を買いに行ったのだが、ここもかなり注意が必要だ。
蓋が未開封かどうか確認しないといけない。

部屋で食べるにんじんケーキを買いに行こう、といつも行くカフェに3年半ぶりに行ってみたが店が見当たらない。
その店は潰れたらしくガッカリした。どのケーキも美味しかったのに残念である。

よくお世話になるシゲタトラベルは移転していて、いつものラジェンダさんはいなかったが、後任のアニールに列車の予約の相談をし、昨日から公開されているシャールクとディーピカの新作映画の空席状況を調べてもらったり、おすすめレストランを聞いたりした。
ラジェンダさんの息子のヒマンシュもラジェンダさん以上に日本語がペラペラだし、LINEをしていても日本人だったかな?と思うことがある。アニールは日本語をそんなに話せないけど、とても誠実で親身になってくれる。インド人の中でも、騙すために日本語を習得する人と、親身になってくれる人との見極めをしなくてはいけない。

アニールにおすすめしてもらったレストランは祝日で休みだったため、適当なレストランでAloo(ジャガイモ)のカレーとライスとラッシーを頼んで食べた。
じゃがいもはホクホクで美味しかったが、ラッシーはイマイチ。しかも寒くて凍えそうだったので冷えたラッシーではなくチャイにすれば良かったと後悔。

宿のオーナーにお湯を沸かしてもらい、ボトルに入れて湯たんぽ代わりに足を温めている。やけに寒いなぁと思ったら、いつもの癖で、天井のファンを回していた。

インドの日々はどうなるんだろう。
なんだかワクワクしている。
あれほどまでに恋焦がれた国、インド。
来れてしまった。
来れなかった3年の記憶も薄れているくらい、あっけなく簡単に来れた気がする。

私はインドが好きな割に、暑さに弱い。
暑さに弱い割にインドが好きだ。
昨日までのタイの暑さには相当参っていたし、後半は街歩きも嫌になるくらいだった。
寒いくらいのインドなら、色々と歩き回れるなぁと考えたら楽しみになってきた。
気がかりなのは、恐ろしい程の大気汚染。
太陽どころか少し先も見えないくらい空気がよどんでいる。
咳が悪化しそうなので咳止めを飲んでハチミツを舐めて寝よう。

デリーに着いて数時間。
どんな旅にしようかな。
どこに行こうかな。
とりあえずインド映画を見続けて、頭と体をインドに馴染ませてから。
テレビではアーリア・バットが軽快に踊っている。
ただ浮かんだことや起きたことを書いただけのnote。


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