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ダイニングテーブルを作ってみて知る、しっくりくる家具の難しさ

見出しの写真のダイニングテーブルを作ってみたのだが、どうですか?
一見いけてる感じに見えるし、自分でもそう思っている。

住む前から置いてあった黒の巨大ガラステーブルを撤去してもらい、テーブルのなくなったダイニングに、新たにテーブルを作って置くことにした。
ダイニングテーブルってやつは頑丈で重く、大きくて、高価だというイメージがあった。黒の重厚感あふれる、私の部屋にそぐわないテーブルで10年間我慢し続けてきたので、今度は自分の気に入ったものを置きたい。そういう思いも強かった。
天板は暗めの色の木で、足は黒のアイアンぽい感じで、寝室の壁のようなインダストリアルなイメージのものが欲しかったのである。


DIYにいささか自信過剰になっていた私の頭に、ダイニングテーブルくらい簡単に作れるのではないか?という思いが湧いてきた。
しかも、板を買って足を買って、ネジで留めればできるのだから、既製品を買うより安くあがるに違いないと確信していたのである。
そんな訳で、ほとんど何も下調べせず、ダイニングテーブル作りにいきなり取り掛かることにした。
最初に書いておくと、一見、写真で見るといい感じに仕上がったダイニングテーブルなのだが、見切り発車で作りはじめたおかげで失敗の連続で、完成した今もあまり成功とは言えないし、作り方自体、後から調べておかしいところがいっぱいあるので、くれぐれも真似しないようにしてほしい。多分誰もこれを見て真似しないと思うが。
テーブルの作り方は一切調べなかったくせに、テーブルの裏側に引き出し収納を作りたいと思い、それについてはいろんな方法を調べまくって慎重に作り、そしてそれはうまくいったので、そこは真似してみても大丈夫です。お試しあれ。


まず、テーブルの脚から考えた私。
せっかく作るなら便利なものにしたい、と欲を出し、高さの変えられる、伸び縮みするテーブルの脚がIKEAにあったので、それを使うことにした。
実は本音は、ダイニングテーブルはお金に余裕ができたらちゃんとしたおしゃれなものを買おうとは思っており、それまでの一時的なしのぎとして使用して、「要らなくなったらソファーに合う高さのカフェテーブルにしてもいいな」と、すでにダイニングテーブルとしてよりも、ローテーブルとしての使い道を重視していたところにまず方向性のブレがある。
脚の長さを変えられるということは2wayでいけるな、と思ったのだが、世の中にある2way以上のwayは、大抵1wayの使用に落ち着いていくものである。結局ずっとどちらかの方法ばかりを使いがち。2wayにしなくても良かったなあと今は後悔している。


そして、肝心なテーブルの板問題。
厚い方が安定感があるのに、テーブルとしての安定感よりもなぜか軽さを優先した。
前まで使っていたテーブルは、向きすら1人では変えられないくらい重たくて、テーブルは軽ければ軽い方が動かすときに楽だよなと思って、軽い板を選ぶことにしてしまった。
この発想は、一般的なテーブルの天板選びの逆であるらしい。テーブルは重い方が丈夫でいいらしい。
もうここで間違えているのに、コーナンへ行き、軽さイコール薄さと決めて、適当に薄い1.6cmの厚さの板を買ってしまった。しかも、思い描いたサイズ90×60の板がなくて、40×60と45×60というサイズ違いの板を2枚買った。
大きいのを買うよりも、繋げれば85×60になるし別にいいやと思ったし、持って帰るのも楽だなと思ったからである。
手作りに「楽」という概念を持ち出してはいけない。
そして、無垢の板を買ってワトコオイルで染めてかっこいい色に仕上げていくつもりが、その工程が面倒くさくなって、それっぽい色に加工されている棚板用の板を買ったのである。
手作りに「面倒くさい」という概念を持ち込むなら出直さなければいけない。
もうDIY法違反の罪で懲役3年くらいの私は、よく分からないペラペラのサイズ違いの棚板2枚を買ったのである。知らなかったから、では済まされない過ちである。
それにテーブルってのは分厚い一枚板を使うのがいいらしく、もう既にここで間違えまくりの私であった(考えりゃすぐ分かるのに、後で知った)。


さて、まずはサイズ違いの2枚のペラペラの板を繋げないといけない。
木だし木工ボンドだろう、と思い塗って一晩置いたが、いともたやすく剥がれた。
何かを真剣にくっつけたいときはアロンアルファしかないと思い、冷蔵庫のポケットから出してきて塗ってみたら完全にくっついた。念のため、裏と横に留め具をネジでつけた。
この手間がDIYだぜ、と電動ドライバーを握り酔いしれていた。

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翌日、はみ出てきたアロンアルファが境目を白く染めていた。削ったり、削れすぎたところを茶色のペンで塗って誤魔化したり、オイルで拭いたり、色々と余計な手間がかかった。
繋ぎ目は上の写真のような感じになった。
(後で調べたところ、ダボと呼ばれる繋ぎのパーツをはめこめたりするらしい。厚さ1.6cmでは、はめこめる隙間もない。)


そして、板を裏返して脚を取り付けることにした。

↑ikeaで買えば1000円

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脚を留めるネジが、備え付きのネジでは板が薄すぎて表面まで突き抜けてしまうため、厚さ1.6cmまでのネジを買いにコーナンへ行った。
コーナンのネジ売り場は種類が多すぎてパニックになってしまう。
何が何だかさっぱり分からない。
電動ドライバーを使いこなせているような雰囲気を醸し出している私だが、このネジにはどのサイズのドライバーにするかとかは、いつも勘である。
適当に大きそうなら大きいのを、小さければ小さいのを選んでいるが、多分決められたサイズがあるようだ。もうしばらくは、そこは学ばずに適当にいこうとおもう。
ネジも、長さと色にだけ注目して1.6cmのものを適当に買ったが、いざ使おうとして見たら、太すぎてテーブルの脚のネジ穴に入らなかったのである。
ああ。
またあのアリンコの数ほどあるネジが並ぶネジ売り場へ行かなければいけないのか…。
がっくりしつつ、テーブルの脚を持って再度コーナンへ行き、ぴったり合うネジを手に入れることができた。
素人DIYは、作り始めるまでが大変だとつくづく思った。

ドリルで穴を開けて、ネジをドライバーで締めて、4本の脚を取り付けたら、テーブル裏の収納スペースと引き出しの製作に取り掛かることにした。

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材料はすべて100均seriaのもの。
向こう側は壁に取り付ける取っ手「アイアンバー」を二つ並べて取り付けて、家にあった使い古しの黒のワイヤーネットを少し折り曲げて切って、結束バンドで留めてみた。よし。ここにパソコンを収納できる。
しかし、少し幅が狭くて、パソコンのマウスやコードが入らなかったので、手前側にも引き出しをつけることにした。

参考にしたのはこちらのブログ。ありがとうございます。

seriaで買った壁に貼り付けるウォールバーを2本、これも木工ボンドで貼ってみたが全然貼り付けられず、アロンアルファと金具で固定した。

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そしてSeriaの黒いバスケットをくぼみに通すと引き出しの出来上がり!

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マウスやバッテリー、ウェットティッシュが収納できる引き出しとなった。

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ワイヤーネットやバスケットのいい所は、S字フックで色々ぶら下げられるところだ。コロコロをぶら下げてみた。ナイス私。

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2枚の板を繋げた繋ぎ目もそれほど目立たないし、薄っぺらい板で作ったので動かしやすい(つまりすぐ動く、ずれる、不安定)。

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格好いいんだけど、何だろう、なんとなくしっくりこない。
脚が細すぎて、机の脚カバーが、ゆるゆるの脱げそうな靴下状態。

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脚の長さを一番短く縮めてみたが、それでもソファーの前に置いたら高すぎた。なぜだ!?ちゃんと測っていたのに。
2wayにはならなさそうでがっかりした。
そしてテーブルの天板の大きさも、正方形でもなく細長くもない85㎝×60㎝がどう見ても微妙なサイズ。四角形で見た時にテーブルぽくないのである。
もしかすると、コマ付きの事務椅子が何もかもをぶち壊している可能性もある。2種類の柄違いのインドの布で背もたれを包んでいるが、それがヘンテコだと言えなくもない。

しっくりこない。
なんか、バランスが悪い。
帯に短し襷に長し。
何もかもちょっとずつ、しっくりこないサイズ感。
気に入ってはいるし、ええのできたー!という達成感は確かにあった。
大物家具を作ったぞという自分の手応えはハンパない。
自分の作品だからと言って、家具というものは、いや、テーブルというものは、しっくりくるとは限らないのであった。今回の学び。
やはり既製品のデザインやバランスはよく考えられているのだ。デザイナーが考え、それに合った材料を作る人がいて、それをくっつけて製品にして売られている既製品たち。いやあ、それを考えれば値段は高くなるわな、と今更ながら感心した私であった。しかもネジを買い間違えたり、板をくっつける金具だったり、何かとこまごまお金がかかったからそこまで安くはあがらなかった。だけど、没頭してテーブル作りに取り組んだ時間は最高だったので、それも良し。
板が薄すぎておもちゃみたいだが、しばらくの間これでしのごうと思う。

そして、同じ日にシンプルなシーリングライトだった照明を、ペンダントライトに買い換えたのだが、そちらが何ともおしゃれで一気に部屋の雰囲気が変わって天井ばかり見ている。
ライトの真下に置かれたダイニングテーブルは少し敗北感があるが、部屋全体で見ればレベルが上がったので結局私の勝利。
寝室もベランダもダイニングルームも制圧。
天下統一の日も近い。

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のりまき
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