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むくみ=利尿作用ではない!原因に合わせて対応しよう!
湿度が高いとむくみやすいですよね。
私も足がよくむくみます。
むくみというと利尿作用をイメージする方が多いですが、ただ水を抜くだけでは改善しないこともあります。
むくみのメカニズムと対処法について、書いてみますね。
人間にとっての水
神戸市中央区の漢方薬店で、漢方カウンセラーとして診断して10年。
「本物の中医学」で薬膳を伝えて15年。
10000人以上に中医学で心を笑顔にしてきた池田のりこです。
薬膳のセミナー、講演、企業様での研修、漢方薬のカウンセリング、レストランの薬膳監修などをしています。
足がむくんで冷える、足がだるい、こわばる、しびれる、頭が思い、フワフワする、ムカムカする、胃腸が張る、下痢になる、雨の日に調子が悪い…
これらの症状には、多くの場合、水の代謝異常が関係しています。
年齢や体重、季節、運動量にもよりますが、一般的に成人は食事や飲み水で1日に2000~2500mlの水分を接種し、尿で1000~1500ml、便で100ml、不感蒸泄で1000ml、汗で700mlほど排出しています。
成人の体の平均的な水分量は体重のおよそ60%なので、人間は水がないと生きていけないのですが、日々体内で行われている大量の水の代謝は複雑で、少しのことでもバランスを崩してしまいます。
「水」と言っても、2種類に別れます。
|津液《しんえき》:唾液・胃液・消化液・涙・汗・髄液などの有用な体液
|水飲《すいいん》(水湿):有用でない部分
津液は血液の成分となり、血と深い関係を持ちます。
津液が減ると、血も減ってしまいます…。
津液は、飲食物から吸収した栄養の液体部分から、脾(消化吸収システム)で作られます。
一部は血液の成分になりますが、大部分は三焦という水の通り道を通って全身にめぐっています。
津液は内臓に潤いを与えながら、細部まで流れていって全身をめぐり、最後は腎という内臓に回収されます。
この間のシステムエラーで、水がめぐらなくなってむくみます。
気と津液の関係
津液は液体で自分の力では動けません。
ずっと気にお世話になっています。
津液を作ったり排泄するとき:気の変化させる働き
体内でキープしておくとき:気の外に漏らさない働き
全身に流れるとき:気の推し進める働き
気の変化させる働きができないと、排泄ができず停滞してしまいます。
バケツの水を放置していると濁るように、体内の水も停滞すると汚れます。
そして、この汚れた水はきれいな必要な水(津液)になることはありません。
体にとっては必要ないものです。
この必要ない水が溜まっている状態を「水滞」といいます。
水滞になる理由は2つ。
外湿:梅雨や台風、ジメジメした住居環境のような、外界の湿が体に侵襲して起こる
内湿:胃腸虚弱や冷え症などの水分の吸収・排泄機能低下による内因性の水滞
湿の特徴をみてみましょう!
1.重く濁る
湿は重くまとわりつくような「重濁」の性質です。
体や手足が重だるく、頭も帽子を被ったように締め付けられたような感覚になります。
関節も筋肉も重く動かしにくく、違和感やだるさを感じます。
皮膚に浮いてきて水膨れができたり、目やにが出たり、ドロっとした痰が生じます。
2.下に沈む
水は上から下に流れるので、下半身やや足首のむくみ、デリケートゾーンの違和感、おりものが増えるなど、下半身の症状を引き起こします。
さらに、水は冷たいので、湿が下半身に停滞すると、下半身の冷えが出てきます。
3.ベタベタする
湿はベタベタといつまでもしつこく停滞する「粘滞」の性質も持つので、気もスムーズに巡らなくなります。
気がめぐらないと血を運べなくなるので、血流も悪くなります。
4.冷えやすい
湿は水で冷たいので、体の温める力を傷つけます。
そうなると、冷たくなるだけではなく、内臓も動かなくなり、全身の様々な機能が低下します。
5.ゆっくりだけどしつこい
症状が出るのはゆっくりペースですが、いったん発生すると粘滞な性格から、なかなか除去することができません。
つまり、症状が長引くのです。
環境と内臓を整える
内湿の発生には、肺・脾・腎の水分代謝の失調が深く関与しています。
肺:水を分布する仕事
脾:水を作って運ぶ仕事
腎:汚れた水を尿に変える仕事
肝:水を運んでいる気をめぐらせる仕事
これらの仕事ができないことで、津液の全身への配布と排泄の障害が起こり、汚れた水液が停滞して痰飲(または痰)といいます。
これがむくみになるということは、日頃から内臓を整えておく必要がありますよね。
共通の症状としては、体や手足が重だるい、頭が重い、関節が動かしにくいなどですが、停滞が発生した場所によって症状が変わります。
肺:咳・喀痰・喘など呼吸器症状
脾胃:食欲不振・悪心・嘔吐・げっぷ・腹部膨満感・腹鳴・振水音・下痢などの腹部症状
心:動悸・情緒不安定・認知機能の低下・不眠・焦燥など「神を主る」働きが低下した症状
頭:痰飲が内風とともに頭を上擾した風痰上擾の状態、脾虚症状にイライラ・不眠・口苦・目眩などの肝陽上亢の熱証が同時にみられる
胸脇部:胸水や肺水腫のために胸悶・胸の痞え
経絡・四肢:四肢のむくみ・しびれ・リンパ節の腫大など
症状をみると、どこで汚れた水が停滞しているのかが分かります。
痰は万病のもと
「痰は百病を生じ、百病は痰を兼ねる」と中医学ではいわれます。
※百病:病気の多くは…という意味
コレステロールや中性脂肪の異常な高さや、がんなどの腫瘍性の疾患も痰を疑っていきます。
痰の根本的な解決には、原因となる脾・肺・腎などの不調への対処が必要です。
その中でも特に重要なのは、脾気虚を改善すること。
脾気虚とは、食べ物から栄養を作って各倉庫に届けることができないタイプのことです。
食欲低下、元気がない、やる気が出ない、食後に眠い…などの症状が出やすいです。
脾気虚では津液の吸収ができず、胃腸に水液がたまります。
全身に配ってくれる肺に渡したくても、運び上げることができません。
それが溜まって痰を作り、むくにになります。
これが利尿作用で改善できるでしょうか…?
多少はラクになるかもしれませんが、繰り返してしまいますよね。
だから「なぜ水が溜まったのか?」を考えないといけないのです。
咲美堂中医学院では、この「なぜ?」をしっかり理解できるようなセミナーをしています。
これが分かれば、あとは本から食べ物を選ぶだけ。
そのときに、組成というルールに基づいて組んでいきます。
組成というのは、漢方薬に入っている生薬の役割です。
適当にブレンドされているのではなく、すべてに意味があります。
症状の改善のために一番にすること、そのヘルプ、ちょっと違う症状への対応、全体をまとめる…など。
原因にアプローチするから、しっかり結果を出せます。
むくみを本気で改善したい方や漢方薬が好きな方は、このセミナーがオススメ!!
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それでは、明日も心と体とご機嫌を整えて笑顔で過ごしましょう~♪
おしまい。
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