見出し画像

気管支炎の記録(4)声がれや気管支炎のメカニズム

このシリーズは、話すことがメイン業務である私が「気管支炎で声が出ない」という致命的な病気になったことの記録です。

今回は、声がれや気管支炎のメカニズムです。



西洋医学と中医学の炎症

神戸市中央区の咲美堂漢方薬房で、漢方カウンセラーとして診断して10年。
「本物の中医学」で薬膳を伝えて15年。
10000人以上に中医学で心を笑顔にしてきた池田のりこです。

漢方薬店では、症状の対症療法だけでなく、根本的な原因に基づいてお話します。

咲美堂中医学院では、「覚える」より「イメージを膨らませて感覚を身につけて実践する」ことを大切にして、中医学・薬膳と九星気学を伝えています。

このシリーズは、話すことがメイン業務である私が「気管支炎で声が出ない」という致命的な病気になったことの記録です。

長くなるので、いくつかに分けて投稿しています。
順番に読んで下さいね。

(1)はじめに
(2)時系列と病院の選び方
(3)病院でもらった薬の考え方

西洋医学では、炎症していると「消炎」します。

でも、「火の元(炎症の原因)」は確認しないことがあります。

中医学では、炎症していると「消炎」だけでなく「生津(必要な潤いを作る)」をしたり、火の元(炎症の原因)を確認して対応します。

こうやってみると中医学の方が良さそうですが、西洋医学の最大のメリットは速い!!

そして、炎症を数値化したり可視化できるので、わかりやすい!!

それに対して中医学は「きっとそうだろう…」という確定できいない視点でしか見れないのです。

だから漢方相談のお客様には、「感覚で判断せず、病院で検査を受けて下さい」と伝えています。

炎症と言うと「赤くなったり、熱くなったりするやつでしょ?」と思われますが、「なぜ赤いか?なぜ熱いか?」を考えたことはありますか?


炎症の原因

炎症の原因は、たくさんあります。

西洋医学的に考えると、炎症は異物や古い細胞を取り除いて、本来の体を維持しようとする反応です

早い話、異物と体の戦いです。

原因は
物理的因子(気温、刺激、紫外線など)
感染(ウイルス、細菌など)
過敏性反応(寄生虫、結核など)
化学物質反応(酸、アルカリなど)
…などなど。

炎症が起こると、その場所の血管が広がってたくさんの血液が流れ込んできて、赤くなります。

血液と一緒にたくさんの免疫細胞も流れてきて、細胞間の情報伝達や免疫機能のバランスを保つ役割をしている分子(サイトカイン)を分泌します。

サイトカインが病原体を攻撃するのですが、病原体だけでなく他の細胞も刺激してしまうため、発熱や痛みを伴います。

他の免疫細胞も引き寄せちゃうから、現場は「えらいこっちゃ!」になるのです。

では、中医学ではどう考えるのかと言うと…

「どこからの炎?」と考えます。

考え方は2つで、物質的なバランスと内臓のバランスです。


物質的なバランスをみる

物質的なバランスとは、体の中の火と水です。
「火<水」なら熱くないけど、「火>水」は熱いでしょ?

つまり、「体の中の火(温める力)と水(潤わせる力)がどうなっている?」と考えるのです。

「火>水」のときに「熱」が発生するのですが、これにも2つあります。

この図を見て下さい。
①は【陽(温める力)=陰(潤わせる力)】で、バランスの良い状態。
②は【陽(温める力)<陰(潤わせる力)】で、冷えている状態。
③と④は【陽(温める力)>陰(潤わせる力)】で、熱い状態。

でも、③と④はちょっと違うでしょ?
③は線より陽が飛び抜けていて、④は線より陰が足りていない状態。

どちらも「熱い」けど、「熱い原因」が違います。
この線は「中庸ちゅうよう」といって、バランスの良い状態。

③は中庸より飛び出ている(多すぎる)から熱い。
④は中庸より潤い(冷やす)が少ないから熱い。
ということ。

これを見極めていきます。

私は、③と④の複合タイプでした。


内臓のバランスをみる

そして、もうひとつ内臓のバランス。
3階建のマンションだと思って、見て下さい。

3F:心・肺
2F:脾・胃
1F:肝・腎

炎のマークは、「ここから火災発生」という意味です。
(腎は実火は出ないから小さくするというマニア…)

炎って上に燃え上がるでしょ?
つまり、下からの火災の可能性もあるということ。

2F:胃熱(暴飲暴食)
1F:肝熱(ストレス)

ストレスを溜めていないか、暴飲暴食をしていないか…というのも、気管支炎のチェックになるんです。

私はストレスというよりも、物理的にやることが多くて忙しかったので肝熱がありました。

お盆はよく呑んだしなぁ…胃熱もあったかも…。
でも、舌には現れていませんでした。

外因をみる

季節の気と内臓は密接に関係しています。
秋の気は「燥」で、これが体を狙って入ってくると「燥邪」となって肺を傷めます。

乾燥の性格は2つで
1.潤いを奪う
2.熱化する

ただ乾くだけでなく、乾燥したことで熱になってしまいます。
これが炎症になりやすいです。

秋の乾燥にはご用心!です。
8月26日(月)掲載の産経新聞連載「薬膳のススメ」にも書かせていただきました。

もうちょっと待ってね!


気管支炎の原因

私の気管支炎の原因は、複合タイプです。

1.エアコンの風による乾燥(燥邪犯肺)
2.ストレスからの肝熱(肝火犯肺)
3.外食続きからの胃熱(胃熱)
4.夏に汗をかきすぎた(傷陰)
5.もともと肺が弱い(傷肺)

防ごうと思えば防げました…。

しかも今年は、「土運太過どうんたいかの年で、母病及子で肺が傷む」と言い続けていたのに…。

なんのこっちゃ…という方のために…
「胃が暴走すると、肺に症状が出やすいんだよ!」ということです。

油断しすぎたな…と思いますが、良い勉強になりました。

病院では「時間がかかる」と言われましたが、比較的早く快方に向かっています。

病院の薬と漢方薬のバランスを考えながら服薬し、それに合わせた薬膳をしていたからだと思います。

さらに、そこに九星気学の考えも取り入れました。

「九星気学って占いじゃないの?」と思う方もいますよね。

占いじゃないんですよぉ…!!

「二黒土星はこんな人!」だけじゃなくて、いろんなことが分かります。

盤面を開いていくと、「なぜその症状が出たのか?」「解決すべき問題はなにか?」「どのような思考に気をつけたらいいか?」「これからどのように過ごせばよいのか?」ということが分かるんです。


次回以降の記事で書きますね。

(1)はじめに
(2)時系列と病院の選び方
(3)病院でもらった薬の考え方
(4)声がれや気管支炎のメカニズム(この記事)
(5)漢方薬と薬膳
(6)九星気学での考え方

そして、密かに鑑定とかやってます…。

まぁまぁバタバタしているので、大きく告知はしていないのですが…。
こちらからどうぞ♪
↓↓↓
https://lin.ee/daqOI1D

簡易的なものでしたら、「ごきげんの処方箋」でも解説します!

ただいま、10名以上の方から申し込みをいただいておりまして、日々せっせと鑑定しております。

なんせ手作業なもので、時間がかかるのです…。
確実に価格設定間違えたな…(笑)

でもね、これでみなさんがごきげんに毎日を過ごしていただけるなら、のりこがんばるぅ!!

✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚

本日より、出社して勤務しております。
声は万全ではないですが、なんとかしゃべることができます。

が、しばらくは「ささやき女将」でいきます(笑)

声が出るのに10日以上、完治までは2ヶ月と言われましたが、順調に快方に向かっているのは、やはり西洋医学と漢方薬・薬膳・九星気学のおかげです。

ありがたやぁ~♡


今日の投稿が良かったなと思われたら、ハートマークをポチッとしたり、フォローもしていただけると嬉しいです!


それでは、今日も心と体とご機嫌を整えて笑顔で過ごしましょう~♪


おしまい。


《あなただけの「ごきげんの処方箋」》
これ食べたらいいんだ!これって私の強みだったの?
あぁ~こういうの好き~!やっていいんだぁ~!というのが分かります♪
https://gokigennoshohousen.hp.peraichi.com



《stand.fm 音声配信「ご機嫌漢方LIFE」》

「声がステキです!」「元気をもらえます!」というメッセージをいただいて、めちゃくちゃ嬉しいです!
毎日、心を込めてお話しています。
いいね!とコメントもお待ちしています!

《薬膳はじめてさんウエルカム!2時間で分かる薬膳はじめてセミナー》
9/7(土)に開催します。
通学(神戸市中央区)・Zoom・アーカイブで受講可!
全員にセミナー録画を配信します
※視聴期限は10月末日
https://coubic.com/shobido1/4999407


《8/31(土)秋の薬膳セミナー:乾燥肌・空咳☆1day》
秋に出やすい乾燥肌や空咳のメカニズムを対処法を知って、薬膳レシピを考えられるようになります!


《9/8(日)薬膳と気学でみる土運太過の下半期☆1day》
2024年下半期を薬膳と気学でみることで、気をつけたい症状や何を食べたら良いのかが分かります!


《9/28(土)舌診・脈診セミナー☆1day》
毎回大好評!舌診と脈診を体験しながら学べるセミナーです!


《2回目からでもOK!パーソナル食医養成セミナー上級クラス》
当スクールの中級クラス修了生様、他のスクールで中級レベルまで学ばれた方が対象です。
問診力と診断力を高めて、効かせる薬膳を組めるようになります。

すでに開講していますが、録画があります。
2回目からの受講もOKです!


《パーソナル食医養成セミナー中級クラス》
当スクールの初級クラス修了生様、他のスクールで中医学の基本を学ばれた方が対象です。
診断学をしっかり学べます。


《7/27(土)おうち漢方薬セミナー「浮腫・夏バテの漢方薬」☆1day》
浮腫と夏バテの漢方薬について学びます。
※アーカイブでの受講が可能です


《生薬や薬膳茶のお買い求めはオンラインショップで》
蓮の実と竜眼肉の販売が始まりました!


《薬膳手帳2024」お陰様で130部を突破しました!》
https://yakuzentecho2024.hp.peraichi.com/



《漢方・薬膳・その他の相談は完全予約制》
ご希望の方はLINE公式でご予約くださいね。
↓↓↓
https://lin.ee/daqOI1D


※初診は60分です
※漢方相談はすべて私がさせていただきます
※漢方薬代はお薬によって変わります
※1ヶ月のご予算は(選ぶ漢方薬によって変わりますが…)15,000円~20,000円ぐらいです
※ご予算がある場合は、遠慮なくお知らせ下さい


《「今日の薬膳」LINE公式》
お友だち追加してね♪
※現在、週2~3回の配信です

https://lin.ee/JwnI9Im


2023年春、薬膳スクールは「咲美堂中医学院」としてリニューアル!!
「パーソナル食医養成セミナー初級・中級・上級」が開講しました。
最新情報は、こちらのマガジンから♡

フォローして下さいね!

セミナーやイベントはホームページを見てね!


いいなと思ったら応援しよう!

池田のりこ 漢方カウンセラー・国際薬膳調理師
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。 サポートも嬉しいですが、「スキ」ボタンや「フォロー」がとても励みになります♡