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かいゆき


快癒器 と、書いてあったかな。
昔の健康器具。

背骨の両側のツボに当たるように2つのコブが付いている木製の器具だった。

4つ付いているのと2種類あったが
それは誰かに貸して戻って来なかったらしい。

仕立て仕事で背や肩が凝る母の必需品として部屋のどこかに必ずいた。

「あった」より「いた」。

そのコブは掌くらいの小ぶりな分厚い木の台に取り付けてあるが、少しカタカタ動く様に二重構造に作られていた。

私の貧弱な説明では自分が読み返しても分かりにくいので 中山式快癒器 で検索したら出てくるのでご興味あればご覧ください。


こんなイメージですかな


母の愛用品として
アイボリーの塗りも禿げるまで頑張ってくれたが 母も亡くなった後はそれを見ると切なくなるので随分前に処分した。

母の肩凝り性を知っていた当時のお隣さんが 
木工作が好きな人が作ったからあげますわと言って 快癒器もどきの物をくださった。

工作好きさんの作品ではあったが
薄めの板にトンガリ山2つが付いた物だった。
縁の処理も切りっぱなしで
職人気質は見られなかったけど

それじゃ疲れた時に使うわと
私のところに置くことになった。

でもね、トンガリ山2つは高すぎて
上にタオルを載せながら使わないと
痛すぎた。

そうしてほったらかされたり たまに使われたりしながら30年ほど経ったかな。

年月とはその作品を作った本人よりも職人だっりするのか、

木の持ち味を私が引き出したのか

2つのトンガリも今では柔らかみを帯び、艶が出てきている。


お雛様ではありません


剥がれが模様になりすまし。


土台は合板だから相変わらずシーツに引っかかるし経年と共にめくれたりするが 1度補修して使っている。

人間工学に基づかないトンガリ2つの間隔は残念乍らハズレ幅だったが

物作りで凝った背中に
1コブだけ当てて
ツボを刺激していくと
お腹が鳴ったり 
じわーっと温かさが増したりと、
身体が良い反応してくれる。


完璧な作りではないけど
使わせてもらってありがとうと
今回は記事にしてみました。


おしまい


お読みくださいまして
ありがとうございました♪


検索したらなんと、快癒器の歌がレコードにまでなっていました。
歌詞をジャケット共に載せたいところですが残念です。





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