フィンランドに行った話。
2007年、お仕事でフィンランドの「ヨエンス(Joensuu)」に行かせて頂いたことがある。1月の末で雪がまだ多いとき。市内の気温は昼間でもマイナス20℃。このところの温暖な天気で、普通の冬はこの時期マイナス30℃くらいが普通だというが、その年は暖かく、+10℃くらいだという。言われて首都ヘルシンキの気温を調べたら、0℃。たしかにこちらの人にとっては温かいのかもしれない。地下の駐車場にクルマを置き、そこにペットボトルの飲料を置き忘れると、一晩で凍って大きく膨らむという。そんなところだった。ホテルは入れば入り口から暖房が効いていて建物の中は温かい。しかし、一歩外に出ると極寒だ。カメラも動作温度保証外の気温だから、普段はバッグの中に入れて置いて、撮影時だけ取り出して撮影する、というスタイルで撮影した。
【そこはロシア国境の街】
昨今の世界情勢を見て、思い出し、当時の写真を引っ張り出してきた。仕事でそこに訪れた私たち一行は、到着の翌日に、市内を案内された。そして最初に私たちが連れて行かれたのが、三方をロシア国境に囲まれたこの街の「共同墓地」だった。古くからこの辺りはロシアとの国境がしょっちゅう動いた。そんな街だったのだ。
非常に静かで落ち着いた街。そういう印象だった。
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