【資料付き】Wantedly改善の4ステップ
いまや多くの企業が利用するWantedlyですが、上手く運用できている企業は意外と少ないと思っています。僕らも4年以上Wantedlyを利用していますが、最近まではお世辞にも有効活用しているとは言えませんでした。
去年の9月までは月間の応募が30名に届くか届かないかというレベル、経営会議で採用強化の意思決定をしたものの、そもそも母数が圧倒的に足りない状況、、。
それでも採用計画は待ってくれない、当時僕が人事担当者になることが決まっていたので、なんとかせねばと取り組んだのが「マーケティング視点での募集記事改善」です。
採用マーケティングをやろうと決めたと言うよりは、現役のマーケターだったのでなんとか強みが活かせないかと考えた結果でした。
この苦肉の策が功を奏し、改善翌月の2018年10月は延べ120名もの人が弊社にエントリーをしてくださいました。
そこから「この人と一緒に働きたい!」という出会いがたくさんあり、半年で組織が3倍弱にまで成長しました。リファラルを除き媒体はWantedlyのみだったので、いかにインパクトがあったかがわかると思います。
最近ではありがたいことにWantedly社さんに↓のような素敵な取材をいていただけるまでに(我ながら良いこと言ってると思うのでお時間ある際に読んでみてください!)。
↑の記事やnoteなどの影響もあり、様々な方からWantedly運用に関する相談をいただくことも増えてきている中で、冒頭の考えに至りました。
Wantedlyというとフィード記事投稿を頑張る企業さんも多いですが、フロー型のフィードに比べ募集記事はストック型ですので、まずはそちらの改善から取り組んでいくことがオススメです。
この記事では何社かの企業さんで実施した「Wantedly改善ワークショップ」が想像以上に好評でしたので、その内容に沿ってTipsを共有していきます。
※ 既にWantedlyを利用している方に向けた内容になります。
1.どんな人と出会いたいか?を考えよう
恋愛でも「理想の人」に関する条件がありますよね?
容姿、性格、趣味、職業、その人と一緒にいることによって人生がどう変わるのか、、色々な要素を複合して「理想の人」を形成していると思います。
このへんを言語化していないと、付き合うことができても、お互いに「なんか違うな」となって別れてしまうでしょう。
採用も恋愛に似ていて「どんな人と一緒に働きたいのか」を明確にしていないとミスマッチが生まれてしまいますし、そもそも自社をどう見せるか?の戦略が変わってしまいます。
まあ恋愛は仕事と違ってもっと複雑で情緒的なものですが、、。
というわけでまずは上記の「どんな人と一緒に働きたいのか?」について改めて明確にしましょう。
こういった仮想の対象をマーケティング用語で「ペルソナ」と言います。聞いたことある人も多いのではないでしょうか。
僕らは下記のようなペルソナを設定しました。本当はもっと細かいんですが簡易版です。
「こんな人がいたら秒で内定出したいくらいドンピシャだ!」というイメージで作っていきましょう。このペルソナがこの後のステップでも核になるので、時間をかけて考えてほしいですし、運用しながら加筆修正していけるようにすると良いと思います。
2.ペルソナが惹かれるタイトルを考えよう
Wantedlyはその仕組み上、タイトルと写真が非常に重要になります。
写真に関するコツに関してはWantedlyさんのインタビューや、下記の記事でお話しているので参考にしてみてください。
タイトル設計のステップですが、1ステップで作成したペルソナが役立ちます。弊社の場合ですが、
ハイライトの箇所が特徴と言えますので、このペルソナが興味関心を持って「この募集気になるな」というタイトルを作っていきましょう。
その際に「人気軸 × 自社で強みを出せるか」のマトリクスで考えることがオススメです。
このマトリクスをホワイトボードなどに書いてから、ポストイットに書いたキーワード候補を貼っていくと整理と議論がスムーズに進みます。
もちろん図にあるように右上を狙うべきなのですが、戦略的に右下にプロットされるようなキーワードを入れるとよりタイトルがシャープになります。
3.競合となる募集を分析してみよう
ペルソナとタイトルの作成だけでも十分改善できると思いますが、より効果を最大化させるためには競合分析が不可欠です。
当たり前ですが、候補者さんはあなたの募集だけでなく数多くある募集と比較しながらどこにエントリーするかを判断しています。
せっかく作った募集も、その他大勢に埋もれてしまっては意味がありませんよね。競合分析のやり方は色々あると思いますが、まずは「ペルソナが設定しそうな条件でソートして上位募集を見ていく」が良いかなと。
本来であれば50-100程度の競合募集を分析したいですが、初期段階としては3つでも参考になります。
募集内容まで深掘りするのではなく、このステップではタイトル+写真の検索結果を並べて比較しながら、自社募集を見直していきます。
4.募集内容(What/Why/How)に一貫性を持たせよう
1〜3のステップを経て、ペルソナにとって魅力的かつ差別化されたタイトルと写真になったでしょうか?
せっかく募集のクリック数が増えても、実エントリーに繋がらなければザルに水を流すことになってしまいます。興味をもってくれた候補者さんに「話を聞いてみたい」と思ってもらうためにも、最後のステップで募集内容もブラッシュアップしましょう。
このステップで有効なのが「テキストマイニング」による見直しです。
テキストマイニング(英: text mining)は、文字列を対象としたデータマイニングのことである。 通常の文章からなるデータを単語や文節で区切り、それらの出現の頻度や共出現の相関、出現傾向、時系列などを解析することで有用な情報を取り出す、テキストデータの分析方法である。
- Wikipedia
↓は僕らの募集をテキストマイニングにかけた結果ですが、「日本」「海外」「グローバル」「マーケティング」が頻出名詞となっており、ペルソナが興味関心を持ってくれるように工夫しています。
テキストマイニングをするなら下記サイトがオススメです。なんでこれが無料で使えるの?ってレベルなので日々感謝しております。
効率よく改善していくために【資料公開】
色々と改善ステップを書いてきましたが、はじめてだと取り組み方が難しいという担当者さんも多いと思います。
4つのステップを2-3hほどで回せるように資料を作っていますので、ぜひ参考にしていただきながら、イケてる募集記事を作ってください!
(ご希望あればワークショップのファシリテーションもやるかもです)
まとめ
長くなってしまいましたが、Wantedlyの改善に必要なステップは
1.自社に合わせたペルソナ作成
2.クリック率を上げるタイトル+写真の設計
3.競合分析による差別化
4.募集内容(What/Why/How)に一貫性を持たせる
になります(アルゴリズムなど仕様変更によって変わる可能性あり)
もちろん業種業態や募集職種によって効果に差は出ると思いますが、ここまで取り組んでいる企業さんはなかなか見かけないので、やってみる価値はあるでしょう。
みなさんがこの記事を参考にして、採用市場が盛り上がっていけば嬉しいです!それでは!