【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第6話
N♠「前回の第5話(8カットのリンゴ)に続いてボイトレの優しいガイドをしてくれるリンゴ君に再登場して頂き、ボイトレのコツをより易しく掘り起こして貰おう。」
B♡「リンゴ君の実の硬さには、私の歯が嫌がるのよね。でもボイトレに役立ってくれるなんて、ちょっと生意気ね。私の得意なガン見で、照れさせてやるわ。」
N♠「その調子で、しっかり見つめるんだぞ。カットされたスキマの奥にキラッと光るボイトレヒント隠れてるからな。特にリンゴのヘタ筋は人間の背骨に相当する、かなりの急所となるから、そのつもりでな。
8分割したリンゴの内、人体の腹部に相当する2分割の2片が、今回のスポットライトに浮かび上がるリンゴ君の使命だ。腹式呼吸の深い意味が分かるはずだから、バナナ食べてよそ見してんじゃないぞ。」
B♡「私、腹式呼吸出来てると思ってるけど、自分から、しっかりと説明は出来ないわね。
ぼや~っと感じてるだけかもね」
N♠「ボイトレでは、腹式呼吸が大前提だから、腹式呼吸の本質をリンゴ君の助けを借りて、易しく整理してみよう。
実がしっかり詰まった、丸ごとリンゴ君に自発呼吸をお願いしてみるぞ。呼吸は丸いリンゴ君を(水平・縦・横)にカットされて出来たスキマの交差点である中心点が呼吸の出入口となる。
従って、8分割されて出来た8片のカットリンゴ君が息を吸う出入口は、共通して、この一点となる。
分かり易くする為、カットされたリンゴの表皮は塞がった状態にしておくね。
この時、息の出入口はリンゴのヘタ軸方向の上下のみとなる。人体に置き換えると、表皮で密閉された胴体は、背骨軸に沿った上下方向(喉と肛門)が息の出入口となる。
その上下の中間点(横隔膜と背骨の交差点)が、息の中心点(支点)となる。この時に勘違いし易いのは、筋肉をリキンで使うとだめだよね。筋肉力は呼吸力じゃないからね。」
B♡「ボイトレは呼吸力だけで行うのが大前提なのよね。カラオケの採点コメントでリキミを注意されるのは、そのせいなのね。お腹の2片のスキマに息を吐き込むと、そのスキマの筋肉膜が震えて声に変わるんでしょ。逆に、息を吸うと緩んだスキマが元に戻って発声の準備段階にリセットされるのよね。」
N♠「だいぶ整理出来て来たね。特に、お腹や喉は少しの筋肉リキミで声に緊張が乗ってしまう。息の強弱だけで発声するボイトレの使命を筋肉君に良く言い聞かせて、出しゃばらないマナーを教え込むんだぞ。
さて次の段階は、8片呼吸の内の6片を目隠しして、2片単独で挑戦してみようね。」
B♡「えっ、まだ先があるんだ~。その先には、踏み込んだこと無いかもね?」
N♠「Bincoは、まだ頭の整理が出来ていない雰囲気だなぁ~。2片ユニットになると少し身構えてしまう位の、反応を見せて欲しいな。
8片呼吸で行ったのと同じ呼吸が出来ればかなりイケてるぞ。ところが2片ユニットになると、呼吸の中心点が定まらなくなってしまうケースが良く有る。2片ユニットになっても中心点はずれないし、2片の筋肉膨張圧も8片と同様に発生する。
呼吸の中心点は、リンゴのヘタ軸(人間の背骨軸)上に必ずあるから、2片ユニットでも変わらない。背骨上に呼吸支点を設定しながら、ボイトレ呼吸ができるよう励んで欲しい。背骨は腹部筋肉膨張の負荷の全てを受け止めて呉れる筈だ!」
B♡「背骨って何気に構えてるけど、意識してやる重要性があるのね。」
N♠「筋肉意識から背骨意識に代わってきたら相当レベルの高い発声が出来始めるぞ。腹式呼吸の終点に近づくかもね。何とおまけに、骨密度アップのトレーニングにもなるからシニアライフには打って付けかもね。
ちなみに、背骨は息を吐く時の、出口の調整役になるので背骨が、しっかり使えるようになると、歌唱力は格段の進化を見せ始めるぞ!ボイトレBincoから歌姫Bincoに変身する明日が楽しみだな・・・w!」
【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
今回、複素数グラフの紹介はしていませんが、私自身、ボイトレの思考回路には必ず虚数iを使っています。息を虚数iに設定するメリットを考えてみましょう。光子や電子のスピードは秒速30万Kmです。別の見方をすると、波の形で移動するエネルギー素子です。虚数i君を光子・電子の仲間と考えると、実数で出来るスキマを幽霊の様にすり抜ける虚数i君はボイトレにピッタリの振る舞いをしてくれます。
息(虚数)の出し入れで、中心点に虚数渦を創ると、筋肉(実数)のスキマは、虚数渦に依存した振動が発生します。
すると、思考実験だけでボイトレが出来ます。ixi=-1で分かるように、iを2次元にすると実数に変わります。iに渦を巻かせて平面円に誘導すると、実数(筋肉)を引き込むマイナスの力が働きます。実際のボイトレと同じ現象となります。
ボイトレでは、スキマの薄さが勝負所ですが、思考力だけで達成できる裏技となります。
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