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北京入院物語(46)

  国際医療部時代は昼夜に5元のお弁当を買っていましたが、この12階の一般病棟に移ってくると安い病院食があります。
どれくらい安いかというと、
おかゆ 15円 酢豚 40円
漬物 15円 青椒牛肉絲 (牛肉ピーマン細切炒め) 50円
目玉焼き 10円 八宝菜 45円
白米1椀 15円 高級牛肉炒め 80円
こういう調子でした。

 前日にメニューを見て翌日の内容を決め、金額のみ書かれた食券を配膳係りに渡すという単純な仕組みです。
配膳は各個室単位ですが、すべての入院患者が利用するわけではありません。
それでも12階西病棟と東病棟に配膳係りがいました。
配膳係りは基本的に配膳しかしませんので、時間が余り、午後に3時間ほど休憩時間があります。

 病棟の掃除は専属の掃除婦がいます。
配膳係りと同じように西病棟と東病棟にそれぞれ1人、さらに中央部のエレベーター前だけを受け持つ専属掃除婦がいました。
この3人は朝8時に来て、夕方4時には帰っていました。
しかし掃除しか仕事がないため、大半はぼんやりと座っていました。

 とにかく病院のあちこちで中国式のワークシェアリングが行われ、食券売り場には、人1人入れるボックスがあり、その中で1日中、おばちゃんが食券だけを売っています。

食券販売所


1日中売っていますというのは正確ではありません。
1日中ボックスにいて、大半新聞を読み、時々食券を売っていますというのが正解です。
とにかく1人の仕事を分けられるだけ分けて、専属にします。
中には外来患者に薬を手渡す(だけ)という仕事もありました。
北京入院物語(47)


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