愛の香り~I Feel You Linger In The Airドラマと原作小説の気ままな感想 第6話
どうも、最近は台湾BLとタイBLを行き来しているnopopoです。
台湾とタイ、日本から観たらどちらも同じ海外でアジアですが、作品の趣が違ってどちらも良さがあり、どちらかに決めきれません。
台湾の方が見た目や言葉や文化が似ているので理解しやすい&短いので気軽に見られます。
逆にタイは見た目も言葉も文化も日本と違い理解できない部分もあるけれど、タイドラマにしかない明るさやトキメキを感じられるのでやっぱりやめられません。
愛の香りの気ままな感想という名の一人で好き勝手調べて書いている記事もやっと6話目。
折り返し地点に来ました。
今年中に全話書き切ろうと始めたのですが、思ったより更新ペースがゆっくりです💦
マイペースに続けていくためにはこのくらいのペースが無理なくやれるので、気長にお付き合いいただけたらと思います。
さて、今回は6話の感想を書いて行きたいと思います。
第6話
クリスマスデート
6話は階段のシーンから始まります。
踊り場の照明の明かりだけの暗い階段をクンヤイとジョムが昇っています。
ジョムは息切れしています。
目的地がそんなに高い階にあるということなのか、20歳の若いクンヤイとそれより年上のジョムの体力の差を表現したかったのか?
ジョムって若いはずなのに運動すると結構すぐにつかれますよね。
体力ないんでしょうか?
この時のクンヤイの顔がすごく楽しそうなんです。
ジョムと二人でお出かけできて嬉しいのか、クリスマスデートに浮かれているのか、二人で階段を昇って楽しくなってきたのか・・・色々想像してしまいます。
そして、目的地に到着。
赤い幕に二人の影が映ってからの登場が舞台を見ているみたいで素敵な演出。
入るとそこはクリスマスの飾り付けがされた落ち着いた雰囲気のバー。
周りのお客さん達は素敵なドレスやスーツを着ているのでお金持ちなんでしょうね。
そんなところに自分の使用人を連れてくるなんて普通しませんよね。
もう、この時点でジョムはクンヤイの特別なんだって分かります。
クンヤイとジョムは窓側の席に通されて座ります。
バーに入ったばかりの時はお客さんは男女のグループで話をしていたのに、この窓側の席になった途端、周りは男性同士で話している人しか映りません。
深読みしてしまう癖のある私は、このシーンを見て、このバーは同性同士でも周りの目を気にしないで過ごせる場なのかもしれない、と感じました。
嬉しそうなクンヤイと引き換えに少し落ち着かないジョム。
「まさか僕がクリスマスを祝えるだなんて ここで」
という台詞は、クンヤイからしたら使用人と言う立場でこんなところに来ることができて恐縮しているととらえたのかもしれませんが、ジョムとしてはこんなに長く過去にとどまることになるとは思わなかった、という意味でしょうね。
その後の
「やっぱり 君も気に入ると思ったんだ
ここは私のお気に入りなんだ」
というクンヤイのセリフ、聞き捨てなりません!
なぜなら、こういう台詞ってデートの時の決まり文句ですよね?
ジョムもちょっとびっくりした顔してます。
バーの名前は‘ปัตยุบันบาร์’(パッユバン)。
クンヤイ曰く知っている人は少なくて見つけづらいお店なんだそうです。
クンヤイはどうやって見つけたんでしょう?
「ホッホッホー メリークリスマス!」
というサンタクロースの声。
その声を聞いてジョムは楽しそうにしていますが、クンヤイは明らかに嫌そうな態度をとっています。
最初はどうしてか分かりませんでしたが、その謎はこの後解けます。
クンヤイとジェームスのイケメン対決
クンヤイは用があると言ってしまい、一人になるジョム。
クンヤイが向かった先はジェームスのところ。
さっきのサンタクロースはジェームスの仮装だったようです?!
ジェームスが「まさかここで会うとは」と言っているので、偶然だったんですね。
でもその後密談しているから、会う約束もあったの?
クンヤイはジェームスに6カ月前に市場で起こった火事と義兄・ロバートについて調べてもらっていたようです。クンヤイは何か勘づいていたんでしょうね。
でも、放火の証拠はないことにされ、事故と断定されてしまった。
ロバートについては何もわからなかったが、事件の被害者がロバートの第二夫人だという事だけは分かったとのこと。
土地目当ての人間が立ち退かせようと仕組んだのでは?というのがジェームスの推測。
ヤイの要望に応えたから自分の要望も聞いてほしいと、頼むジェームス。
「あなたの親しい友人」とはジョムのことですよね。
そして、その後本当にジョムと二人きりで話をします。
いつも思いますが、ジェームスはかっこよくて仕事もできて仮装もできて、そして人の気持ちを考えて話ができて・・・完璧ですね✨
緑の麗人・ニアオさん
音楽とともにグラスをもって踊りながら現れるニアオさん。
登場シーンが美しすぎて魅入ってしまいます✨
ニアオさんのことを話しているときに、タイ語で「キアオ ガターイ(เขียว กระเทย)」と聞こえました。
เขียว(キアオ)・・・緑
กระเทย(ガターイ)・・・レディボーイ(ニューハーフ)
Google翻訳で直訳すると「緑のニューハーフ」ですが、字幕では「緑の麗人」となっています。
ジェームス曰く「いつも緑の服を着ていて、振る舞いがとても女性らしい」からそう呼ばれているとのこと。
ニアオさんの振る舞いは女性よりしなやかで美しいです✨
まさに麗人です!
「キアオ ガターイ(เขียว กระเทย)」の本当のニュアンスは分かりませんが、この作品の中でニアオさんの存在を素敵な存在にしているのは「麗人」と字幕をつけたことが大きいのではと思います。
翻訳者の方、素晴らしい!
ドラマの中で幸せそうに笑うニアオさんですが、実は昔は周りから変人扱いされ、男性に利用されたこともある実は辛い過去を持っているとのこと。
こんなニアオさんが自分らしくいられるバー・パッユバン。
「僕がこの場所を好きな理由もそうだ」というジェームスも外では抑圧の中で自分を抑えて生きてるんだなあ、という事が分かり、彼の人当たりの良さの裏にある葛藤を垣間見ることができます。
ジョムも分かるはずだというジェームス。
これはきっと同性愛のことを言ってるんですよね?
ジェームスやジョムにとって居心地の良い場所だけでなく、クンヤイも好きだと言っていたという事は、遠回しに男性が好きだとジョムに伝えていたのでしょうか?
何とも言えない魅力を振りまいているニアオさん。
ニアオ役のAmadivaさんのInstagramより⇩
ニアオさんが気になって「เขียวกระเทย(キアオ・ガターイ)」を検索してみたら、本当にいた方のようです!
そのままです!
詳しくどういう事があったのかは私のタイ語力ではよく分かりませんでした💦タイ語が得意な方、是非記事を読んでみてください。
緑の麗人について、日本からはこのサイト1つだけしか見つけられませんでしたが、タイでは有名なんでしょうか?
クンヤイがこっそり用意した贈り物
さて、ドラマに戻ると、クンヤイは階段でこそこそと何かを受け取っています。
「大切な人への贈り物ですか?」
と聞かれて笑顔になり慌てた様子で立ち去るクンヤイ。
それって「イエス」ってことですよね?
渡した人にも気恥ずかしさが伝わっているようです。
戻るとジョムと親密そうなジェームスに静かな敵意むき出しなクンヤイ。
なんて分かりやすい・・・
それを笑顔でかえすジェームスは大人の余裕です。
この後、緊張して酒で気持ちをごまかすクンヤイが可愛すぎます。
原作小説では、クリスマスはバーでではなく、チェンマイ・ジムカーナ・クラブという場所で外国人の木材商人によって毎年開催される大イベントがあり、そこで繰り広げられています。
※場所については追記で詳しく書きます。
クリスマスイベントでポロや競馬、子豚レースが行われていました。
そこでジョムとクンヤイは運命の再会をしますが、まだ執事として働く前なのでこういうデートみたいな感じではありません。
もちろん原作小説でもここでジェームスが出てきます!
ジェームスはイベントの競馬に出ることになっていて、ジョムに自分の出る競馬を応援してほしいと頼んでいます。
その時の格好は競馬のユニフォームにロンググルーブとロングブーツを履いていて超かっこいい!とジョムも思うほど。
そして、他の外国人とはちがい、地元の人を見下したり優越的に振舞ったりしないという性格も完璧。
ジェームスはドラマも本もどちらもめちゃくちゃかっこいいです✨
しかし、クンヤイも負けていません!
クンヤイは父親の代わりにゲストとして招かれていて、蝶ネクタイ付きの爽やかな黒のユニバーサルスーツを着て、いつもと違って見えます。
小説のジョム曰く、その日のクンヤイは「まるで恋愛小説から飛び出してきたかのような」魅力的な姿です。
さて、ドラマにあったジェームスに嫉妬したクンヤイのエピソード、小説にもあります!
ジョムとクンヤイが2人で話しているとき、自分を応援するように頼んだジェームスが離れた場所からジョムに向かって笑顔を送りジョムも笑顔で返します。
その後ジョムがクンヤイの方を振り返ると、クンヤイの表情が曇って機嫌が悪くなっています。
やっぱりクンヤイは自分の気持ちを抑えるのが下手で、めちゃくちゃ分かりやすいですね。
小説ではクンヤイ18歳設定なので、気持ちが抑えられない若さがかわいいです。
その後、ジョムがクンヤイに優しくしてもらったエピソードを話すと、ニヤニヤしするスヤ爺さん。(ジョムはスヤ爺さんと一緒にクリスマスの豚レースに来ています)
「最近奇妙な夢をみたか?」と聞き、ジョムが「手に星が落ちる夢をみた」というと、「星や月をもらう夢は、女性なら妊娠、男性なら二本足の動物を授かると言われている」と意味深な言葉を発します。
ジョムは素直に二本足は鶏?七面鳥?と考えますが、きっとスヤ爺さんが言いたかったのは、二本足の恋人ができるという事ですよね?
周りで見ているスヤ爺さんにははっきり分かるのに当のジョムがクンヤイの言動の意味が分からないって、ドラマも小説もジョムは鈍いです。
小説ではまだ二人は知り合って間がないですが、お互い何か惹かれ合うものを感じています。
ドラマでは、一緒の時間を過ごして、気心知れてきて、より親密になっています。
小説とドラマ、二つの時間軸は違いますが、クリスマスの時にクンヤイとジョムがお互いを意識していることとジェームスがその間に割って入っていることは同じです!
この三角関係、尊すぎて一生観ていられます✨
サンタ・ジェームスの絵と現代とのつながり
家に帰り、クリスマスの思い出を残そうとサンタ姿のジェームスの絵を描くジョム。
目の前にないのにこんなに精密に再現できるのジョムの絵の才能はすごいです!
ドラマの中で絵を描いたときはいつも何か起こります。
今回は現代にいるはずの大工頭タンさんの声が聞こえます。
恐る恐るお屋敷を見つめるジョムの目の前で、扉や窓が勢いよく閉まり・・・
またホラーです💦
ドアが開いたかと思うと、現代にいるはずの大工さん達とジョムが出てきます。
ここから1話の夜のお屋敷シーン再来。
夜トランクを見ていたジョムが何かの気配に気づいてカメラを向けた。
その写真に写っていたのは過去にタイムスリップしていた自分だった?!という事がここで分かります。
ホラーだった謎が解けて、怖さが少し薄れましたが、これが現実ならめちゃくちゃ怖いです・・・
そして、現代のジョムを追いかけて外に出たジョムをみつけクンヤイが声を掛けます。
クンヤイが出てくると過去と現代の融合は終わったという事なので、ほっとします。
何があったのかと心配するクンヤイに「夢を見ていた」というジョム。
現代と過去がつながったことを夢として説明しようとすしますが、うまくできません。
原作小説でも、ジョムが現代のタンの声を聞いて庭に出るシーンがあります。
そこでタンを呼ぶ声に気付いたクンヤイが出てきて同じようにジョムのことを心配し、どうしたのか尋ねるとジョムは「夢遊病」だと答えます。
そして、結局話の末に夢遊病になったら捕まえられるからクンヤイの部屋で寝るように言われるのです。
ドラマと同じ流れです。
原作小説では、夢遊病だと嘘をつくけれど、ドラマではそういう夢だったという事にしたんですね。
それにしてもクンヤイ。
その返しが「私の寝室で寝るかい?」とはどういう事?
「ジョムが寝ぼけても私が捕まえられる」と言うけれど、普通はそんな危ない人は寝室に入れないほうがいいですよ。
ジョムのこと特別扱いしすぎです、クンヤイ。
ミンとクリスマスの豚レース
すごく短いシーンですが、原作小説の内容とリンクするところがあったので。
ジョムと一緒に市場を歩くミンがいったセリフ。
「ジードのやつ、急にコースを外れて
ロバート様に飛びかかったんだ
まったく 穴があったら入りたかった
餌のバナナの無駄だ」
短い台詞の中に、小説の中にあったクリスマスの子ブタレースの内容が詰め込まれています。
豚の名前は違いますが、レース中にコースアウトしてロバートに恥をかかせたことは同じ。
餌もちょっと良いバナナでした。
小説ではポープなんだけど、この子ブタの名前はジード。
それってジョムの現代の妹の名前ですよね?そこにも何か意味が?
子豚レースについては、3話の感想(小説からの追記の部分)に書いたので、そちらをご参照ください。
美しく優しくなったフォーンゲーウの決意
子豚レースで失敗したミンを助けてくれたフォーンゲーウ。
本当は心の優しいいい人なんですね。
そして、美しいドレス姿で現れたフォーンゲーウがジョムを連れて行ったところは、彼女の実家。
家が火事で焼けてしまい家を引っ越したこと、家事で父親は亡くなり母親はひどいやけどを負ったこと、そして火事の前にロバートに求婚され、火事の後嫁ぐことになったこと・・・
全てを伝えて、カムセーンや自分のことを知ってもらい協力してもらいたかったとのこと。
やっぱりフォーンゲーウは強くなりましたね。
そして、ジョムに協力してほしいという事は何か計画があるという事。
夜、ロバートの部屋に忍び込んで何かを探すフォーンゲーウ。
これは計画の中の一つ?
音楽の効果も相まって、見ていてハラハラします💦
何かを見つけたようだけど、いったい何が書いてあるのか気になります。
ロバートが書斎に入ってきた時に怒られずに許されたのは、それだけフォーンゲーウがロバートの前では良い妻を演じているからなんだろうなあ。
ロバートもずっと一緒にいるウアンプンに相手にされず、フォーンゲーウが優しくしてくれるから、心を許したんだろうなあ。
色々深読みしていくと、フォーンゲーウの気持ちも複雑で悲しいけれど、ロバートの気持ちも実は複雑なんだろうなあと思うようになってきました。
プリックのお料理教室
拗ねてしまったクンヤイに機嫌を直してもらうため、ジョムはクンヤイの好物をプリックに聞き、一緒に作り始めます。
①まずは卵黄を取り出し、粉を混ぜる。
②ココナッツを削ってココナッツファインを作る。
③ココナツを青色に着色し、焼いたケーキの上に載せる。
(レシピ端折りすぎですみません💦)
⇩
クンヤイが好きなお菓子「マスコート」の出来上がり!
ドラマの舞台になったカフェเฌอชีวา ราชบุรี Chercheeva Ratchaburi でも出していたことがあるようです。
ここのお店のお菓子は見た目も味も素敵でおいしいんですよ✨
この写真に付随していた文章を読むと、今はあまり見かけないお菓子みたいです。
マスコートのレシピも見つけました。
青だけでなく他の色付けもあるんですね。かわいい💕
⇩
レシピ動画もありました。
⇩
作る人によってトッピングの色や形が変わって個性がでるお菓子ですね。
食べたことないし作る自信もないんで、私はレシピ見て味を想像して楽しむことにします。
ジェームスの告白
ジェームス、実はバーでジョムに告白してたんですね?!
会ってまだ間もないけれど、まっすぐに気持ちを伝えるジェームス。
初恋の人に思いを伝えられなかったから、同じことにならないように伝えたいというけど、そこで相手に無理強いしない姿勢がジェームスの優しさ。
そして、ジョムの背中を押してくれる。
クンヤイにもそれを伝え、ちゃんとクンヤイの背中も押す。
何とできた人なんでしょう✨
ジェームスの株は上がる一方です!!!
ジェームスのこの告白と彼のアドバイスがこの後ジョムとクンヤイが行動することになるきっかけになりました。
これがなかったら、二人とも思いを秘めたままいたかもしれないですね。
キューピッド・ジェームス。
彼もいつか幸せになってほしいと願うばかりです。
クンヤイの嫉妬
バーでジェームスと親しくするジョムを見てから、クンヤイのジョムへの態度に変化が。
変化1:ジョムが絵を見せてくれなかった時、急に態度がそっけなくなる
変化2:見せてくれないから勝手にジョムの部屋に入ってこっそり絵を見る
変化3:一生世話してくれる人はいないだろうから独りで生きていくと拗ねる
変化4:ジョムが近寄ると避けてどこかへ行こうとする
変化5:急にジョムに近づいて「私の気持ちは君には伝わらなかった?」と言い寄る
変化6:思いをしたためて詩を贈ると言い始める
クンヤイのめちゃくちゃ分かりやすい嫉妬が可愛すぎる行動の数々。
やってることは彼氏同然の行動だし、そしてこの言い寄り方はもう告白なんですけど・・・💕
ここまでされてクンヤイが理解不能だというジョムは、鈍すぎます。
原作小説でも、クンヤイのジェームスへの嫉妬はあり、同じようにジョムに自分の気持ちが伝わらないのか?と言い寄って詩を書くと言うくだりもあります。
詩を書いて愛を語るってこの頃のタイではポピュラーだったんでしょうか?
考えてみたら、日本も平安時代は和歌、その後はラブレターで恋心を伝えたりしていました。(古すぎますが)
詩を書くのはそんな感じなのかな?
あ、また話が逸れてしまいました💦
原作小説の中のジョムは急に怒り始めたクンヤイの抑えきれない気持ちを前に動揺します。
なぜなら、初めて出逢った時からクンヤイのジョムへの感情をジョムはずっと感じていて、思いに気付いていたけれどそれを認められない自分がいたからです。
そりゃあ、こんなに分かりやすい言動されたら気付かない方がおかしいし、ジョムの置かれた立場的に簡単に受け入れられないですよね・・・
ついに告白!
クンヤイは勝手に部屋に入って絵を見たことを「君が全部話してくれないからだ」と自分の行動を正当化。
やっぱりクンヤイは気持ちがまっすぐでいいなあ。
そしてやっと「ジョムが好きなんだ」と告白!!!!!
そして安定のASIA7の曲『จอมขวัญ』が流れ始めます。
この曲がドラマ中で流れたら必ずハッピーな時間なんです。
ということは、ジョムの返事はイエスに決まっています。
思わずジョムを抱きしめて満面の笑みのクンヤイ。
ここでようやくクリスマスの時に渡しそびれていたプレゼントが出てきます。
箱から出てきたのはオシャレな懐中時計。
「二人の時間が始まった」とかキザな台詞を言うクンヤイ。
それに対してジョムはクンヤイの絵をプレゼント。
プレゼントを贈り合う幸せな時間です。
やっと二人の気持ちが通じ合う
じっとジョムの顔を見つめるクンヤイ。
「考えてるんだ なぜこんなにもジョムをあいしてるんだろうって」
「ヤイ様は甘い言葉ばかりですね」
「なぜ分かる?味わったことがあるのかな?」
「それは・・・今から味わいます」
そしてキス!!!
ASIA7の『จอมขวัญ』のタイミング、最高✨
「どうだった?本当に甘い?」
「(うなずく)」
そして背中をかいてほしいと頼むクンヤイ。それはベッドで一緒に寝ようというお誘いですね💕
次のシーン、ジョムが背中をかくどころか、クンヤイが後ろから抱きついてるし。
ここが幸せすぎる!
二人の想いがやっと通じてよかったよ~
本編は、やっと思いが通じた2人の幸せムードで終わりです。
ああ・・・初めてこのドラマ観た時、ここが私の中で最高潮すぎて6話を何度観返したことか💕
この時「甘い」「味わう」っていう台詞が急に出てきて私はピンとこなかったんですが、原作小説には詳しく書いてあったのですこしだけ補足します。
原作小説では、ジョムは以前クンヤイと見つめ合っていい雰囲気になった時、すごくキスしてみたい衝動にかられ、彼とのキスがどれだけ甘いものなのかを知りたいという欲望をぐっとこらえていました。
狂ったようにキスしたいという思いをなんとか抑えるために神様にお祈りをするほど。
ジョムは自分の想いを理性で抑えることができるんですね。
そして、クンヤイが愛の告白をします。
その後、クンヤイはジョムの指にキスをし、唇に近づくけれど触れないというお預け状態の行為を!
理性的なジョムもその時はしびれをきらし、以前想像した蜂蜜のように甘いであろうクンヤイとのキスの想像を思い出し、
そして、
「คุณใหญ่นี่ปากหวานนะครับ」(直訳:クンヤイは甘い口をもっています)
と言ってしまいます。
その後は
「พ่อจอมรู้ได้อย่างไร(どうしてわかる?)
เคยชิม เคยลิ้มรสรสแส้วหรือ(味わったことがあるの?)」
「ก็กำลังจะชิมอยู่นี่ไงล่ะครับ(そろそろ味わいます)」
そしてキス・・・
というドラマと同じ流れ。
ジョムが実はそんな想像をしていたなんてことが分かった上に、そのさらに上をいくクンヤイの余裕っぷりにびっくり。
クンヤイの手がジョムの顔に触れるところも手慣れすぎていて本当に18歳なのか?と驚くことばかりです。
私だけでなく小説中のジョムも、18歳でここまでできるとは、どこでこんなことを教わったのか?とクンヤイの熟練ぶりに驚く描写が出てきます。
余談ですが、原作好きとしては、このシーンのセリフが小説と同じというのも高ポイント!
字幕だと口が甘いというところが甘い言葉と意訳されていますが、話している言葉はほぼ同じです。
※タイ語表記なので、タイ語が分からない方は、何となく字の並びが似ているって分かっていただければ。
ここは使いたい!と思ったセリフなんだなあと思うと、より思い入れができてしまいます💕
この画像は、クンヤイの甘い台詞集だそうです。
本当に甘い言葉だらけ💕
⇩
画像のセリフ日本語訳です。
右上:ジョムには分からない?私が君をどう思ってるか
左上:君を愛せないほうが私には耐えられない
中央:考えてるんだ。なぜこんなにもジョムを愛してるんだろうって
下:どうだった?本当に甘い?
※私の尊敬する楽天字幕より参照させていただきました。
長々と告白シーンについて書きましたが、ドラマの第6話はここで終了です。
他からの追記
クリスマスについて
原作小説ではクリスマスのことを使用人たちが「Shitamas」を呼んでいます。
「Shitamas」を辞書で調べても意味が出てきません。
タイ語原文ではどうなっているかというと、「วันคิดจะมัด」と書いてありました。
วัน・・・日
คิด・・・考える
จะ・・・助動詞
มัด・・・縛る
直訳すると「縛る日」になります。
う~ん・・・どういうことだろう?
クリスマスをご主人たちは楽しむけど使用人たちはこき使われるからこういう言い方をしたんでしょうか?
色々考えた結果、「Shitamas」は英語の「Shit」を「Christmas」にかけた造語では?と考えました。
この考察、合ってるんでしょうか?
誰か分かる人、教えてください。
⇩
2024年11月11日追記分
この記事を読んだタイに詳しい方が、これは意味ではなく、当時は庶民はクリスマスのことを知らないので耳で聞こえた英語のタイ語発音を真似て「คิดจะมัด(キッジャマー)」と呼んでいたのではないか、と教えてくださいました。
言われて見ると、それな気がします!
私、いろいろ深読みしすぎていたかもです💦すみません。
Xのポストでも、『愛の香り』原作ファンは「メリークリスマス」という意味のタイ語の
「สุขสันต์วันคริสต์มาส(スックサン クリスマー)」
を
「สุขสันต์วันคิดจะมัด(スックサン キッジャマー)」と書いているのをいくつか見かけました。
タイ語も英語も小説に注釈がないという事は、本当に音だけの話で深い意味はないのかもしれません。
クリスマスのイベント会場
ドラマには出てこないクリスマスの豚レースが開催された場所は、チェンマイ・ジムカーナ・クラブ(Chiang Mai Gymkhana Club)。
タイのヨーロッパ人駐在員と英国大使館の職員によって設立された広大な敷地にある2階建ての建物だと小説には書いてあります。
ヨーロッパ人だけがメンバーとして利用でき、シャム(昔のタイの呼び名)の貴族と北部の支配者のみが名誉あるゲストとして招待されるので、庶民は入ることができません。
ジョムとスヤ爺さんはロバートの使用人として豚レースに参加するので立ち入りが許可されました。
このクリスマスにそこに集まってきている人たちは、女性たちは立派なドレスとつばの広い帽子をかぶり、クリケットのユニフォームを着ている男性がいたり、夜のパーティーのためにスーツを着ている人もいたりします。
会場は外国語でおしゃべりをしながら祝う人で賑わい、ここがタイではないかのような独特の光景だとあります。
楽しい雰囲気を感じながらジョムはその後その近くに建てられる外国の墓地を思い出し、この光景が過去のもので、目の前の人たちは歴史の中に存在した人たちなのだと実感しています。
ドラマでは描かれていませんが、小説の中のジョムは、過去と現在を照らし合わせ、自分がこの時代の人ではないということをいつも感じています。
これが、ジョムがクンヤイへの愛に対してまっすぐに行けない要因にもなっているんだろうなあ、と思います。
現在もチェンマイ・ジムカーナ・クラブはあるみたいです。
1898年に外国人によってタイ北部のスポーツ振興の手段として活用する目的で設立されたそう。
⇩
小説中に書かれている時代背景
この小説は、著者が史実を読みこんで書いているので、ジョムが現在と過去を比較するときにはしっかりとした時代背景の描写があります。
クリスマスの内容で、もし携帯電話を持っていたら電話をしたいというジョムの心の声があるのですが、その後に「電話交換機が仏歴2470年にチェンマイに拡大されていない」ので電話はできない、と書かれています。
こういう一文があるだけで、ジョムが現代と全く違う環境の時代で試行錯誤しながらくらしているんだなあ、と想像が広がります。
時計の贈り物
原作小説では時計はプレゼントではなく、クンヤイの私物として登場します。
巻き上げ式でスモールセコンドのついているもう少しかっちりした懐中時計なので、見た目も違います。
7つのルビーをあしらっていて、磁器製の文字盤に「Elgin」のブランドが目立つようにプリントされていると書かれています。
Elginは現在はありませんが、アメリカの時計会社だったようです。
それをクリスマスの日、わざと芝の上に落とし、ジョムがそれを拾い持ってきて後日再開するきっかけを作る、という、クンヤイの恋愛工作に使われ、小説の中でも時計は2人にとって特別な物になっています。
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ということで、6話の感想はここまでです。
いつも長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
愛の香り~I Feel You Linger In The Airをより楽しんでいただけたら嬉しいです。
※画像はDeeHupHouse公式X、公式YouTubeよりお借りしました。
【追記情報】
2024年11月11日 クリスマスについての内容を追記しました。