デブと大福①

 これは、10年近く思い出すことも、誰かに話したくもなかった本当に経験した私の過去の話です。

私は、県内数少ない短大のうちの1つを卒業しています。その当時、就職氷河期と言われていましたし、ぶっちゃけ、行きくて行った学校ではなかったので、(お父さんお母さんごめんなさい。)

学部に沿った就職先なんて探すつもりもなければ、そもそも求人も大学卒という縛りが多く見られたので、どうせ私が受かるとこなんてない。と、
ろくに企業を探すことも、履歴書やエントリーシートを書く努力も怠り、早い段階から、就職活動しないと決めて『フリーターになる!!』と公言し、ちゃらんぽらんに過ごしてました。

卒論も、何書いたか覚えてないし、そもそも受理してもらえたのも奇跡だし、よく卒業できたなと思う。先生方。本当にありがとうございました。不真面目すぎて、私ならぶん殴ってると思う。

そんくらい、雑に、過ごして、バイトに、明け暮れていました。

ただ、 卒業ギリギリ1ヶ月前に、何を思ったか突発的に焦って、求人紙で某不動産事務に応募し、なんと1発で就職が決まり、卒業式前から働き始めました。

これは、この『デブと大福』に関係ないので、結末言ってしまうと、1ヶ月でクビになった。仕事できなさすぎて⇽さすがにショックで、帰宅途中に母に泣きながら電話したっけな。

とまぁ、そんな感じで、事務を解雇されていよいよ、正社員は私に向いてないぞと悟り、つぎは、某カラオケ店でバイトを始めたのですが、これまた、色々ありまして、あー、鹿児島出たい、、。

と考えていたところ、なんなく、ネットで求人を検索していたら、夢の東京!ではなく、まぁそこに近い県で、『正社員募集』『週休二日制』『インセンティブあり』『年1回海外研修』『独立支援制度あり』
という、美味しそうな条件の企業を見つけ、当時世間知らずの可愛いバカな私は、速攻電話して、面接の約束を取り付けたのでした。

だって、東京じゃないけど、近いから遊びにいけると思ってたし、社長になれると思ったし、海外行ける!!!と思ったんだもの。

ま、嘘では無いけど限りなく嘘に近い地獄を味わったのは先々のお話。

そんなこんなで、さっそく、格安航空券を予約して、2週間後には面接を受けに行ったんです。
この時も、前乗り予定だった飛行機が、悪天候で飛ばなくなり、就職面接だっていうのに泣きそうになって波乱万丈。結局は、乗る予定だった飛行機より高い機体に乗れて快適に飛び立てたのだけど、今思えば、これからの数年を暗示していたのかなと思う。

今でも忘れないな。あの日、宿泊したビジネスホテル。

 そして迎えた運命の面接の日。早めに会社の前についたのだが、ビルはかなり古めかしくエレベーターもない急な階段で、何やら大量に人が勢いよく出てきた。

 呑気な私は、ビルの下にあるご飯屋さんが気になって、帰りここで食べようかなーなんて緊張感もなく面接の時間まで近くを散歩してたんですね。本当に、心臓強すぎな。当時の私。

そして、面接の時間が近づき、5分前くらいに訪ねて行ったのですが、音楽ガンガン流れているし、ダンボールや発砲スチロールが沢山あって、さすがの私もギョッとした。

とはいえ、都会だしこんなこともあるのかと思い、言われるがままに座り、エントリーシートに記入を終え、いざ、面接。

今なら言える。

『そのまま、今すぐそこを出ろ自分』と。

面接の中で、営業の仕事であることと、雇用方法が2通りあることを伝えられた。

1つは、正社員。2つ目は、総合職。

総合職なら、頑張れば頑張るほど給料が上がるし、昇格していけば、独立支援してくれるとも。

意味が分かってなかった私は、『え!社長なれるの!わーい!』
てな感じで、総合職で手をあげて、鹿児島から出てきたこともあり、その場で採用が決まったのでした。



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