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長新太が名付けた「ぱっくんぱっくん」という遊び⁈

2001年に出版された長新太の『ぱっくんぱっくん』(ポプラ社)という絵本があります。

魚が犬のおしりに「ぱっくん」と噛みつき、その魚の尾にねこが「ぱっくん」と噛みつく、また、そのねこのおしりにトリが「ぱっくん」するという何とも、なんじゃこりゃな話。

でも、なんだかその「ぱっくん」したい気持ち、分かる気がするんですよね。わたしは、赤ちゃんのぷくぷくした腕や子ねこの小さな頭見ると、なんだか「ぱっくん」したくなる。実際にすることはないけれども、なんなのかな。愛情表現なのかな。

絵本『ぱっくんぱっくん』の話に戻りますが、結局最後には、魚、犬、ねこ、トリは、「さようならー またねー ぱっくん ぱっくん しようねー」とバイバイしながら、帰って行く。

なので、これは、長新太が名付けた「ぱっくんぱっくん」というあそびなのかなと考えています(笑)。また、「ぱっくん」することは親しみや愛情の表現なのかなと。

他に、それに近いことを表現しているのかなと思う長新太の絵本に『わんわんにゃーにゃー』(福音館書店)があります。
この絵本は、長さんが亡くなる数ヶ月前に描かれたラフスケッチに、和田誠さん(1936~2019年)が色をつけて完成された作品です。

犬とねこが出会い、近づき、ねこが犬の口に入っていくという話。最後に、ねこは外へ出てくるんだけど、その出方が笑っちゃう。でも、これは犬のねこへの親しみや愛情表現のように感じるんですよね。

人間の知らないところで、動物たちが「ぱっくんぱっくん」してあそんでいたらかわいいな。


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