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お客様、どうか日本文化と仏壇を救ってくださいませんか。


私は仏壇屋の孫です。

20数年間、お仏壇とお寺から預かった仏具に囲まれて暮らしています。
小学校から帰ると漆のツンとしたにおいが、
中学校から帰ると木材のにおいが私を出迎えてくれました。
そして、大学から帰ると日本美術の本のインクのにおいが私をつつみます。

今、心からお願いしたいことがございます。
職人と仏壇を助けてください。


今はコロナウイルスが流行し、現世のことも忙しいのに顔も見たことない先祖やあるかもわからない来世なんて…。と考えてしまうことでしょう。

でもあなたの一歩で現世の職人と日本美術が救われることもあるのです。

1.現状


『おうちにお仏壇、ございますか?』

おばあちゃんの家にある、写真とお位牌はあるけど仏壇はない。
という方が多いのではないでしょうか。

そう、お仏壇をご自宅に置かれる方が減っているのです。

そして新しく置かれる場合も、カジュアルな家具調のお仏壇をご購入される方が多く、仏壇2


昔ながらの荘厳なお仏壇の需要は年々減少傾向にあります。


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『おうちにお葬式の時以外にお坊さんがご自宅に来ますか?』

昔はお盆休みや誰かの命日など、先祖の霊が返ってくるときはお坊さんを読んでお経を読んでもらうことも多かったのですが、現在は少なくなっているようです。

このような背景もあり、
近年はお寺が修理や管理に回すお金もなかなか厳しい状況にあります



今はただでさえお金が入用なのに、先祖のことにまで金が払えるか!!
と思う気持ちもわかります。
しかし、この裏には多くの人がいるのです。

2裏では

1つのお仏壇を作るには
木を加工して、漆を塗って、金箔をはって、飾るための金工を用意して…。

いくつもの段階と、職人の手を渡っています。

なのでお仏壇の需要が減ったり、お寺が仏具を修理しなくなると、
同時に職人たちも仕事がなくなっていきます。

それだけではなく、現在日本の職人さんは様々な問題に直面しています。



①機械化
人の手で行われてきた仕事の多くがロボットに奪われているように、現在職人の技術も機械化が進んでいます。

例えば、お寺の屋根から下がっている瓔珞。
(金色のシャンデリアのようなものです)

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この金色のパーツの1つ1つも木を加工して金箔をはったものではなく、
プラスチック化が進んでいます。


②高齢化
日本全体が高齢化に悩まされているように、職人業界も高齢化に悩まされています。

しかも現在は仕事が少ないため
新たに職人になろうと思う若い人も減少しており、

すばらしい技術をもっている工場なのに、跡継ぎがいないため畳んでしまうケースも少なくありません。


3.それらがなくなるとどうなる?


でも、それって仏具業界だけの話でしょ?私にとってなんの関係があるの?
と思っているそこのあなた。想像してみてください。


例えば、地方に旅行に行ったとします。
お寺があったため御朱印を集めようと思い、境内に入ると

金箔がはがれ、穴の開いた無残な姿となった本尊さまがあなたを出迎えます

お寺の中にお坊さんがいたので、「どうしてあのまま放っておくのか」
「なぜ修理しないのか」と尋ねると、

『お金はあるのですが、直せる職人がもういないのです』と答えます。


これは小さい地方のお寺に限らず、
観光マップにのっているような大きなお寺も決して例外ではありません。


だからこそ、今、技術を失うわけにはいかないのです。

4.今できること

でもお仏壇を買うのは高いし、置くスペースがない。

そんなあなたにおすすめなのが、お仏壇のクリーニングと修理です。


これは地域のお仏壇屋さんに行くとやってもらえるケースがあるのですが、
長年の埃やくすみを落とし、破損したパーツをおぎなうだけでもだいぶ印象が変わります。

これにより、破損したパーツを作るという仕事がまた職人のもとに入るのです。

そして余裕のあるかたは、お寺でお守りや御朱印をご購入いただくと、
お寺の財政も少し余裕がでてきます。

そうするとお寺の改装を行い、また職人さんに仕事がいくのです。

5.最後に

もしこの記事を読んで、
お仏壇を購入する際やお仏壇のクリーニングをしよう!
もしそう思ってくださったならとても嬉しいです。

一度地元のお寺に相談してみてください、
きっとよい仏具店を紹介してくださることでしょう。

ここまで読んでくださってありがとうございました。





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