梅の木
雪が降ってから咲き始めた、
不思議な梅の花です。
ろくに剪定もしていないのに、
たくさんの梅の花が
咲いてきました。
種って、やっぱり蒔いて
みるものですね。
種には可能性が秘めている、
単に捨てるのは惜しい、
って思いました。
元は梅干し作りのときに
準備した梅です。
カビが生えて、ジャムも
作る気がしなかった。
とりあえず、そういった梅を
まるごと土に
埋めただけです。
普通なら、誰もが捨てるはずの
ものですが、
まさか7年後に花が咲くとは
思いもよりませんでした。
今年で種から8年目ですが、
去年の倍近くは
咲いています。
花をみて、もはや圧巻です。
言葉でどう表現したらよいやら。
種を埋めた翌年に芽がでだして、
細々と育っている姿を
毎日見ていました。
成長過程を見るのは、
本当にいい。
教室の授業よりも
ずっと印象に残る。
植物は生き物、
って思うようになりました。
植物は生き物、
この感覚、大事にしたいところです。
生き物、って実際に触れてこそ、
命があるって感じます。
切られた柿、梅、桜の木などを
たくさん見ましたが、
切った人はおそらく命として、
木を見ていない。
さて、花はとにかく明るく、
温かい気分にしてくれる。
今年は驚きの去年の倍以上、
まさに満開です。
植物は言葉を発せませんが、
満開の花をみていると、
どうも何かに応えて
くれているような
気がしてなりません。
もしかしたら、捨てずに蒔いてくれた
恩返しかもしれません。
それとも何かあるのか。
それはさておき、
花はただ咲いている。
さっと見ると、
花が特に多いのは、
山の斜面が近いところの梅。
山から栄養分でも
降りてくるのでしょうか。
お米でも、マコモダケでも同じく、
山のふもとのものはよく育った。
山に近いところがよく育つ。
本当の理由はわかりません。
梅は種まきから発芽、
育っても雪で埋もれ、折れた姿も
見てきました。
枯れても不思議ではない。
梅は剪定した方がいい、
梅きらぬバカ、というけど、
じゃまくさく、よくわからないのと、
バカでもいいや、って思いました。
あきらかに邪魔になったところだけ
切るくらいにしよう、散髪
ってことで十分かと。
それでこの花。
今年は、白だけでなく、
ピンク色の梅の花も
咲いてきました。
木の枝でとがったところに、
串刺しになった昆虫、
トカゲなどを見かけましたが、
犯人は野鳥のようです。
(写真はやめときます。)
どうやら冬場の食料に
しているらしい。
昨日は梅の木にウグイス色の
メジロが
来ていました。
まさに絵になるようで、
最高のシーン。
ウグイスにしては
早いから、たぶんメジロ。
なかなか写真には撮れず。
花咲けば、人も鳥も喜ぶ。
温かければ、蜂やアブも来る。
梅の木のところには、
実は菊芋を植えています。
梅の花の香りを楽しみながら、
その下で芋掘りも
なかなかいいものです。
菊芋と梅って実はいい相性なのかも
しれません。
菊芋が地中に埋まっている間に
花を咲かせ、
梅が実ることには、
キクイモが勢いよく育つ。
キクイモの葉っぱや枯れ木が、
土や天然肥料になる。
最近、ほぼ毎日、菊芋の
収穫をしていますが、
梅の生えている場所のキクイモ、結構いい味します。
味、よりも何かみずみずしさ、
活力、って言えそうなものです。
実は畑も借りていますが、
その場所は今年で7年目です。
もともと畑で、土は柔らかい。
ただ、畑でできたものと
畑じゃない、梅の木の
近くのキクイモって、
全然違うことの気がつきました。
畑のは決して悪くはない。
普通に自然にできたものだから、
確かに味もいい。
それでも、山のふもとのところ、梅や
ササが生える、ススキが生えるような、
荒地のような場所、
ナチュラルガーデン、とでも言う場所。
とてもみずみずしい、
活力のあるキクイモだってことがわかりました。
味はほぼ同じなんですが、手で握ると
ハリがある、って言えばわかりやすいかもしれません。
言葉で表現しずらいですが、何かいい、
畑のものより、
山、梅の木のふもとで
育つようなものがいい、
これは事実です。
同じ野菜でも、
場所によって味が全然違う。
考えてみれば、当たり前なんですが、
つい忘れがちです。
実は先の畑で取れたキクイモを
先週食べたのですが、
何かが物足りない、って思いました。
サラダにしたらよくわかりました。
もしかしたら、
過去に畑だったところは、
たった5、6年ではまだ何かが
残っているのかもしれません。
農薬不使用が3年以上が
有機の条件と言いますが、
それは建前上だけのことで、
状況は場所によって違う。
実際はもっと長い期間が
必要かもしれません。
今思うと、畑を借りる場合、
以前は誰がどう管理していたのか、
周りはどんな風に栽培しているのか、
どこから来た水か、
知っておくのは大事だと思います。
というのは、
役所の検査がある春と
秋だけ除草剤で草を一掃し、
耕運機で耕す人って
実際に結構いるからです。
農地であることの検査です。
自分には関係ないことですが、
支援金のようなものがあるらしい。
もしそんな場所なら
借りない方が無難だろうし、
死んだ土でできたところが
どうやって生き返るのか、
わかりません。
私が借りているところは、
10年くらい前に
有機で栽培していたようですが、
それよりずーっと以前は未知数。
上流の水の影響を受けてう
いないのはいい。
畑って周囲を歩いてよく見ないと、
気が付かないことがあります。
逆に半径数キロ歩くだけで、
どういう環境か、
だいたい想像はできる。
時間帯変えて、日当たりもわかるとなおいいですが、
完璧は無理ですね。
多少の訳ありでいいので、
縁があったところで実践するのみ。
今の畑には菊芋、ソバ、
大豆、夏野菜等を順次植えています。
毎年土が良くなって
きているのは実感しています。
あえて他のナチュラル場所の
違いを言うとすれば、
土の中の生き物。
荒地の栽培地(ナチュラルガーデン)では、
ムカデやクモがとても多い。
畑にもいるけど、
数は圧倒的に少ない。
土の香りが違う。
これらだけでも、まだまだ本来の良い土にはなれていない。
というわけで、
畑でキクイモを収穫するのは
やめました。
逆に切れ端や古くなったキクイモを
畑にばら撒いておく。
育てば、また枯れた茎葉が積み重なる。
徐々に良い環境ができてくる。
きっとまだまだ畑はきれいではない。
けがれている。
キクイモで浄化、ってことですね。
地下は根で、上は茎や葉の積み重ね。
最古の神社で手に入れた、清め塩、
浄化の砂も、ばら撒いておくのもいいかもしれません。
何かの本で見ましたが、極少量の塩は
土に良いそうです。
海のミネラルをほんの少しだけ入れる。
色んな農法があるようですが、
もちろん多すぎてはダメ。
話がそれかけましたが、
要は草木で微生物がほどほどに増え、
肉食のムカデやクモが増える。
モグラもくる。
きっとテンやキツネが来て、
モグラもやられる。
畑は植物等の循環で変えて
もらうことにします。
もともと田んぼだった畑も、
同様に。
キクイモなら大きく育つし、
大量の枝葉で無料の
木材チップを用意してくれます。
余裕があれば、
ワラや落ち葉を上に置いておく。
すき込まない。
時間はかかるかもしれませんが、
急ぐことはない。
他に植えられる野菜などがある。
土づくりは、即何か投入、耕運機、というわけには行きません。
そもそも結構な手間と労働、
金銭かけると
ろくなことになりません。
花が咲くものを
蒔いていくのもありですね。
食うためだけじゃなく、
見て嬉しいもの。
花、ひまわりなど、
誰かが見て楽しめるものでも
いいかと。
彼岸花を増やしてどうするんだ、って言われそうですが、
土手であれば、誰も何も言わない。
花言葉や迷信などあるようですが、
ある時期に一瞬だけパッと咲く姿、
私は好きです。
迷信は人が勝手に決めたもの、
植物は純粋に生きている。
ある時期にだけ、ほんの一瞬、
花咲かせる。
いわば、輝く瞬間ですね。
そんな姿をみて、純粋にどう感じるか、
私はこの真っ赤な色に、
いつも元気づけられます。
皆に嫌われようが、
縁起がどうだろうが、
赤い花を好きって思う人が
いたっていい。
梅も桜も、コスモスも、みな咲く時は
輝くようなときです。
セイタカアワダチソウ、
って結構好きなのですが、
放置していると、
草管理をしない人に思われる。
野草は雑草にみられるのが、
ちょっとつらいところ。
ススキも同様。
ソバは多すぎると、
匂うからほどほどに。
ヒマワリやコスモスあたりが
無難かもしれません。
特定外来種などは、捕まってしまう。
だからオオキンケイギクの栽培なんて
間違っても今の社会ではできない。
海外では蜂などの昆虫を
呼び寄せるために
オオキンケイギクの
種を蒔くのもあるそうですね。
実際に種が販売されていました。(輸入はダメなはずです。)
実際に自生しているオオキンケイギクには蜂やコガネムシは多く見た。
調べたり、気を使う。
ややこしいのが
人間かもしれません。
野菜だけじゃなく、
皆が明るくなるようなもの、
雑草に思われない花、
無難な花を咲かせる。
花で気持ちを和ませる、
その間に土が良くなっていく。
花をメインに土づくりと
少しの野菜栽培。
そんなやり方が
実はちょうどいいかもしれません。